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セキュリティ重視のメール管理術・5 セキュリティソフトの導入

「コンピューターウィルスに感染してホームページ改ざん」「ファイル交換ソフトを悪用されて機密情報漏えい」「セキュリティホールをつかれて顧客情報流出」等々、情報化社会において情報セキュリティに関する事件は多く発生してきました。

その結果、社会でも情報セキュリティに対する問題意識は非常に高まっており、一つのセキュリティ事故が会社のイメージを一気に失墜させるようなことにもなりかねません。特に「きちんと対策すれば防げる」ような内容の事故に対しては世間の目は非常に厳しく、うっかりミスで済ませることは最早できません。

本シリーズでは全5回にわたり、メール管理に関連するちょっとした工夫をお伝えします。個人レベルで少し気を付けるだけで、うっかりミスなどによるセキュリティ事故を防ぐことが出来るかもしれませんので、あまりきちんとメールを管理していないという方がいらっしゃったらぜひ取り入れてみてください。第5回は「セキュリティソフトの導入」についてです。

第1回~第4回では、ヒューマンエラーを起こしにくいメール管理のやり方についてご紹介してきましたが、どれだけ気を付けてもミスは起きてしまうものですし、コンピューターウィルスなどにより、本人の知らないところで問題が起きてしまうケースもあります。最終回の今回は、そういった問題を対策してくれるソフトウェアをご紹介します。なお、具体的な製品名については記載いたしませんので、紹介文の言葉をキーワードに検索してみてください。

パソコン用セキュリティソフトのメール機能を利用する

ノートンやウィルスバスターなど、パソコン用のウィルス対策ソフトをインストールしている人は多いと思います。それらのセキュリティソフトは、ファイルに対するコンピューターウィルスのチェック機能だけでなく、メールに対するセキュリティ機能を備えているものが大半です。

せっかく製品に付属している機能ですので、それは有効にして、標準で利用しているメーラーと連動させておきましょう。これにより、メールにウィルスが添付されてくるとか、メール内のURLから危険なサイトにアクセスするとか、そういったセキュリティ問題の被害に遭うことを防いでくれます。

添付ファイルの受信を制限する

メールに自動解凍されるコンピューターウィルスが添付されて来たり、あるいはメールを開いただけでコンピューター内の情報を抜き取ってしまったりというような危険なメールをブロックするような、そういった機能に特化した対策ソフトもあります。

最近増えているセキュリティ事故に特化したソフトであるため、従来のウィルス対策ソフトのメール機能では検出しきれないような問題、例えば成りすましメールを見抜いたり、危険な添付ファイルを自動で安全に削除してくれたりとか、そういう強化された機能を備えていることがあるため、添付ファイルのやり取りが多い人などは、パソコンのセキュリティソフトの機能ではなく、メールセキュリティ専用ソフトを導入することも検討してみてください。

誤送信防止のためのメールチェッカーを利用

メールの送信先に、意図していない人が含まれていないかということをチェックしてくれる、誤送信防止のためのチェッカーもあります。メールの宛先欄に羅列されている名称だけでは、宛先がたくさんある場合、全てのアドレスが見えていなかったり、似たようなアドレスを見間違えてしまったりすることがありますので、送信前に再度チェックをすることで誤送信を防ぐ役割があります。

毎回宛先を確認するのは大変ですが、チェック対象から外すアドレスを指定することが出来ますので、社内のアドレスは対象外にしておいて、万が一のミスがあると大問題になる社外のアドレスは対象に設定する、のような使い分けをしておけば、リスク管理と実作業場の煩雑さのバランスをとって有効に活用することが出来ます。

その他にも、「メール セキュリティ ソフト」などのキーワードで検索してみれば、たくさんのソフトが該当します。中には「こんなことまで対策が必要なのか!」と思うような機能を持つソフトもあるため、いままで気が付いていなかったセキュリティの問題点に気づくこともできます。

情報化社会の進化に伴い、セキュリティ事故の種類もどんどん増えていますので、眺めているだけでもセキュリティに対する意識が格段に変わり、自分が事故を起こしてしまうリスクが減ってきます! 本記事が、セキュリティへの意識向上のきっかけになることを心より望んでおります。