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就職活動はいつから始めれば良いの?より早い方が有利なのか?

就職浪人や第2新卒と言った言葉を日常的に耳にする就職難の昨今。では、就職活動はいつから始めれば良いのでしょうか?

いつから始めれば本当の意味で効果的なのでしょうか?大学や短大、そして専門学校に入学した時点で就職活動を始めた方が有利なのでしょうか?今回は、「就職活動はいつから始めれば良いの?早い方が有利なの?」をテーマに考えて見ます。

受験の場合、受験対策は早ければ早いほど良いと言われています。そして受験能力を高めつつ、受験テクニックを身に付けながらそれを蓄積してゆく作業だとも言われます。この事は就職活動にも当てはまるのでしょうか?

就職活動を開始する時期は早いほど良いと言う意見には賛否両論があります。公務員、特に上級職を目指す人や弁護士事務所に勤務して弁護士として活躍したい人にとっては、試験問題の傾向を把握するために、就職試験のための準備は早いほど有利になります。

一般企業に就職を希望する人達にもそれが当てはまるのでしょうか?それに対しては、そうではないと言う意見が多くあります。ここでは一般企業に就職したい人達にターゲットを絞り考えて見たいと思います。

一般企業が期待する人物像には、社会人としての自覚と常識、そして自分がしたい仕事についての知識が重視されます。現実の話ですが、書類選考ではねられた応募者でも、筆記試験を受けるチャンスを与えられた人もいます。また、筆記試験に落ちた応募者でも、面接のチャンスを与えられて最終面接にも合格し希望する会社に就職した人もいるのです。まるで敗者復活戦の様相ですね?

彼らは何故そのような特別扱いを受けたのでしょうか?「奇貨置くべし」と言う諺(ことわざ)があります。この文言の意味ですが、「この人には他の人とは変わった何か有益な使い路がある」、「この人には何か他の人では出来ない事を成し遂げるのではないか」、と言う期待を込めた諺です。

書類選考にも筆記試験にも落ちたにもかかわらず採用に至った人達には、この諺に準じた何かを持っていた結果だと思います。この事について、書類選考にも筆記試験にも落ちた応募者を採用した某大手企業の人事担当者に話を聞く機会がありました。

その担当者は、「正直な所を言いますと、書類選考や筆記試験では応募者の本当の資質は判らないのです。弊社は書類選考で誰でも不合格と判断する応募者、そして筆記試験で最低点を取った応募者には興味を持っています。その中から私の“独断と偏見“で面接をしています。正直な話、履歴書に非の打ちどころがなく、筆記試験で優秀な成績を取った応募者も、その実体は面接して見ないと判りませんからね。」と言っていました。

彼はまた「就職活動を始めるなら大学4年になってからで十分ですよ。大学時代は大学生として他にやるべきことが山ほどあるのですからね。世間には就職攻略のマニュアル本がたくさん出版されていますが、それを読む時間があるのであれば、卒論を立派に仕上げる方が先決だと思います。口には出しませんが、会社としてはそれなりの常識と知識、そして大学卒に相応しい教養を身に付けていれば良いのですから。」とも言っていました。

何事にも準備万端と言う言葉は当てはまります。しかし自分の学生としての本分を忘れて、就職活動だけに努力を傾注するのは考え直す必要があると思います。就職活動は大学の最終年を起点とすることをお奨めします。