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現役居酒屋オーナーが語る!バイトさんに求める接客マナー

現役居酒屋オーナーが語る!バイトさんに求める接客マナー

最近、外食業界では大手居酒屋チェーンを中心に働き手の人手不足が深刻化しています。極端な例では、それが引き金となって撤退を余儀なくされるケースもあるんだとか。

その主な理由は精神的にも肉体的にもきびしい労働環境(本人的には)が嫌になって一旦は働き始めたものの我慢できなくてすぐにやめてしまうといった現状です。

なに不自由なく育ってきた若い方は大変ですね。大人になって働きだしてから余計に苦労する。特に居酒屋のような人対人の職場は尚更でしょう。慣れない言葉使いやマニュアル通りの接客マナー、おまけに忙しさが加わります。

今回は居酒屋でのアルバイトを希望されるみなさんに、そしてすでに働いている人達へ、居酒屋を含む飲食店の接客マナーや接客に対する考え方をご紹介しましょう。

接客マナーの入り口

ここでは大きな声で明るく挨拶とかお辞儀の角度は何度が良いなんて当然かつ細かい説明をするつもりはありません。もちろん知識として頭に入れておくことは必要なことかも知れませんが、かえって不自然な印象になるし第一仕事がおもしろくありません。

「掃除」

たかが掃除されど掃除です。そんなのマナーじゃないと思われるフシもありますが、みなさんはお客様を自宅に迎える前にまず何をしますか? 掃除は迎える側の招待するという気持ちを伝えることのできる接客マナーの入り口です。

ちなみに、どんなに高級なレストランでも場末の居酒屋も、その店の経営状態や優秀な指導者が居る居ないは、お店の周りの掃除の仕方で大方の判断ができます。ぜひバイト先選びの参考にして下さい。

接客マナーのポイント

そこが遊園地であれ居酒屋であれ、多くのお客様は日常の生活と違った楽しみを求めてご来店されます。ですから当然楽しんでいただかなくてはいけません。それが良い接客マナーを考える上での重要なポイントです。

「オーダーを取りに行った時」

まずは元気に「いらっしゃいませ」それからお客様のオーダーを大きな声で反復するなどの当然のマナーはそのお店のマニュアルに従って下さい。肝心なのはその時のお客様の突然の質問に対する受け答えの仕方です。

「あなたのオススメの料理はどれ?」または「これって中に何が入っているの?」などの質問です。そんな時にさすがに「解りません」じゃまずいですよね。対策としては、あらかじめ調理場でコックさんに聞いておくとか、先輩に教えてもらっておくことです。

注文を迷われているお客様にとっては店員さんの生の声はメニュー選びの参考になります。インターネットサイトの口コミコーナーとよく似ていますね。

「料理を出すまでの間」

注文を取ってから料理を出すまでの間、なるべくお客様の様子から目を離さないよう心掛けましょう。例えば2、3人で談笑していて急に話が止まり、1人の人があたりをキョロキョロしだした時はたぶん何かを探していますよね。その観察力です。

トイレを探しているのか、追加の料理が欲しくなったのか・・・。もしもそんなことがあれば、「何かご用はありますか?」と一言声を掛けてあげてください。

「料理を出したら」

料理を出したらそれで終わり的な人もたくさんいます。ですが食事を始めた後のお客様の要望はさまざま。追加の料理が欲しい、ごはんのお代わり、調味料が欲しいなどです。そんな時に一番避けたいのは、お客様のそんなサインを無視すること。ヒヤッとします。

なぜなら、その事でお客様のお店に対する信頼を失ってしまい、リピートの来店の可能性が薄くなるからです。

トラブルへの対応

「オーダーミス」

接客中に一番多いトラブルはオーダーミス。注文した料理がなかなか出てこない、全然違う料理がきた。ですがそれは人間がやることです。ミスはしかたがありません。肝心なのはそのトラブルに対する対応なのです。

私はそんなオーダーは受けていないとか、注文は3つと言ったじゃないかと、お客様に主張することなく、こんな場合は全てお客様の言う事に従ってください。

なぜなら、店側はそんなトラブルは当然予測しています。仮にお客様と言い合いをしたところで何のメリットもありません。あなたにとってのマイナスにはなりませんので安心して下さい。しかし最近はお客様の度を越えた言動が多いですね。

心のこもった接客で楽しく仕事をしましょう

例えば都市ホテルや高級レストランでは、洗練された接客マナーはとても重要です。ですが、みんなで楽しく食事ができる居酒屋ではむしろ心のこもった接客マナーが重視されます。

「いらっしゃいませ」というおもてなしの気持ちを忘れなで接客すれば、自然と笑顔が生まれ「また来るね!」と嬉しい言葉をかけてもらえるかも知れません。それはあなたの接客マナーがお客に認めてもらえた証拠。

店の常連さん、そしてあなたの常連さんです。そんなあなたの人と接する貴重な体験は将来あなたがどんな仕事についてもかけがえのない財産になることに間違いありません!