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PRと宣伝の違いとは?広報の仕事の担当になったら

よく広報と広告、宣伝をごちゃ混ぜに考える人がいます。それぞれ目的や意味合いが異なりますので、しっかりと区別をしておかなくてはなりません。その区別が出来ていないと、本来費用をかけるべきではない所に無駄な経費をかけてしまう場合もあります。広報の基本をお伝えします。

いきなり宣伝をしても効果は無い

例えば、あるブランドAを立ち上げたとします。しかし、この時点でその商品は誰も知りません。それを知ってもらうために、皆さんはまず何をするでしょうか?「宣伝しないといけないから、新聞広告を出そう」とか「ホームページ制作会社にサイトを作ってもらおう」とか、「チラシを沢山刷って折込チラシを入れよう」とか、様々な宣伝方法を考えるのではないでしょうか?

その結果どうなるかと言いますと、数十万円もかけた新聞広告にも関わらず、問い合わせは1件だけだったとか、数十万円かけてホームページを作ったものの、全くアクセスも問い合わせも無いとか、何万円も出して折込チラシを入れたけれど、全く問い合わせが無いとか。まるでお金の無駄遣いだった様な事をご経験されてませんでしょうか?

実はこれは当然な事で、いきなり宣伝をしようとしても効果は薄いのです。分かりやすくするために、ここでは宣伝と広告は類似の意味として説明しますが、いくら宣伝のために広告を出しても、見た人が全く知らないブランドであれば、誰もお金を出して買おうとはしません。まずは宣伝広告の前にやらなければならない事があります。

まずは広報

最初にやらなければならない事は、広報です。広報とはPRとも言います。立ち上げたブランドAを広く知ってもらう事、その作業が広報活動となるのです。広報には様々な方法があります。口コミやFacebookでのシェア、Twitterでの拡散など、最近はソーシャルメディアを上手く使って、広報活動をしている人が多いです。

昔から主流になっている広報の手段と言えば、プレスリリースをマスコミに提出して、新聞やTV、雑誌やフリーペーパーで取り上げてもらう事。「プレスリリースの書き方」をネットで検索すると、沢山出てきます。そうしてメディアで取り上げてもらう事で、広く世間に知らせる事が出来るのです。

しかし、広報には知識と知恵が必要です。つまりノウハウが必要なのです。ですから、まずは広報のノウハウを勉強して下さい。これを嫌って宣伝に頼ろうとしても、先ほど書いたように無駄にお金を捨てる事になってしまうでしょう。

また、広報でメディアに掲載される場合は、記者やメディアの担当者の目線で客観的な記事を書いてくれますから、見た人の信頼を得る事が出来るのですが、宣伝広告は自分で費用を払って記事を構成するので、客観性がありません。ですので、見た人もそれを信用しないという面があります。

広報は繰り返し

次に、広報活動でありがちなケースです。1回新聞やメディアで紹介されて喜んでいたが、集客や売上には繋がらなかった。そこで広報活動を諦めてしまう人がいます。もともと広報は広く知らせるためのものですから、集客や売上には繋がらないと割りきっておかなくてはなりません。

広報は繰り返し行うことで、半年先、1年先にじわじわと効果が出てくるものなんです。粘り強い継続が大切ですし、集客や売上に繋がってからも広報は継続して行い続ける必要があります。

広報の効果が出てきたら宣伝

広報の効果が出てきてたら、いよいよ宣伝広告を打ちます。広報だけでは集客や売上に繋がらないと言ったように、宣伝もとても重要です。広報によってブランドAが世の中に知れ渡りました。信頼を獲得しました。しかし、具体的に売っている製品サービスや売価、特色を見ないことには、買うことは出来ません。そういうのがあると知っているにすぎないからです。

ですので、広報によってこんな良いブランドAがあると知らせた後は、宣伝活動によって「買って下さい」と伝えなくてはなりません。これが、広報と宣伝の違いであり、広報と宣伝をどちらかをしていれば良いというものではなく、どちらも必要であるという事なのです。

広報、宣伝を繰り返しながら、ブランドAのブランド価値をどんどん高めていって、最終的には営業をしなくても、広報と宣伝でビジネスモデルが成り立つ様に出来れば理想です。広報も宣伝も、しっかりとノウハウを学び、それを実践し、更には継続する事がとても重要です。