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あなたは転職情報誌の正しい読み方を知っていますか?

転職情報誌を手にとって最初に開くページは、自分の住所に近い場所で就職先があるかどうかを探すことだと思います。その次に職種とスキルの有無について、給与を含めた待遇面と続くでしょう。しかし、これだけでは正しい転職情報誌の読み方にはなりません。正しい読み方とは、それ以前に発行された冊子との比較が重要になってくるからです。

転職を考えている人は、駅やコンビニに無料で置いてあるタウンワークなどの就職情報誌を手にとってみたことがあると思います。学生のアルバイトから一般の求人情報まで実に多くの情報が掲載されています。

一つ一つの求人についても、仕事内容、就業時間、休日、諸手当、所在地など事細かく掲載され、その会社のキャッチコピーまで作りこまれていることがわかります。つまり、転職情報誌は、人手を要する会社にとって、自社の宣伝にも匹敵するぐらいのお金をかけて作られたものなのです。

ここから読み取れることは、求人を出した会社にとっての応募者は最低限のスキルさえあれば事足りる労働力、とみなしている可能性もあるということです。もちろん、玉石混交で転職者にとっては最善の職場もあるでしょう。しかし、なかには評判のよくない会社も混じっています。転職情報誌にとってそういう会社はお得意様だからです。

実際に勤めだしたら社内の雰囲気でサービス残業が多く、休日出勤も当たり前、挙げ句の果てにないはずだったノルマを課されてもがき苦しむ、という現実に直面することにもなりかねません。

そうなる前に、興味を持った会社についてはインターネットを使って調べてみましょう。もちろん、その時点でブラック企業ランキングに載っているような会社は避けて通りましょう。しかし、地方の中小企業では調べようがないことがあるのも事実です。そんな場合に参考になるのが、転職情報誌のバックナンバーです。

もし、該当する会社が何週間にもわたって求人情報を出している場合は、疑ってみることです。なぜなら、高いお金をかけて求人情報を出しているにもかかわらず求人が定まらないのは、退職する人が後を絶たない可能性があるからです。

転職情報誌のキャッチコピーや写真に騙されない

さらに踏み込んで転職情報を読み込んでいくと、評判の悪い会社に限って「仲間」を強調したり、社内が明るいことを印象づけていることが解ります。転職情報誌も商売ですから、現地の取材スタッフにマニュアル通りの指示を出し、基本情報から作りこんでいくのでキャッチコピーや写真からの情報はあてにできません。

飲食店などの求人なら店を訪れてみるだけで真偽のほどがわかるはずです。ピーク時間にもかかわらず店内に活気がなく、お客さんも少ないようなら経営者の資質に問題があるのかもしれません。

最終的に転職を決断するのは、あなたです。履歴書を汚してしまった場合、次の転職先の面接で退職理由を必ず聞かれることでしょう。ことに、自己理由での退社の場合は、人事担当者から根掘り葉掘りと問い詰められます。会社によっては、ブラック企業に就職していたことだけで「非常識」とみなされるでしょう。

わずか数行の転職情報誌の情報を鵜呑みにして、あなたの可能性を潰してはいけません。まずは、転職情報誌のバックナンバーを集めることからあなたの転職の可能性を探りましょう。