仕事の最中でもリフレッシュできる休憩のおすすめ方法
休憩していると「さぼっている」と言われた時代がありました。今の上司の世代はまだまだそういう考え方をしている人も多いと思います。
ですが、脳の疲労が蓄積しているときは、正直言っていい発想も浮かびませんし、普段ならテキパキできる仕事も、ペースが上がらなくなってしまうことも多いのです。
むしろ、脳の疲労が蓄積しているなら、短時間の休憩を、脳の疲労が解消できるようにとることができれば、頭の回転も速くなって、仕事もテキパキ済ませることができるのです。
タバコを吸いながら缶コーヒーを飲んで、だらだらと世間話をする。これは正直言って「無意味な休憩」です。そうじゃなくて、脳の疲労をしっかりと回復できるリフレッシュの方法を、この機会にぜひ覚えてほしいと思います。
脳の疲労は、様々な方法で解消できる
脳の疲労の原因は、脳にエネルギーが枯渇することが一番の原因です。脳そのものが疲れるというよりは、脳が機能したくても、エネルギーがなくて機能しづらくなってしまうことが「脳の疲労」と言われる状態です。
ですが、脳が疲労する原因は分かっています。疲労する原因が分かっていれば、その原因を解消することで、脳の疲労はしっかりと摂り去ることができます。
たとえば、脳が疲労する原因として、以下のような原因があるとされています。
- エネルギーが不足する
- 伝達物質が不足する
- 肉体疲労が蓄積している
これらの原因を取り去る方法を、実際にご紹介したいと思います。
ブドウ糖こそが、脳のエネルギー
脳のエネルギーとして一番吸収が早く、即効性があるのは「ブドウ糖」です。ブドウ糖そのものは菓子や飲料に含まれていることが多いので、簡単に摂取することができます。
特におすすめなのは、チョコレートを食べることです。チョコレートにはブドウ糖がしっかり含まれていますが、同時にカカオが含まれているので非常に健康にいいのです。
カカオに含まれているポリフェノールは抗酸化作用もあるので、身体に取り入れるべき成分と言えます。
もちろん、糖分などのことを考えると、取り過ぎることはあまりよくありません。チョコレートを食べる量でいえば、板チョコを4分の1程度、コーヒーブレイクの時に食べるぐらいが一番適切な量と言えます。
また、最近ではストレス体制物質「GABA」を含んでいるチョコレートもあるので、ストレスを感じている人は、GABA入りのチョコレートか、カカオ成分が濃いチョコレートを食べることをお勧めします。
食べてから30分程度で、脳の疲労回復が実感できます。
伝達物質が不足する
脳の働きを、よく「頭の回転が早い」と表現することがありますが、ある意味的を得た例えだと言えます。
脳が記憶や思考などをつかさどるのは、脳内で「伝達物質」と呼ばれる物質が交互に行き来することで、脳の様々な部分を刺激していることにあります。
この伝達物質は、元々の量に個人差がありますし、うつ病などの疾病になると量が減ってしまうことが分かっています。
もちろん、うつ病でなくとも、肉体疲労や自律神経の病気、それにストレスなどが影響して、伝達物質の量は減少してしまいます。
ですが、努力をすれば伝達物質の量を元に戻すことは可能です。
具体的には、自然光を浴びることです。自然光を浴びると、体内の自律神経が正常になり、その結果ホルモンの分泌も盛んになり、脳内の伝達物質もしっかりと補給されるようになります。
光の当たらないオフィスにいるだけでは、伝達物質は作られないのです。
でも、屋外にいるときに、あわせてタバコを吸ってしまうと逆効果です。伝達物質はニコチンやカフェインの取り過ぎが起きると、分泌量が減ってしまいます。
本当に脳の疲労を感じているときは、温かいミルクを飲んで、脳に栄養を送り込んでやるのが一番です。
というのも、牛乳は伝達物資の主成分となる「トリプトファン」を多数含んでいるからです。
ホットミルクにすればより体内への吸収効率がアップするので、脳の疲れを感じているときには本当におすすめしたい飲み物です。
肉体疲労は短時間の昼寝で解消しよう
脳の疲れは、脳そのものの疲れと言うよりも、肉体疲労が影響していることもあります。
というのも、肉体が疲労していることで、その疲労が神経を通じて脳に伝わり、「疲れています」という信号を傍受します。
この信号量があまりにも多いようだと、脳は自動的に「疲労モード」への切り替えを図り、あらゆる部分の細胞を休息させるように指示します。
その指示は、自分自身である「脳」にも当然なされます。ですから、肉体疲労があまりにもひどいようであると、脳そのものも「疲れ」の症状を訴えるというわけです。
肉体疲労も、そして脳の疲労も同時に解消するための方法は、「昼寝」が一番です。といっても、2~3時間もぐっすり眠るのではなく、15分程度の「仮眠」をとる程度が一番です。
その時、できることなら足を伸ばすなど、身体全体もリラックスできる体勢を作りましょう。
15分程度の仮眠は、脳にとっても非常に有効です。それ以上眠ってしまうと、本当に脳の働きが鈍ってしまうので、15分以上の仮眠は控えましょう。夜の睡眠にも影響を及ぼすような仮眠は、あまりお勧めできません。