【ステップ講座】敵を味方につけ、うまく交渉を進める方法!
(参考動画)
もっと説得が上手にできたらと思ったことはありますか?カスタマーサービスの担当をうまく味方につけたり、新しく顧客を増やしたり、彼女(彼氏)を納得させたり。
道理的に人を動かせる力は、成功への重要な鍵を握っています。今日のゲストは、どうやって説得して人を動かすかを教えます。
今日のゲスト、ボブ・バーグとは?
ボブは、ベストセラーの作家で、成功に導くビジネスアドバイザーでもあります。いろいろな本をこれまでに書いてきて、すべての本の売上は100万冊以上になります。
彼の新作の本では、どのように相手の心理を故意に操作したり圧力をかけることなく人を味方につけるかを題材としています。
説得力と心理操作の違いは何?
その違いの説明には、影響力が関わっています。影響力とは、人を動かす能力であり、何かをしたくなるようにさせる力でもあります。その影響力を持つためには2つのやり方があります。
1つ目は、相手の心理を操作するやり方、2つ目は相手を説得する方法です。この2つはいとこのようなもので、心理操作が嫌な方で、説得法がいいやり方と言えます。
ポール・スウェット博士の『どうやって人に話を聞いてもらえるようにするか』という本には、心理操作は人をコントロールすることを目的としていて、協力してもらうことを目的とはしていないと書かれています。
心理操作では、相手の利害を考慮しないため、自分だけが得をする結果に終わります。それにひきかえ、説得する際には相手のことも考えて行うため、相手はよい印象を受け、よりよい反応を示してくれます。
相手からのその後の反応も違います。もし相手に心理操作されていると気づかれたら、その相手にはずっと避けられ、嫌がられることになるでしょう。
心理操作しようとする人は、何としても利益を得ようとして、相手を傷つけることもやむを得ずしてしまうこともあります。自分重視の考え方です。
説得しようとする人は、相手と自分のお互いに得があることが大切だと考えます。だから、相手は説得されても、あなたのことをよく思うでしょうし、今後ももっと商品を買ってくれるでしょう。
相手がどう感じるかがキーポイントです。無理やり押し付けたり、圧力を加えたりして売ろうとする人もいますが、それでは相手によく思われることはないですし、今後の商談にも影響してきます。
交渉が行き詰まった時はどうすればいいか?
いくら商品に自信をもっていても、売るという行為に抵抗を覚えるセールスマンも多いと思います。
相手がいらないような商品を売るのは、だれもしたくないですよね?商品販売は、何を消費者が求めているかを見出し、それを提供することです。
そうやって販売すると、必要なサービスを提供して、その手助けしているので、気分もいいですよね。
敵を味方につけるステップ(1)自分の感情を完璧にコントロールできるようになる
自分の感情のコントロールができ、敵を味方につけてしまうような人は、貴重な人材です。
感情のコントロールができると、悪い状況でも全ての人が得をするような道筋へと導くことができます。
人間は本来、感情的ですからそれがむずかしいんです。もちろん人間には論理的な面もありますが、感情に動かされてしまうことが多いですよね。
重要な決断を、気持ち任せで決めたり、その決断を理由付けしようとすることもあります。感情任せの決断を正当化するために論理的なうそをついたりするんです。
それが、他人によって、感情をコントロールされて、論理的に言いくるめられることもあります。自分の感情をコントロールすることで、他人に動かされることなく自分の言動の主導権を握ることができます。
また、相手の言動に動揺した時に、今の時代だとすぐにパソコンや携帯などですぐに相手にメールを送ってしまう事がありますが、そのように一度送ってしまったものは取り返しがつかないですよね。
でも、敵対しているような人を味方につけるためには、そんな感情に動かされているようではいけません。
敵を味方につけるステップ(2)起こりうる状況に対する準備をし、結果をイメージする
動揺させられた経験や心を乱されるかもしれないような状況をイメージしてみてください。いつものように反応したらどうなるか、その結果を想像するとそんなにいいものではないですよね。
言われたことに『反応』するのではなく、『対応』することが大切なんです。自分の感情をコントロールし、平常心を保ち、相手の言い分を最初に聞いて、一呼吸置いてどう対応すべきか考えてみてください。
そうすると、結果も変わってきます。宇宙飛行士もそうですが、たくさんシミレーションすることが必要です。
100回ほどシミレーションして、それから宇宙に飛び立つと、もう宇宙に来たことがあるような気持ちになりますよね。
実際に少し違う点もあると思いますが、シミレーションとさほど変わりはないでしょう。私達の潜在意識は実際に起きたことと、起きるかもしれないと予測したことの区別はそんなにつけられません。
もし、自分が何かしていることを想像して、リハーサルし、素晴らしい結果を頭の中で何度も描いたとしたら、実際にそれが起きた時に、リハーサルで行ったのと同じように動き、結果もイメージしていたものになることが多いです。
そうなったら、自分を褒めてあげて、一回できたら次も大丈夫なはずと自信をもってください。
まぁ、人間なので毎回成功するのは難しいと思いますが、自分を責めたりしないで、何回も練習できる機会があると自分に言い聞かせましょうね。
敵を味方につけるステップ(3)考えがどう対立しているかを理解する
自分の考えというのは、主観的な事実とも言えます。それが本当の事実とは限りませんが、自分にとっては事実になります。
私達の考えや意見は、頭のなかにある無意識のシステムから作りだされていて、それは育ちや環境や教育やニュース、映画、ポップカルチャーなど今まで生きてきた中で関わってきたものが基盤となっています。
幼児のときから、そのシステムが動き始め、気づかないうちに自分の意見を構成していきます。
それを元に、考えたり、動いたり、意見を言ったりします。一人ひとり、異なる考え方を形成していく中で、衝突も起こります。
人は、自分の世界観を基本に考えるので、他の人が違う世界観をもっていることを忘れがちです。だから、たまに「みんなそう感じているよ!」とか「誰もそんなこと好きじゃないよ」などと主張する人が出てくるんです。
本人はそう思っているかもしれませんが、他の人は違う風に思っていることがありますよね。ここで重要なのが、だからといって他の人の思考システムをすべて理解する必要はないということです。
ただ、他の人は違う考え方を持っているということだけを頭においておけばいいのです。それを考慮した上で、相手と自分の両方に利益があるようなシナリオを生み出すのです。
他の人が違う思考システムを持っているということが頭に入っていると、「どうしてそんな風に言うんだよ!」とか「なんでそんなことをするの?」などといらいらすることも少なくなって、より共感的な姿勢で相手に対応することができます。
相手が違う意見で反対してきたからといって、個人的に受け取る必要はないですし、それは相手の世界観が違うだけなんです。
敵を味方につけるステップ(4)相手のエゴを受け入れる
エゴは悪いと解釈されがちですが、エゴは自分自身を他の人とは違うものだと認識するようなもので、自然なことです。
みんなが自分の幸せのかたちを探しますし、異なる価値観をもっています。コントロールされたエゴは、目標達成のための手助けもしてくれます。
でもその一方で野放しのエゴもあります。もし交渉相手が本人にも特にならないようなことで感情的になっているとしたら、エゴに捕らわれている可能性が高いです。
説得する際には、どのように相手が感じているかを敏感に感じ取りながら接することがキーになってきます。
もし相手をいい気分にさせて、自分のことも好きになってもらい、交渉内容にも満足してもらえるように対応すれば、よい結果が得られるでしょう。
敵を味方につけるステップ(5)交渉の基盤を作る
基盤は、全ての交渉の元をなします。本の中では、ドーナッツ屋の小さな男の子を例にしました。
その子は店内を歩き回った後、両親の方に走っていき、その時転んでしまったんです。怪我はしていませんでしたが、男の子は明らかにショックを受けて、すぐに両親の方を見上げました。
両親がどんな反応を示すか見たんです。もし、両親がパニックになったり、心配した素振りを見せたら、彼は泣いてしまったでしょうね。
でも、その両親は男の子に微笑みかけて、「すごい、トリックだね!すってんってキレイに滑ったね」といったんです。
そうすると男の子は、ヘヘッと笑い出しました。ここで両親がしたのは、男の子が行動に移るための基盤を作ったんです。
ここでの基盤は、初めて交渉相手に合った時に微笑みかけたり、気持ちのいい挨拶したり、優しい気遣いの言葉をかけたりするのと同じようなものです。
そうすることで、相手に敵対的な関係ではないんですよ、友好関係ですよと感じてもらうんです。もう一つ大切なのが、一度作られた否定的な基盤はリセットすることです。
相手がもし、交渉の場にイライラした心境で来たとしたら、大抵の人はその相手の心持ちに同じようにイライラした反応を返してしまいます。
しかし、そこで、笑顔で丁寧な対応をしたとしたら、その場で交渉の基盤を変えることができるんです。
敵を味方につけるステップ(6)共感と気配りをもってのコミュニケーション
相手のエゴを踏みにじることなく、満足感を与えることがキーになります。ここでいう気配りといろいろな感情から成り立つエゴは強い関連性があります。
気配りとは、誰かに何かを教えたり、間違いを直したり、批評したりするために必要です。こういったことはあまりしたくないですが、しなければいけないときもありますよね。
人に何かを指導しなければならない時、その人が身構えたり、反抗したくなったりしないようなやり方を考えなくてはなりません。
相手の心が開いていて、新しいアイデアを受け入れる姿勢ができていることが大切です。そこで気配りが必要なんです。
何か言う前に、それを相手がどう受け取るか考えるんです。これは、共感にも似ています。共感とは、相手の立場になって考えることです。
もちろん相手の気持ちを完全に理解することなど不可能ですから、相手が不快に思うようなことを特に敏感に察知できるようにコミュニケーションをとっていくとよいでしょう。
敵を味方につけるステップ(7)上手に断る
嫌なことを頼まれる時もありますよね。敵を味方につけるのは、自己犠牲をするのではなく満足感を与えることによって成し得るものです。
取引に関わる人すべてが満足できるように取り計らいながら、いい結果にもっていきます。たまにお願いを断らなければならないときもありますが、敬意をもって、気を配りながらしましょう。
たまに、はっきりと断ることが大切と書いた本や演説も聞いたことがありますが、あまり親切なやり方とは言えないですよね。
また、そんなにはっきり断ったら、味方だった人も敵に回してしまうかもしれません。新たな顧客を失うことにもなりかねません。
これは人に敬意をもって接する基本のポリシーに反しています。
相手の気持ちを傷つけないように言い訳をでっち上げることもできます。時間がないっていったりしてね。でも、これにはいくつか問題があります。
1つ目に言えるのが、うそをついていることです。時間がないんじゃなくて、したくないんですよね。また、この提案者は、他の人に時間がないと言ってすでに断られていて、その対策案をすでにもっているかもしれないんです。
だから、相手に「時間は余裕がありますのでいつでも暇なときにしてください」と言われた時、正直に「実は、時間がないんじゃなくってあまりしたくないんですよね」と答えなければならない羽目になります。
そうすると、うそをついたことを認めることになりますし、相手も自分も嫌な気分になりますよね。
嫌なことでもなんでも受け入れて、いやいややることもできますが、それでは自分が損をするだけです。
1番ベストな相手に敬意を払った断り方というのは、「わたしなんかに頼んで下さってありがとうございます。うれしい限りですが、残念ながら今回はあまり気が進まないのでお断りしてもよいでしょうか?」敬意を払いながらも、正直に理由を伝えることが鍵です。
もし、もうひと押しされてしつこく頼まれた場合は、「ありがとうございます。でも、今回はちょっとやめておきます。」と優しい口調でいいましょう。
これも慣れていないようでしたら、イメージトレーニングしておくといいでしょうね。
敵を味方につけるステップ(8)誤解をうまないための質問
相手に、確認の質問をすることが最後のステップです。もし、相手が「このプロジェクトをできるだけ早く終わらしてください。」と言ってきたとします。
人によっては、徹夜をしてまでの緊急を要すると解釈をしますし、他の人はそこまでやらないかもしれません。
そういった解釈の食い違いをなくすためにも「ちょっと確認したいのですが、できるだけ早くというのは、具体的には何日以内をお考えでしょうか?」と聞くんです。あいまいな表現を明確にすることが大事です。
相手だけではなく、自分が説明するときにも、あいまいな言い方は避けるようにしましょう。例えば、このウェブサイトをもっと『シャキッとした感じにしてほしい』とか、『かっこいい感じ』にしてほしいとかいう表現は、わかりにくいですよね。
今日お話したポイントを活かして、効果をぜひ実感してみてください!