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飲食店でアルバイトするなら元気のいいところを選ぼう!

飲食店にとって、食材はいのちです。安心安全を標榜して、有機農法や無農薬栽培、減農薬にこだわった食材は、付加価値のある商品作物です。飲食店の大手には、自社栽培の食材を一部使うところもあります。

1次産業と3次産業のコラボレーションは、規模の大きな会社になればなるほど供給の問題で難しくなります。しかし、その課題に取り組み、自社栽培の新鮮な野菜で新しいレシピを開拓している会社は注目に値します。もし、アルバイトするなら、このような元気のいい会社に勤めてみると勉強になるでしょう。

チェーンレストランの厨房に入ってみたことがあるでしょうか。さまざま調理器具に囲まれた空間では、抗菌手袋をした従業員やアルバイトが忙しそうに立働いています。作業台の上に注目してみると、クリアファイルがそれぞれの作業に合わせて置かれ、働いている人たちはファイルに忠実に食材を加工していることに気づきます。

そのファイルこそ、チェーンレストランのいのちなのです。本部で開発されるレシピは、プロデュース、試作、社内評価、テストを経て末端の店舗に送られ、新商品としてデビューすることになります。

その過程には、食材の品質管理、食材の安定確保の問題があり、供給量の少ない有機栽培、無農薬、減農薬の食材は敬遠される傾向にあります。しかし、一部のチェーンレストランでは、自社栽培の食材を使ったレシピも開拓されています。

最初は試験的に農場を作りながら、方向性を確かめ、安定供給の目処が立つように計画を進めます。最終的には、食材の一部をすべて安定供給させ、宣伝効果の出せるレシピを作り上げてイメージアップと他社との差別化を図っていく戦略をとるわけです。

元気のいい会社の基準は、末端の店舗の活気をみて判断します。職場の雰囲気が悪い飲食店では、従業員に元気がありません。いくら元気そうに見えていても、ふとした瞬間にやる気のなさが露呈してしまうような会社では将来性が見えてきません。

現場でいくらいいアイデアを出しても無視するような会社などでは、従業員の満足度が高いはずもありません。自社栽培の野菜を使ったレシピを開発した会社では、現場のパートの意見が取り上げられて方向性が決められたと聞きます。そういった会社には、現場に独特の活気があります。

チェーンレストランの店長になると、毎月の売上ノルマも厳しいものになります。従業員のほとんどがパート、アルバイトで構成された店舗もあります。そのなかで従業員の活気を引き出すためには、決まりきったテキスト通りの行動をしていたのでは通用しません。きめ細かい心遣いと問題を見逃さない客観的な物の見方、さらには何でも話せる気楽な雰囲気作りが必要となります。

これらの資質を持った店長は、現場の従業員の声やアイデアを具体的なイメージに作り替えて上部組織にフィードバックできる能力を備えています。その結果、アイデアを出した従業員への評価と比例して報酬もアップさせることができる権限を持つことで、職場の潜在能力を引き出していくことに成功するのです。同じチェーンレストランでも、店長の力量しだいで売上に雲泥の差が出るのは、このためです。

もし、活気のあるチェーンレストランを見つけたら、アルバイト情報を確認してみましょう。待遇面は他社と同じように見えても、仕事の充実度は断然違います。

従業員の満足度が高い会社では、店員の入れ替わりが少ないので自分から売り込んでみるのも手です。さしあたっての仕事はなくても、長い目で見るとアルバイトの需要は必ずあります。そのときに声をかけてもらうように自己アピールを書いたメモを渡すのが効果的です。アルバイトが必要になれば、印象に残る人材を率先して使いたいので、必ず声がかかるでしょう。

店舗に入ったら、先輩の従業員に可愛がられるようにします。店長から信頼されている従業員は、もしかしたら次の店長候補かもしれません。入口がアルバイトでも、熱意と意欲を見せていれば、正社員へ登用する候補にしてくれる可能性もあります。そのときに、他の従業員とのコミュニケーションがうまくいっていれば、さらに就職の可能性も高まります。

もしその可能性がないとしても、その職場での経験は次の職場でも通用します。また、新しいアイデアがあれば、積極的に提案するべきでしょう。マンネリ化しやすい飲食業界では、新しい視点を求めています。アルバイトするなら、元気な会社を見つけることをおすすめします。