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コミュニケーションの改善で職場環境はより良くなる!

コミュニケーションの改善で職場環境はより良くなる

最近、様々な職場においてメンタルヘルスの重要性が高まっています。うつ病などの心の病にかかる人も多く、長期間休職したり、退職してしまうこともあるなど、貴重な才能を持った人材であっても、心の病にかかってしまうことで、その才能を発揮することができないことも増えています。

つまり、せっかく期待して採用したり、異動で引っ張ってきた人材であっても、心の病にかかってしまえば、人事担当や管理職が期待したような成果を上げることができないわけです。

メンタルヘルスをおろそかにすることは、会社にとって大きな損失なのです。

こんな職場はよくない!

心の病になってしまう人が多い職場には、次のような特徴があります。

1.同僚間の会話が少ない 2.上司が高圧的 3.目標が共有できていない

これらの3項目に共通することは、コミュニケーション不足ということです。コミュニケーションとは、お酒を飲む時もそうですし、喫煙ルームで出くわすときもそうです。

仕事に向き合っている時以外に、互いのプライベートな話ができているかどうかが、コミュニケーションのカギを握ります。

でも、仕事のない休日まで、上司や同僚と一緒にいたくないという気持ちも、十分わかります。

ここでいうコミュニケーションとは「互いに仕事以外の実情を理解しあえる」ことを言います。それぞれに仕事に向き合っている姿勢は異なりますから、それをいかに共有しあえるかが重要だと思います。

実は、これらのことができていない理由というのが、先ほどあげた3項目というわけです。それぞれどのような問題があるか、紹介していきましょう。

同僚間の会話が少ないのは「危険」

同僚間の会話が少ないのは、同僚を助け合える間柄としてではなく、ライバルとしてみなしている状態であり、メンタルヘルスのこと考えれば、かなり危険な職場と言えます。

職場によっては、営業職同士が互いにしのぎを削っている状態の職場もあるでしょう。

しかし、最終的にはそのチーム、その部署で成果が問われるのですから、最終的には「みんながノルマを達成しないと意味がない」となるのが一般的です。

でも、そうならない職場もあります。互いに疑心暗鬼になり、上司の評価も絡んでくると、日常いつだって気が抜けなくなります。

互いに足を引っ張り合い、自分の評価だけを気にするような職場で、果たして心の健康が得られるでしょうか。

同僚同士をライバルとしてみなすようになるのは、明らかに上司に問題があります。

特定の部下をえこひいきする、数字の上下だけで部下を評価するなどの行為は、同僚間の疑心暗鬼を招きます。どんなに人間的に悪い上司であっても、上司の命令や評価は絶対です。

上司の顔色を窺うような職場では、同僚の発言すら「上げ足取り」の対象にできます。上司の立場にいる人は、部下が自由に臆することなく発言できる環境をつくるように、上司自身が「会話の潤滑油」になっていくことが求められています。

上司が高圧的なのは、「恐怖」以外の何物でもない

上司が高圧的であればあるほど、部下は萎縮して、心の健康を害することが多くなります。なぜなら、部下にとって「頼りがい」となるべき上司が、そこに存在しないからです。

かつて、高度成長期に入社し、バブル崩壊を乗り切って生きてきた上司の世代から見れば、今の部下の世代は「生ぬるい」「弱々しい」世代と感じることもあるでしょうが、それを正そうとして荒々しい言葉を使ったり、達成不可能な目標を強いるのは、明らかにパワハラです。

部下の世代は、失敗をして、成功をして、その経験で成長していきます。失敗や成功が実になるのは、上司の叱咤激励があるからです。

上司の言葉一つで、部下は大いに成長もしますが、逆にやる気を損ねて落ち込んでしまうこともあるのです。

上司には上司の立場があることも理解します。ノルマ、実績、評価、さまざまなものを部下に求めなくてはなりません。

言葉が荒々しくなることもあるでしょうが、部下を信じていること、信頼している気持ちを表すことだけは忘れないでください。

人は、信頼されてこそ能力を発揮できる生き物です。信頼されることで、より期待に応えて、励もうとするものです。

それが忘れ去られている時代だからこそ、上司の方々には「信頼」という言葉を常に忘れずにいてほしいものです。

目標が共有できていないと、その組織は「死んでいる」も同然

どんなに辛いことや、難しい事でも、複数人で取り掛かれば、どうにでもなることはたくさんあります。それを「組織」「チーム」といいます。

世の中の仕事の大半が、組織やチームを作って取り組んでいるということは、互いの能力を発揮することで、1人ではできないことを成し遂げることができることを、誰しもが分かっているわけです。

もちろん、個々の個性と能力を最大限に発揮することが欠かせません。

しかし、目標が共有できていないと、そうはいきません。サッカーチームではありませんが、個人技に長けているストライカーがいるチームが強いかと言えばそうではなく、全員でしっかりとディフェンスのできるチームの方が強いことだってあります。仕事における組織やチームも同じです。

チームとしての目標を設定し、そのために個々が何をこなしていけるか。それはある意味、自分の能力を発揮することで、チームがさらに発展したり、目に見える成果をあげるという事につながります。そのことで、個々の力がまた成長するのです。

「誰かのために役に立つ」ことほど、人間にとっての喜びはありません。それが達成できる組織やチームであれば、多少の辛いことがあっても、お互いにフォローしあい、目標に向かって励んでいけるのです。

だからこそ、「みんな苦しい」けど「みんな頑張っている」という価値観の共有は必要なのです。