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上司に評価される為じゃない?仕事の生産性を上げる意味を考える

時間術、効率、タスクマネジメント、朝活、などなど、最近ではやたらと仕事の効率向上を謳うビジネス書や自己啓発本が山積みされている。仕事の効率を上げて、時間対効率、つまり生産性を上げることを目的としたものだ。何故、効率を上げること、生産性を上げる事を目指しているのだろうか?

理由は人それぞれあるだろうし、答えは1つではない。人によっては、単に効率を引き上げてどこまで成果を出せるのかを追求したいタイプもいれば、給料を上げる為、会社や上司に評価される為と考えるタイプもいる。そこで、効率向上、生産性向上にはどんな理由があるのか、向上によるメリットは何なのか、を考えてみよう。

生産性を上げる意味とは?

さて、生産性を上げる意味とはなんだろうか。1番メリットだと思うのは、時間ができることと、給料が上がることだ。いつも5時間かけて終わらせていた仕事を、3時間で仕上げることができたら、2時間浮く。その時間を、別の仕事を進めることに使ってもいいし、いつも残業していたなら定時に帰れるようになるかもしれない。

特に、残業をしている人なら生産性を上げることは、残業をなくすことになる。定時に退社できれば、その後の時間は自分の時間として、自由に使うことができる。当たり前のことだが、常に残業している人には改めて考えてみてほしい。

また、生産性を上げれば、給料が上がる、ということ。給料は労働の対価だ。時給じゃなく、能力給の社員なら尚更、生産性を上げる意味がある。この仕事を早く終わらせても、また別の仕事がくるから意味がない、と言う人もいるが、次々来る仕事も早々に終わらせられるよう、考えてみればいい。

労働時間が短くなったら、給料がむしろ減る、と考えているなら、それは生産性の向上を最初から考えていないからだ。8時間働いて1つの仕事をしていたとして、5時間働いて同じ仕事量をこなせれば、他の仕事に手が回せる。そうやって生産性を上げ、それを材料に給料を上げる交渉をすればいい。上司に評価されるのを待っているだけではなく、成果を示して交渉するのも大切だ。

生産性を上げる為には?

生産性を上げる為に、何をすればいいのか。当然、考えることは必要だ。チームで取り組んでいる仕事なら、チームの全員に同じ考えを持たせないといけない。1番効率の良いやり方を考え、優先順位を考え、適材適所を考えて人や物を配置する。どうやったら生産性を上げられるか、皆で考えてみる。

仕事によってやり方は変える必要があるだろうが、まずは1番早くその仕事を仕上げる人の真似をしてみたり、自動化する余地を探したり、無駄な手順を省いたりする。1つ1つはほんの数分の短縮でも、いくつも積み重ねたら数十分から数時間の短縮、ひいては効率化に繋がるだろう。

個人の仕事でも同じだ。いつも8時間かかる仕事に対して、無駄な手順や作業がないかをまず考える。自動化できるところはないか。時間的に最も効率的なのはいつか。自分で全部作業した方が早いのか、あるいは誰かの手を借りた方がいいのか。上司や先輩に相談を持ちかけても良いだろう。闇雲に手をつける前に、どうすれば効率化を図れるのかを考えてみよう。考えずにやっていた作業の中に、無駄や改変の余地がある部分を見つけられるだろう。

生産性向上が提唱されているけれど

生産性向上だとか、時間術だとか、効率化だとか。本屋のビジネス書の棚には、数年前からこんなタイトルの本がいつも並んでいる。本の需要が変わらないのだとしたら、職場では生産性向上を謳われているにも関わらず、結局生産性は上がってないのだろう。

日本のホワイトカラーでは、そもそも生産性の概念が抜け落ちている、とも言われる。みんなで頑張ればなんとかなる、ような風潮で経済成長以来ここまできた名残なのだろうか。未だに根性論を語る人も多い。しかし、グローバル化が着々と進む中、ステップアップの為にも自分の時間を持つ為にも、生産性の向上は重要だ。