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キャリアアップのために転職したいという理由が歓迎されない3つのワケ

キャリアアップしたいので転職を決意しました――。中途採用の面接をすると、かなりの確率で転職理由としてあげられる言葉です。転職理由は前向きなイメージで。そういう気持ちから、キャリアアップという言葉を使いたくなるのでしょう。

しかしよく考えてみてください。キャリアアップというだけでは、あまりにも漠然としすぎていると思いませんか?怖いのは、面接する側にとっても、どうとでも解釈できる言葉である、ということです。

自分ではポジティブなつもりで言ったのに、相手にはネガティブに捉えられていた。そんなことになれば、採用につながるわけがありません。では、企業側が「キャリアアップ」をネガティブに捉えるのは、どんなパターンの時なのでしょうか?

物事を深く考えられない短絡的なタイプなのか?

単純に「キャリアアップ」と言えば聞こえがいいと思っているのではないか?たいして説得力のない内容で転職の動機を語った場合、確実にそう思われることでしょう。そしてあなたはの人物像はかなり『浅い』と判断されてしまいます。

つまり、採用してもあまり使えないかもしれない、と思われたも同然なわけですね。実際に、たいした理由もなく「キャリアアップしたい」と言う応募者は、面接で突っ込んだ質問をされた途端、しどろもどろになることが多いもの。キャリアアップという言葉を軽々しく口にする応募者を、採用側は信用していません。

本当は今の職場から逃げたいだけなのでは?

キャリアアップなんて前向き発言をしておきながら、話をするうちに現職の悪口ばかり言う人がいます。これ、話のつじつまが合わなくなっていることに、本人だけが気づいていないんですね。面接担当者は苦笑を隠しつつ、話を聞いているのかもしれません。

現職に不満があって転職を考えることが、悪いわけではありません。ただ、転職を決意するに至るまでに、現状を変えようと努力したかどうかが問われることを、忘れてはいけません。ただ単に愚痴と不満を並べ立てるだけで、自分で何かを変えようとしたとは思えない。

こんな応募者を、企業は欲しいとは思いません。キャリアアップと言いながら、今の会社に不満があって逃げたいだけなのではないか?ということは、転職しても何か不満があったら、すぐにまた辞めてしまうのではないか?面接担当者はまずそこを疑ってかかることでしょう。

ただの夢見るおバカさんなのではないか?

「もっと大きな仕事がしたいんです!」と、晴々とした顔で言ってしまう転職希望者って、実はけっこういるんです。それを聞いた瞬間、面接担当者はどんなことを考えると思いますか?夢があってやる気のある人だ!・・・と思われることは、まずないでしょう。

だったら起業でもすればいいのに。・・・そう思われるのが関の山、というところでしょうか。会社組織の一員として働くということは、多かれ少なかれ、とても細かくて地味な作業の連続です。だいたい、転職したての新参者が、そんな大きなプロジェクトをすぐに任されると思いますか?

もし本気でそう思っているなら、それはドラマや映画の観すぎです。夢見がちな顔で「キャリアアップしたいんです」と言われた場合、明確な理由とビジョンを打ち出さない限り、大概はドン引きされて終わりでしょう。