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ますます広がる格差社会!働いても増えるワーキングプアの実態

現代日本における雇用状態のおかしな特徴

この10年で日本の雇用状態は特に変化した。これまで日本経済を牽引してきた製造業が斜陽化を向かえ、市場の拡大と人件費の安さだけで海外進出した。しかしながら海外に販売や生産の市場を見つけても、マインドは日本のままであるから成功を果たせず今なお苦しんでいる企業が大半である。

国内の雇用も減り、人々は働き口をサービス業に求めた。しかしながら、人件費をコストとしか見る事の出来ない日本企業は、最少の給与支払いで如何に社員を長時間働かせるかばかり意識を注力しているため企業のブラック化が進んでいる。

今や大学を卒業しても就職できるのは6割程度。一流大学を卒業してもその学生を扱える企業が無く、卒業生が路頭に迷うようになってきた。一流国立大学を卒業してもまともな職に就けず苦労している人がたくさんいる。何ともおかしな国になってしまったと思わざるを得ない。

高給取りだったことが仇となる!?

元々日本人の給与は高すぎると言われてきた。労働効率から言ってその通りである。しかし、その高止まりした給与をベースに物価もスライドした。いわゆるインフレが慢性化したのである。しかし日本人はそうは思っていない。そこに大きな間違いがある。

現状はデフレではなく雇用の減少と給与の減少により購買力が落ち、購買単価が下がっただけの話である。出せるお金が減ればそれに見合うモノを買うしかない。当たり前の現象なのである。だから現在はデフレではない。元に戻っただけの話である。

そう考えてみると、収入が減ったにもかかわらず今までどおりの消費をするからプアになるのである。生活レベルを見直し、高価な住宅ローンを見直せばある程度改善されると思う。

日本人が国際化出来ない理由

日本人は所有したり溜め込むのが得意な民族である。経済状況に応じて生活レベルを変化させる思考を持ち合わせていない。そんな努力なしにワーキングプアだと言ってもどこか矛盾を感じるのである。

欧米、香港、シンガポール、インドでさまざまな家族と接してきたが、みんな生活はシンプル。日本人のようにすぐに買い物には走らない。無駄なものは買わない。けど充実した生活を送っている。決してお金に困っている訳ではないのにである。物欲主義の日本人は180度意識の転換を図り、モノに頼らない生活を送るべきと考える。

日本人は消費しないと経済が回らないと信じ込んでいるが大きな間違いである。海外駐在経験豊富な日本人ですらその呪縛から離れられない。日本人が真に国際化できない理由は相当根深い。

広がる格差と今後の日本

確かに格差は広がっている。しかしその格差のものさしを成功した富裕層と貧困に苦しんでいる人を比べているのだから極端である。確かに雇用のチャンスも失われ、働いても賃金低下に苦しむ人は急増している。大きな企業で働いているサラリーマン以外は生活レベルは落ちてきている。

しかし、雇用は減っているが働き方にもバリエーションが広がってきている。これから日本人には真の自立化が問われるようになるだろう。世界の厳しさを日本も味わわなければ生きていけない時代がもう来ている。