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思考を停止しているサラリーマン多数。大企業病に罹っていませんか?

1.私も大企業病に罹りました

大企業病とは、企業が罹る病だと思われていますが、実際のところ企業とは人の集合体なわけですから企業そのものに病が巣食うことはありません。

つまり「大企業病に罹っている従業員がたくさんいる」会社がすなわち「大企業病に罹った会社」というわけです。では人間が罹る大企業病の症状とはどんなものでしょう。

①自分で判断をしない・・・会社がそうしろと言っているから、とそうする理由も考えずに言われたとおりに動く

②職分を超えない・・・分業が進んでいる会社に多く見られますが「余計なことをしてくれて」と他部署からクレームがつくことがあります。だから決まった範囲以上のことはしない。

③責任を持たない・・・分業が進むと一つの案件に多くの人が関わります。多くの人が関わるほど、責任の所在は曖昧になります。だから責任の所在は棚上げ。他人のせいにすることも厭わず。

こんな症状に心当たりはありませんか?会社の規模がそこそこになって、多くの人が一つの案件に関わる時、本来であればチームワークが発揮されることでしょう。しかし現実には往々にして「誰かがなんとかしてくれるだろう」という空気が蔓延したりします。

私も大手企業に勤めていた時「自分で考えない」ことにしました。長いものに巻かれて目の前にあることを会社のルールを絶対としてそこから外れないようにだけ心がけて。これ、思考停止に他なりません。

2.大企業病は罹患社員が多いほど顕著になる

繰り返しになりますが大企業病とは企業が罹るのではなく、社員が罹るものです。思考を停止した大企業病社員が多くなると、企業はどうなってしまうのでしょうか。2:8の法則というのがあります。どんな会社でも」2割の優秀な人材が収益の8割を稼いでおり、8割ののほほん社員が残りの2割を稼いでいる。といったもの。

これは結構的を射ていると常々思っています。業界の先頭をひた走るイケイケ企業にものほほんとした社員はいるでしょうし、逆に零細企業にもスーパー営業マンがいたりします。逆を返せば2割の優秀な人材がいればそこそこの収益が上げられる、ということかもしれません。

しかし、大企業病に罹っている会社はこのバランスが崩れています。1割の人が残りの9割を支える構造になっていたりして、いかにも危なっかしい。従業員の9割が自分で考えない組織、なんて想像するだけでゾッとしませんか?

3.思考を停止するのも楽じゃない

とは言え、人間、思考を停止するのはよほどのことがない限り無理と言うもの。自分で考えることを放棄する。割り切って仕事だけをする。と思っていても、人間は考える葦ですから、いつも何かしら考えて生きています。それを無理やり停止すると、これまた結構なストレスがかかります。ストレスも必ずしも100%悪というわけではありませんが、無理の上にあるストレスは身体に響きます。

寄らば大樹の陰、と心の底から割り切れて、思考を停止することも吝かでない、という方には大企業もありですが、自分で考えて働いていく、という方は、その会社にどの程度大企業病に罹っているか、スコアをつけてみたりしても良いかもしれません。