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セキュリティ重視のメール管理術・4 自動仕分け

「コンピューターウィルスに感染してホームページ改ざん」「ファイル交換ソフトを悪用されて機密情報漏えい」「セキュリティホールをつかれて顧客情報流出」等々、情報化社会において情報セキュリティに関する事件は多く発生してきました。

その結果、社会でも情報セキュリティに対する問題意識は非常に高まっており、一つのセキュリティ事故が会社のイメージを一気に失墜させるようなことにもなりかねません。特に「きちんと対策すれば防げる」ような内容の事故に対しては世間の目は非常に厳しく、うっかりミスで済ませることは最早できません。

本シリーズでは全5回にわたり、メール管理に関連するちょっとした工夫をお伝えします。個人レベルで少し気を付けるだけで、うっかりミスなどによるセキュリティ事故を防ぐことが出来るかもしれませんので、あまりきちんとメールを管理していないという方がいらっしゃったらぜひ取り入れてみてください。第4回は「受信メールの自動仕分け機能」についてです。

前回は、受信メールをわかりやすく分類するためのフォルダ作成方法についてお話しました。しかし作成したフォルダに手動でメールを振り分けるのでは効果は半減です。今回はほとんどのメーラーに備わっている自動仕分け機能について説明します。自動仕分け機能の設定を効果的に行うことで、分類の手間を減らし、前回のフォルダ分類と合わせて、受信メールの効果的な管理を行うことが出来ます。

大前提! 差出人ごとに仕訳ルールを作成する

前回お話しましたが、分類用のフォルダは差出人ごとに作成することが大原則です。ですから、仕訳ルールも、まずは差出人のメールアドレスごとに、作成したフォルダに振り分けるように設定することです。正しく設定できれば、これだけで受信メールの八割程度は、正しいフォルダに収まってくれることでしょう!

ここで話が終わってしまっては当たり前のことすぎて、ほとんどの方にとっては今更の情報となってしまいます。そのままでは「受信ボックス」に分類されてしまう、残り2割のメール――宛先を登録していない人からのメールを任意のフォルダに分類してくれるような、追加ルールの設定ポイントをお伝えします。

追加ルール1 キーワードを指定する

よく来がちなメールのキーワードでの仕分けを設定しておくことで、共通するワードのものは一括して指定のフォルダに分類するようにできます。例えば、対外的な仕事の多い人ですと、セミナーの案内や新製品の案内などのメールがよく来ると思いますが、そのようなお知らせは、イベントごとに差出アドレスが変更されたりすることが多いので、アドレスでの仕分けではうまく分類されないこともかなりあります。そういうときは、キーワード指定を活用しましょう。(オススメのキーワード→案内・講演・講習・セミナー・新製品等)

追加ルール2 会社ドメインで指定する

担当の変更や、社内アドレスの変更などにより、仕事に直接関係のある内容のメールでありながら受信ボックスに配置されてしまうメールもあります。そのようなことを防ぐために、会社のドメイン(メールアドレスの@マーク以下の共通部分)による仕分けルールを追加しておきましょう。

前回ご紹介したフォルダ作成術では、個人フォルダの上位に会社別の分類用のフォルダを作成することをお勧めしました。登録されていないメールアドレスは、会社のドメインで分類し、会社のフォルダに入れるように設定しましょう。なお会社フォルダに蓄積されるメールは、同じ差出人からのメールが何件かたまった段階で、その人用のフォルダを追加で作成し、差出人による分類に格上げしましょう。

これらのルール設定により、受信ボックスに配置される「よくわからないメール」は、1割程度に抑えることが出来るでしょう! 言うまでもないことですが、これらの追加ルールは、個人アドレスの仕訳ルールよりも優先度を下げて設定してくださいね!