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全国学力テスト騒動から見る上に立つ人間の価値観

小学生、中学生がやる全国学力テストというものがあります。私の子供も、そういうものを受けていた時期がありました。

しかし、全国規模なので、あまりにも順位の数字が大きすぎて、受けた本人はあまりピンときていないようでした。その親もまったくぴんと来ない感じでしたね。よほど成績のいい人は気になるのでしょうが(笑)

今回、騒動になっているのは、とある県の小学校の国語Aの成績が全国で最下位だったという結果が出たということから始まったようです。「先生の授業が最低である」…このような発言をする県知事…。さらに学校の校長名を世間に公表して反省しろという事のようです。

成績が悪かったのは…どこに理由があったのか…という現場もみてない、客観的に結果だけを見た人の発言がこれとは…。この知事は、全国に自分の価値を大きく下げてしまったのではないかと思ってしまいました。

結果をうけ、批判することは誰でもできるのです。心に圧力をかけ、ストレスを与える発言、社会でいうところのパワーハラスメントのようなものではないでしょうか?ただの感情をまき散らすといっただけなら、誰でもできます。上に立つ人間は誰でもできるような行動をとってはいけないはずです。

逆に秋田県は国語、算数どれも1位!学級40人を30人にし、教師を増やす。教員を育てる「教育専門監」というものがあるようです。秋田県は例年そのような学力の高い県として有名で、努力の結果がこのような未来ある結果につながっているのでしょう。

批判は全く必要ないとはいいません。良くない結果が出てしまった時にはそこを意識して改善してもらうべく指導、教育は絶対的に必要でしょう。しかし、そのやり方に問題があるのです。

例えば今回のように、成績の悪い小学校の校長名を公表するという方法は果たして全うなのでしょうか?未来へつながる方法なのでしょうか?たとえば、一位の秋田県のような方法をとるというのも一つの方法でしょう。すぐに高いレベルにまで上げる必要はないと思います。それは無理な話なのです。

例えば、学校の成績が最下位だった生徒が急に上位に組み込むことは無理だと思いますよね。しかし、徐々にあげていくことは可能でしょう。次のテストでは20番上げようとか、合計点を50点上げよう…と、段階を踏み、周囲の人と本人の意識改革、本人の努力を着実に進めていけば一年後にはだいぶ上がっていると思います。

社会に出ても、無謀な上司、責任転嫁する上司…といろいろいます。できれば、そのような事を考えないで済むような上司と出会いたいわけですが…そういう事ばかりでもないですよねぇ。

もし、自分が上司として人の上に立つポジションになったら、相手と状況をよく考えたうえで、発言し、改善していったらいいのだと思います。仕事上、上の立場だとしても、所詮同じ人間ですからね。人から尊敬される人間にはなりたいものですよね。