仕事の愚痴を書き込んでトラブルに?知っておきたいSNSのマナー
近年、mixi(ミクシィ)やFacebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)といったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を利用する人は増えています。
友人と交流を楽しんだり、情報を交換するのに便利なサービスですが、注意していないと、不適切な投稿によって思わぬ悪い影響を受けることもあります。
SNSの思わぬ危険性
SNSで何気なくつぶやいたところ、それが知らない間に炎上してしまい、収集がつかなくなってしまうこともあります。
自宅にあるパソコンも、毎日持ち歩いている携帯電話やスマートフォンも、いったんネットに接続すると、世界中の不特定多数の人たちとつながってしまう ということを頭に入れておく必要があります。
毎日あたりまえのように携帯電話に触れ、インターネットを利用していると徐々にその危機感が薄れていくので、注意が必要です。
仕事でストレスがたまってくると、誰かに愚痴を聞いてほしくてつい、SNSに会社や上司の愚痴や不満を書き込んでしまっていませんか?何気なくしていることに、大きなリスクがあることを忘れないようにしましょう。
書き込んだ内容が罪に問われることも!
匿名のアカウントで登録でき、書き込みも具体的なことを記さなければ問題ないかもしれません。でも、Facebookなどといった実名で登録するSNSの場合、会社や上司の実名が特定されてしまうことがあり、書き込んだ内容によっては「名誉毀損罪」や「侮辱罪」として、法的な責任を問われる可能性がありますので注意が必要 です。
「名誉毀損」とは、他人の悪口を言ったり書いたりすることにより、社会的信用あるいは社会的な評価を低下させて、名誉を傷つける行為のことです。
「Aさんは不倫をしているらしい」とか、「Bさんは実は会社のお金を着服している」といった発言は、それが本当のことかウソかにかかわらず、名誉毀損に当たります。
それに対して「侮辱」とは、他人の人格的価値を否定するようなことを言ったり書いたりして,その人の名誉感情を傷つけるような行為を指します。
具体的な事実を述べるのではない悪口といったところでしょう。言われた人の社会的信用を落とすものではなくても、本人が感情を傷つけられたと感じればそれは侮辱になります。
そのほかにも、SNSの思わぬトラブルとしては、SNSへの書き込みが原因で会社に目を付けられてしまうことも挙げられるでしょう。
最近では会社の人事部や上司が社員のSNSやブログを閲覧することは当たり前になっているようです。
会社の人事部の人や採用係の人が、新入社員や採用予定の人のTwitterやFacebookなどを閲覧して、当人の素行や人柄をチェックしているということもあるようです。
さらに、営業の人が仕事の移動中など勤務時間中にTwitterに投稿して、その書き込みが会社の人に見つかり、解雇には至らなかったものの、こっぴどく叱られたという話も聞いたことがあります。
スマホなどはいつでも持ち歩けて、手軽に投稿できてしまうために、感覚がマヒしてしまわないように注意が必要です。このような、SNSによる思わぬトラブルを避けるために、わたしたちは何に気を付けたらいいのでしょうか?
SNSを利用するにあたって気を付けたいこと
- 利用時間を考えよう! 勤務時間中に私用でSNSを使わない。 これは社会人としてのマナーとしてごく当たり前のことですね。 責任感ある社会人として、仕事とプライベートと、しっかりと切り替えをする必要があります。勤務時間中にSNSで時間つぶしをすることは、会社の時間を盗んでいることと一緒です。
- ネット上はプライベート空間ではないことを肝に銘じる! SNSは自分の家のようなプライベートな空間とは違い、そこでの書き込みは公の場での発言と見なすべき です。TPOと社会的な常識をしっかりと意識して、責任を持った発言をするべきです。 SNSを利用する際は、匿名を使うなどして絶対に個人の身元が特定できないようにし、親しい友達だけに公開するなどの配慮が必要でしょう。 イライラしているときや感情的になっているときに書き込みをすると危険です。投稿する前に自分が書いたものを、冷静になってもう一度見直してみましょう。
- ネットへの愚痴の書き込みではなく、他のストレス解消方法を見つける。 SNSへの書き込みは手軽にできるストレス解消法と言えますが、起こりかねないトラブルやリスクを考えると、自分の社会的な地位を落としかねない危険なツール ともいえます。 いったんSNSに書き込んだものは、不特定多数の人に見られてしまうという意識を常に持っておくことが大切です。 ネット上に人の悪口や愚痴を書いてストレスを発散させたつもりでも、その後に及ぶ影響を考えると恐ろしいものです。 スポーツや読書、映画やDVDの鑑賞など、他の人や自分を傷つけないストレス解消法を見つけるとよいでしょう。