• RSS

【退職理由で差をつける】キャリアアップ転職の面接対策

【退職理由で差をつける】キャリアアップ転職の面接対策

初めて就職する時には仕事に対する熱意や希望を聞かれたものですが、転職の場合にはそれだけでは済まないこともあります。

新しい仕事には確かに希望を持って挑む事になるでしょう。新しい環境で学ぶことも多く、キャリアアップも期待できるでしょう。

しかし、その前に会社を辞めた事情、退職理由には前職に対する不満や不安、人間関係の不和などがあり、それが面接担当者の関心となっているのです。

もちろん、それは採用不採用に繋がるポイントとしてであり、新しい職場でその人がどのような働き方をし、またどのようなトラブルの元を持っているかということを極めて厳しくチェックしていることが多いのです。

不満を述べるのは容易く、ついポロっとなんでも喋ってしまうような和やかな雰囲気を作って面接担当者は待ち構えています。

前の会社に不満などなければ、転職などしないのですから、誰もがほとんど同じ条件ですが、これを上手く乗り切って綺麗な着地点を探さなければ、「不満の多い人」のレッテルが貼られる恐れがあります。

この難問をチャンスに変えるための秘訣を探って、採用に一歩近づきましょう。

退職理由、素直に答えすぎていませんか?

勤めていた会社を辞めて転職をするのには、人ぞれぞれ理由があります。

前の職場の人間関係や給料、査定と言った金銭関係、またはさらなる福利厚生の充実を求めて等、新卒で就職する時の気持ちはみんな同じようなものだけど、転職を決めるには悲喜交々、その背景はいろいろあるものです。

そのため、必ずと言っていいほど聞かれるのがこの質問。「退職の理由は何ですか?」「どうして転職を決意されたのですか?」というものです。これに対する受け答えによって採用されるかどうかさえ、左右することもあります。

退職理由が前の職場の不満に満ちあふれ、人間関係や給料などに関するものがボロボロと求職者の口から出たら、面接担当者はどう思うでしょうか。

この人は我が社で落ち着いて長く勤められるだろうと考えるでしょうか。また同じように不満を持ち、辞めてしまうと思われないでしょうか。

嘘ばかりではいけませんが、前の職場と目指す職場の違いを比較して、新しい職場でしか出来ないことをやってみたいという点をアピールするのです。

キャリアアップのためや資格取得など前向きで積極的な態度をここでは前面に押し出したいところです。

人によっては明るいキャラクターを演じるあまり、面接担当者がざっくばらんな調子で語りかけてくる雑談にノリノリになってしまい、言わなくてもいいことを言ったり、毒のあるセリフを普段の調子で吐いてしまうという失敗もあります。

緊張感のある時は調子の良い正論ばかり述べていたのに、本音がチラリと見えた瞬間、その人の評価はぐっと下がってしまいます。

面接中はどんなことがあろうと緊張感を解いてはいけません。面接担当者に見抜かれているような気がしますし、気取って良いことばかり言うのは抵抗があるという人もいるかも知れません。

しかしこれもビジネスのテクニックと思ってビジネススキルを磨くのと同じ気持ちで取り組むべきです。

面接官は全て見抜いています。それでも本性をさらすことはビジネスマナーにおいて正しいやり方ではありません。

面接で聞かれても答えてはいけない本音

面接で転職理由を聞かれることはほぼ100パーセント間違いありません。そんな確実に出ることが予想されている質問なのに、間違った答えをしてしまうのは、準備不足ではなく、会社が求めている人物像や考え方を見誤っているためです。

分かりきった質問なのに、準備している答えが間違っていてはどうしようもありません。このまま間違っていることを知らぬまま面接を繰り返しているのでは、採用の道はいつまでも開けぬままです。

本音でありのまま話すだけではいけないと前述しましたが、これくらいならばいいだろうと考えてつい話してしまう人がいます。これは自分に落ち度がない点で転職を考え始めた人に多くありがちな失敗です。 非常に勿体ないことです。

  • 前の会社の勤務時間や残業が自分の生活と合わなかったため。(家庭での家事や子どもの世話、趣味の活動との両立が難しかったなど)
  • 前の会社の勤務時間や仕事内容によって体調を崩したため。(不規則勤務や夜勤、休日勤務など)
  • 前の会社の業績が下がってきて、給料が下がったため。

これは本当のことで、しかも自分の不満というよりも仕方のない事情があるようにも見えます。友達や親と話をしているなら、同情はされることでしょう。しかし、面接の場で言うにはふさわしくありません。

新しい仕事に就いた時にも同じような状況になると辞められてしまうかもしれない、という思いを面接担当者に抱かせてしまうからです。また会社の業績云々は噂であっても事実であってもあまり軽々しく外で話すべき話題ではありません。

面接でこうした話をすることで、口が軽い、社外秘を取り扱わせられないという目で見られ信用してもらえないでしょう。

何故転職するの?訊かれて困らないために

退職理由というのは、言葉を換えれば「どうして今までの会社を辞めてまで転職するか。」です。もし仮に前の会社に不満があったとしても転職まで考えるにあたって理由はそれだけではないはずです。

もちろん不満があったのは事実かもしれませんが、それはさておきその先の未来を見据えた答えを準備しましょう。何をどう言ったところで、いい印象を受ける確率は低いと考えましょう。

前の会社の話はさらっと通り過ぎるようにして、今この瞬間面接を受けている会社がどんなに魅力的に感じているかという点を面接担当者の印象に残すのです。

転職したら異業種に初チャレンジならもちろん、同じ業種や職種を選んでも、新しいことの連続となります。新しい環境に挑戦し、戦力となる努力を惜しまないことをアピールすることでこの難しい質問をチャンスに変えることができます。

過去を振り返り愚痴るのではなく、新しい挑戦への熱意を語りましょう。

その時にはできるだけ具体的なビジョンを求人応募した企業の業務に添った形で示すことで、きちんと企業研究をした上での求職出会ったことも伝えられます。主に面接の際に具体的にアピールしたいポイントは以下のとおりとなります。

  • キャリアアップを目指している。
  • 新しい分野に挑戦したい。
  • 応募した会社に思い入れがあり、貢献したい。

こうした部分を前面に出して、この会社に入りたいがための転職であるということを訴えます。

キャリアアップの落とし穴

転職する理由を前向きに訴えるコツはわかりました。でもこれらの口当たりの良いセリフを上っ面だけで語っても、熟練の面接官には情熱は伝わりません。

本当に目指すものがある時にはかなり情熱的に語ることもできますが、「絵に描いた餅」になっている人が多く思いだけが空回りすることもあります。

キャリアアップのため、とよく言いますが、これも口当たりの良いセリフの1つで今風のできるビジネスパーソンのキーワードのようによく見かける言葉です。

キャリア、キャリアと言いますが、一体これがどんな意味なのかをきちんと知っているのでしょうか。

キャリアはスキルとも違い、実力だけでなくそれを培ってきた職歴そのものまで抱合されているものです。

キャリアには今までの職歴の中でも役職やどのような職務を任されてきたかということで、キャリアアップというのもまた、昇進や出世、そして仕事を極めていくことを指します。

キャリアアップのために転職をすると言っても、具体的な努力目標やどうやって目指すのかを決めないで言うこのセリフは、理想論的で曖昧、さらには同じことを言ってまた転職を繰り返すのではないかという不安材料にすらなります。

本当にその思いがあり、新しい会社でキャリアを積んで頑張りたいと言うのであれば、その会社で実現可能な具体的で現実に沿った希望を言い添える必要があります。