• RSS

【履歴書の書き方講座】職歴でのアピールポイント

【履歴書の書き方講座】職歴でのアピールポイント

就職活動で企業への最初のアプローチは、履歴書の提出です。履歴書は自分のこれまでの学歴や職歴、そして資格などを記して企業に対して自分を知ってもらうべくアピールするためのものです。

就職活動と聞くと、企業の面接担当者との面談のイメージがありますが、実際、昨今の就職事情は求職者に厳しく、面接までこぎつけることがとりあえずの課題となります。

面接にすらたどり着けない事も多く、その場合には履歴書などの書類選考で落とされているということになります。書類選考の突破には当面人柄や自分の能力は関係ないと思ってはいませんか?

履歴書などの選考書類はたくさん人事担当者のもとへと送られてきます。その中で面接への道を勝ち取るのは、運ではありません。

面接に進める人の履歴書は、そうでない人とは全く違い、人事が会ってみたいと思うような書類になっているのです。

たかが書類、されど書類です。人事担当者はその道のプロです。履歴書一枚からでもどのような人物でやる気はどうか、ということまでわかります。つまり、こちらからアピールすることもできるというわけです。

履歴書はただ単なる書類として自分の学歴や職歴を羅列するものではありません。

流れ作業のように学校名、会社名を羅列したものをプリントアウトしていませんか?ちょっとした書き方の工夫次第で、次のステップが近づくかもしれません。

今まで履歴書の書き方で損をしていた、なかなか面接にたどり着かなかった人は、今一度自分の履歴書を読み返してみましょう。あなたが人事だったら、あなたの履歴書から何を読み取ることができますか?

履歴書はあなたの代理人

履歴書は企業が求人募集をする上で、めぼしい人材を選ぶための最初の段階です。いくら人物重視の採用を謳っていたとしても、人事担当者や面接官がすべての人と会ってその人となりを見定めることはできない場合もあります。

人気企業や厳しい倍率の会社であれば尚更です。一人の面接官がどれだけ頑張っても応募期間中に一体何人の人と面接することが可能だと思いますか?

そんな人気企業でなくとも、年々企業の求人募集で採用を勝ち取ることは難しい状況となっています。どんな企業にもたくさんの応募者が集まり、多くの人が不採用の通知を受け取ることになります。

しかし、ご安心を。面接官や人事の担当者は、それを専門としており、人を見る目を養っています。どんなものからもその人のやる気や人物を見極める優秀な目を持っているはずです。

例え紙切れ一枚だけの履歴書からも多くのことが読み取れます。真剣にその企業で働きたいと思い、必死で書いた履歴書からはアピールの為の工夫や熱意が感じられるのです。

これは超能力ではありません。人事担当者が熱意を読み取るためには、こちらも熱意が感じられるような書き方をしなくてはいけません。どうしたら人事担当者を注目されることができるか、よく考えて書く必要があるのです。

多くの人の履歴書の中に埋もれてしまわぬよう、形式だけの履歴書からは卒業しましょう。 本当に採用されたいのであれば、通り一遍のことを書き連ねただけの履歴書になるはずがないのです。

面接であれば、多少の不備は面接官の目の前ですぐに訂正もできますし、補足も加えられます。しかし、書類選考は一方通行です。書類からの情報が少なければ、不信感や疑問を解消することはできません。

会って話すことができない状態で、自分の熱意ややる気をどれだけ知ってもらうか、なるほど、と納得してもらうかが勝負です。

もっと前向きに考えるならば、じっくりと読んでもらえる書類は、口頭で伝えるだけの面接よりも多くのことを伝えられるはずです。

履歴書はあなたの熱意を伝えるためのとても責任の重い代理人なのです。

履歴書を書く上でのポイント

履歴書を目立たせるといっても、突飛なことや奇想天外なことをしろというのではありません。当然ビジネスマナーに則った節度を持たなくてはいけません。さもなければ目立ちはするけれど常識のない人と思われるだけに終わります。

自分の履歴書を注目してもらうにはマナーに基づいて、ちょっとだけ説明などを加筆するだけです。

一番注意したいのは学歴、職歴欄です。

学歴や職歴に空白の期間はありませんか?もし何らかの理由で休学や中途退学、浪人、働いていない時期がある場合には、それをそのまま記すだけで放置してはいけません。

病気療養や介護などやむを得ない事情がある場合には必ず、その理由を一言加えましょう。大学をやめて専門学校に入り直したなどという時も同じです。

「家庭の事情により中途退学」「健康上の都合により退職」

また最近では、履歴書とともに職務経歴書の提出を求められることが増えています。細かいことは職務経歴書に任せるとしても、応募先の企業や業種、職種に関連のあることであれば、部署名や役職も付け加えておくべきです。

同じ会社に努めている期間でも、部署や業務内容が変わった、キャリアアップしたなどの場合には、ひとつの職歴として異動日、内容について触れておくべきです。資格欄に書けない社内の研修や資格についても同様です。

次に重要なのが資格についてです。

資格で一番に考えるべき問題は、企業の業務内容や求める人材を見抜くことです。たくさん資格があって書ききれないのであれば、自分の持つ資格の中からこれは仕事に役立ちそうだ、と思うものをピックアップします。

必要があれば、武道などの段や級は特技欄に書きます。また、勉強中のもの、資格取得を目指しているもの、試験の結果待ちの場合にも、一筆加えておくと、努力していると見てもらえます。

あなたのこれまでの頑張りに、書いてはいけないことや無駄なことなど、何一つないのです。 改めて以下の注意点を参考に履歴書を見直し、人事担当者の信頼を勝ち取りましょう。

  • 一身上の都合は誰のどんな都合?やむ得ない事情があれば記載を。
  • 「○○会社入社」だけでは、そこで何をやってきたのか伝わりません。
  • 有効な情報は全て記載して、アピールしておきましょう。

学歴と職歴のバランス

初めての就職活動においては、誰もが皆、職歴欄に書く事はありません。しかし、転職する場合の就職活動であれば、必ず職歴欄に書くべきことがあります。

履歴書の学歴・職歴欄には限りがあるので、場合によっては内容を絞り込む必要もあります。特に転職経験の多い人で、書ききれない場合には学歴を削ることで収められるか試してみましょう。

学歴は、基本的には中学校卒業からで問題ありません。中学校を卒業したのち、進学したのか、進学したとしたら、浪人などしているかどうかがひと目で見えるからです。

あくまで削るのは、学歴(主に義務教育)です。どうしても足りなければ、高等学校卒業から、もしくは最終学歴のみで書き始めるなどの工夫をします。

間違っても職歴は削らずに書かなくてはいけません。働いていた期間の短いものでも、基本的には職歴となります。

転職回数が多いことは職歴欄が書ききれないことよりも、企業に嫌がられることの方が危惧される問題のため、それを書かないことは、隠していたと思われることもあるからです。

勝手に職歴を削って提出すると、最悪の場合、経歴詐称となります。

職歴欄に限らず、履歴書は単なる応募書類というだけではなく、れっきとした公的な文書です。そこには嘘も省略もあってはならないのです。

職務経歴書の方は、希望の業種、職種に関係のない職歴の説明を簡単に済ませたり、省いてしまうこともありますが、履歴書には全て必要事項として書かなくてはいけません。もし仮に省略をする場合には、面接時に伝えるべきです。

職歴欄の多い履歴書も売られていますし、パソコンで作成することが許されている場合には欄を調節して、職歴欄を広げましょう。

正社員の経歴が少ない、またはない場合には、アルバイトやパートの経験を書いても差し支えありません。業務内容に沿った経験があれば、あえて書くことでアピールポイントとすることもできます。

反対に職歴が短い場合はどうでしょうか。自分の書いた履歴書を自分の目で確認してみて、空欄が目立ち、なんとなくそっけない気がしたら、進歩です。同じことを人事担当者が感じる可能性は高いでしょう。

その場合には、職歴欄を詳しくするのと同時に、学歴もしっかりと書きます。

ちなみに学歴には海外留学は入りますが、料理教室は入りません。海外留学の場合、1年以上のものが望ましいでしょう。短期でも資格取得に関わっていたりする場合や今後の業務上活かせそうであれば、書いても構いません。

職歴を詳しくというのは、ただの嵩上げではありません。職歴の短さによってアピールのチャンスが巡ってきたと考えるようにして、無駄にしてはいけません。

職歴の長短は、いずれも学歴と職歴の内容の濃さでカバーします。

一枚の履歴書の中で学歴と職歴の占める割合はかなり大きいものです。実質的にも氏名や住所欄を除けば、半分以上を占めている場合もありますし、まず人事が確認するのもここです。

面接を経験した人はおわかりでしょうが、面接でもまずはじめに経歴についての質問が行われます。履歴書に沿って話を進められたらわかりやすいですし、面接官も履歴書を目で追いながら、説明を聞いてくれます。

これをきちんと書いておくことで、書類審査が通りやすいだけでなく、面接時のあなたの助けにもなってくれるのです。言い忘れがあった時にも、話を聞きながら面接官は目で経歴をチェックしてくれます。

履歴書の内容というのは、自分のさじ加減で大きく変わります。濃くしようとすれば、どれだけでも情報を盛り込めます。反対に事務的に必要最低限だけ書いて送りつけているのでは、何も伝わりません。

職務経歴書に書けばいいや、という人もいるでしょうが、履歴書をぱっと見てそこで興味を失ってしまったら、人事担当者は熱心に職務経歴書まで目を通してくれるかわかりません。

これを通り一遍の作業と思って、流れ作業のように大量生産しているようでは、本当に効率の良い就職活動とは言えません。数多くの履歴書をあちこちにばらまくのは、もうやめにして、書類選考突破の精度を上げましょう。

書類選考の合格率を上げ、入口にたたなければ、その先の未来は待っていないのですから。