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なぜ彼らにはできるのか?「好き」を仕事にできる人、できない人

私の周りの独立起業人

30代も半ばを過ぎると、周りにはちらほら「独立」している人がいます。デザイナー、スタイリスト、美容師、設計士、校正者、編集者、カメラマン、等々。

会社員の私から見ると、みんな輝いている。自由に見える。好きなことを仕事にしていてうらやましい。という感じです。

私にも昔から好きなことはあって、例えばいつか小料理屋を開きたいな、とか、お料理教室でもやろうかしら、とか、思うことはよくあります。だけど、実際に独立するって考えると、どこからどう考えたらいいのかすら、途方に暮れてしまうのです。

彼らはみんな、その道でもちろん努力してきたわけですが、そもそも人種が違うのか?とさえ思います。というわけで、今回は彼らと自分の違いをできるだけ客観的に、考えてみたいと思います。

「好き」を仕事にできるかどうか

そもそも、「好き」なことを仕事にするかどうか。ここにその第一の違いがあります。私は若いころ「好きなことを仕事にして嫌いになったらいやだ」と思ったことがあります。「仕事」は嫌でもやらねばならないもの。「趣味」ならやりたい時だけやりたいことだけ、やればいい。そんな区分けをしたように思います。

彼らはどうやらそんな七面倒なことを考えていない節があります。好きだからやってきた。気づいたら活躍してた。(もちろん、そんな甘いものじゃないことはわかってますが。)

もう一つは「お金をもらうことを厭わない」ということ。私は「お金をもらう」ということに対してけっこう潔癖です。友達同士でお金のやり取りをするもんじゃない、って子供のころ教わりましたよね。そこに忠実というか。

お金をもらうからにはもらうなりのサービスを提供するのが当たり前。友達だからとか知り合いだからとかそういうのは次元の違う話でしょ。彼らはそう言います。まったくその通りなのですが、お金をもらうってことになんとなく後ろめたさがあるのが私の「商売向きじゃない」ところだと、友人でもある彼らに仕事を依頼して感じたことです。もちろん、払う方は気楽なもので、「ちゃんと請求してね」と言うのですが。

お金を払ってもらうって、本当に大変なことです。たいした額じゃないからいいや。とか大した仕事じゃないからいいや。とか、そういうことでは自分で事業なんて立ち上げられません。

独立へのハードルの高さ

そして上に挙げた私の知り合いはほぼクリエイティブな職種です。独立して個人でやってたり会社作っていたりする人が業界としてもたくさんいるような。だけど不動産屋だってFPだって社労士だって、独立してやっている人はたくさんいます。

独立した人と話して感じるのは、私が思うような、清水の舞台を飛び下りるぞ!みたいな重大な決断を持って独立を選んだ人の意外と少ないこと。それより、彼らは綿密に計算しています。事業計画を具体的に具体的にもっと具体的に作り、収支を厳しく厳しく見積もって、最初は小さく始める。その綿密さがハードルを下げていくのだと思います。私にはもしかしたら一生無理な世界です。