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子どもが理由なら急に休んでも仕方がないと思っている人がダメな理由

小さなお子さんを育てながら働くお母さんは大変だと思います。体力的にもきついでしょうが、それ以上に精神的な面で参ってしまうことだってあるでしょう。

例えばお子さんが急に発熱した時。病院に連れていくために仕事を遅刻したり休まなければいけなくなります。それも、前もってではなく突発的に。

急な休みが頻発することは社会人としてはあまり褒められたことではありません。休みたくて休むわけではないだけに、休む本人だって余計に気が重いことでしょう。

インフルエンザなどウィルス性だった場合、病院から許可をもらうまで保育園に預けることができません。かと言って幼い子どもを一人で何日も留守番させるわけにもいかないでしょう。

その間、子守をしてくれる人が周囲にいればかなりの助けになると思いますが、みんながみんなそういうサポートを期待できるわけではありません。

子供が急に熱を出した場合

仕事は休めない、でも子どもは自宅で安静にさせなければいけない。でも預かってもらえるところも、面倒を見てくれる人もいない。どうにもならない状況でお子さんだけでなく自分まで具合が悪くなりそうです。

また、仕事をしている最中であっても、保育園から突然お子さんが熱をだしたと連絡がくることがあります。そうなれば、出来るだけ早く迎えに行かないわけにはいきません。

仕事を中抜けするか、それとも早退をするか…。父親が対応可能であればかなり心強いでしょうが、それをあてにできないお家の方が多いというのが現在の実情でしょう。

いずれにしても、ただでさえお子さんの具合が悪くて心配なうえに、職場に迷惑をかけてしまうという気苦労までセットです。考えるだけで頭が痛くなりそうですね。

もちろん、職場の同僚の中には同じようにお子さんがいて苦労を理解してくれる仲間もいることでしょう。

しかし、お子さんが原因だから仕方がないとはいえ、それが度重なるにつれて、だんだん周囲の目が冷たくなることがあります。

閑散期ならまだしも、繁忙期だというのにいきなり何日も休んでしまう。出社したと思ったとたん、またしても早退したり休んでしまう…。

そんなことが続けば、周囲もそうそう優しいだけではいられなくなっていきます。もちろん、休む方だって好きで休んでいるわけではないことぐらい、職場の仲間も承知はしているでしょう。

仕方がないでは済まされない?!

預かってくれる両親や義父母などの子育てをサポートしてもらえる環境がない。また、何らかの事情で協力をあおぐことができないと知っているからこそ「仕方がないよね」とかなり融通してくれていたのかもしれません。

しかし、止むに止まれぬ事情があったとしても、「だから大目にみるのが当然だ」という態度に好感を持ってくれる人はいません。

「小さい子どもがいるんだから仕方がないでしょ?」

そんな態度をチラリとでも出してしまった場合、職場での信頼は簡単に失われていくことがあるのです。そんなこと言われても、子育てしながら仕事を両立するのは本当にキツイのよ、と嘆きたい気持ちはわかります。

実際に小さなお子さんがいるのに働くお母さんは、想像以上に大変な苦労を背負っていることは間違いありません。

シングルマザーのご家庭で、さらには事情があって実家のサポートが期待できないお家だってあるでしょう。

何もかもの責任が自分1人の肩にかかってくる母親のストレスは推して知るべしです。しかし、どんなに状況が厳しくても、「子どもがいるのだから大目に見るべきだ!」と声高に叫んでもよい理由にはならないのです。

そのような気持ちが態度に滲み出してしまった瞬間から、あなたへの評価はどんどん下降していくことでしょう。誰しもわかってはいるんです。

子育てと仕事を両立している母親が、好きで急に休んだり遅刻早退をしているのではない、ということは。

しかし、子どもを盾にとり「だって仕方ないでしょう?」と当然のような顔をされたと感じてしまった時から同情する気持ちが薄らいでいくのもまた事実。

なぜなら、あなたにお子さんがいることはあなたの都合であり、会社の人たちにとっては何ら責任のないことだからです。

そして『あてにできない労働力』という位置づけにスライドしていくと、印象を元に戻すのは容易ではありません。

人は感情に左右されて行動する生き物

「でも面接の時に子どもがいるから急に休むことがあるかもしれません、って言いました!」と反発したくなる人もいるでしょう。

もしかしたら採用側も、出来るだけ調整するようにするから大丈夫です、と言ったかもしれません。

しかし、実際に休みが目に余るほど度重なり、業務に支障が出てしまったとしたら、そんな甘いことを言っていられなくなるのが『仕事』というものです。

人は感情に強く左右されて行動する生き物です。どんなに嫌な顔をされたとしても、子どものことで迷惑をかけてしまって申し訳ないと思う気持ちを絶対に失くしてはいけません

そういう真摯な態度を貫くことで、味方になってくれる人を失くさないように努力する。地味に見えても、そのような積み重ねが働くお母さんを応援する気持ちにつながるのです。