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会議中に飛び交う分かりにくい言葉!それって必要ですか?

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会議中に飛び交う言葉の中で、わざわざ難しい言葉を選んで発言しているように見える人がいます。例えば「そのあたりは重要なファクターなので、可及的速やかに対応し、フォローアップしながら結果を出したいと思います」など。

回りくどい言い方では伝わりません。伝えるなら伝わる発言を心がけましょう。外来語や業界用語を駆使して、わざわざ難しい言葉を使うビジネスマンがとても多いです。会議の内容によっては、何が言いたいのかさっぱり分からない場合もあります。

上記の例で言いますと、「重要な事なので、結果が出るようにすぐ行動します」たったこれだけの事を、わざわざこねくり回して恰好よく言っているだけなのです。しかし、相手に中身が伝わらなくては会議をしている意味がありません。

自己満足の話し方になっていないか注意が必要です。会議で話をする時の注意点は、日常の会話でいかに実践できているかがポイントとなります。以下の例を参考に、あなたの話し方を見つめ直して下さい。

話が一方的で長い人

会話の中でこんな人は嫌われます。一方的に話をし、とにかく話が長い人。まず、基本的に人は話すのが好きな傾向があります。そして聞く事が嫌いという傾向があります。という事は、逆に考えますと、相手の話を聞いてあげると相手は満足します。

コミュニケーションはキャッチボールですから、お互いが均等に会話しないと成り立ちません。傾聴を心がけつつ、相手に少しだけ花を持たせて、相手6、自分4くらいの比率で話す様に心がけましょう。一方的に話すのは自己満足の典型である事を知ってください。

本人は分かっているけれど、相手には伝わらない人

本人の中では分かっている事を省略して言葉にした結果、相手には何の事だか分かりにくい場合があります。以前、あるボランティア団体主催の庭園の観光ガイドに参加をした事があります。その時のガイドさんが大きな岩を指さして、「あれが鶴島で、こちらが亀島です」と仰っていました。

しかし、説明を受けている人達は、全く庭園の知識が無い人ばかりです。「あれが鶴島って言われても、そもそも鶴島ってなんだろう?」という風になって、結局固有名詞を覚えただけで、何も理解する事無く帰って行った方々が多かったようです。

これも、自分満足の典型です。「話す」という事と、「伝える」という事、更には「伝わる」という事の意味合いの違いをしっかりと考える必要があります。

相手に分かりにくい言葉を使う人

相手に話の内容を伝えようとすると、なるべく分かりやすい表現を使う必要があります。冒頭の例の様に、「ファクター」と言われても、それが「要因」と訳す事を皆が知っている訳ではありません。

この時点で文脈から推測して話を聞かなくてはなりません。でも考えてみて下さい。お互いの考えを相手に伝える目的でコミュニケーションをしているにも関わらず、わざわざ文脈から推測しなければならないコミュニケーションなんておかしいですよね。

仮に「ファクター」を「要因」と訳せても、要因という言葉自体も頭でっかちな使用法ですよね。「重要な要因」と言わなくても「重要な事」で良い訳ですし、「可及的速やかに」と言わなくても「大急ぎ」で良い訳です。

伝わるという事を念頭に置けば、自己満足な表現方法にならない筈です。相手満足を心がけた表現を使いましょう。

自己満足と相手満足

上記に既にたくさん書きましたが、自己満足と相手満足は、表現方法に限らず念頭に置かなければなりません。会議の話に戻りますと、話が長い人、本人は分かっているけれど相手に伝わらない人、分かりにくい表現を使う人、どれも表現をする上で、とても分かりにくい自己満足な人です。

しかし、それを改善して、相手に伝わりやすい表現を使ったとしても、話の中身が会議の目的に合致していなければ、これまた自己満足と言わざるを得ません。会議ではよく「手段」が方法論として話し合われます。「目的」を念頭に話していても結局ブレる事が多いのです。

例えば売り上げを上げるための会議なのに、売り上げ数字ではなく、日々の回ったお客様の情報だけの共有で終わったりします。結果まで話し合わず、途中経過だけの話し合いで終わる事も多々あります。更には雑談になったり、中身の無い上辺の会話になったりする事もあります。

ちゃんと会議の開催目的に合わせて話し合う事が、わざわざ時間を割いて出席してくれた人への最低限の礼儀である、という相手目線で会議に臨んで下さいね。