職場環境の改善に役立つコミュニケーション方法を教えます!
人間関係の悪い職場にうんざりして転職したものの、なんだかどこに行っても苦手な人に出会ってしまうもな、なんて思ったことはありませんか?
職場環境には二つある
環境とは自分をとりまく周りの状況です。自分をとりまいているものの一つが職場であり、職場とはオフィスという場所そのものをさす場合と集まっている人間を指す場合があります。
職場環境をオフィスという場所の面から見ると、清潔かどうか、使いやすいかどうか、十分な広さがあるかなどのチェック項目があります。業種や職種によっては、移動に便利な場所や地域にあるかという項目も加えられますね。
こういったオフィスそのものをいう職場環境については、就職、転職の前に十分に調べることが可能であり、環境として悪い部分があっても、ある意味納得の上で働いていけるかもしれません。
それとは異なり、職場の人間関係によって、職場環境が悪いと感じてしまうと、精神的ストレスの負担は大きく、長く勤められない事になり、転職を繰り返すということになりかねません。
職場環境が悪いと感じてしまう人間関係とはどんなものなのか、考えてみたいと思います。
- ×会話がなく雰囲気が暗い
- ×上司が指示をせずダメ出しする
- ×部門ごとの業務の線引きがあいまい
- ×他者を落とし入れるような陰口が多い
- ×残業が多いが断れない
などがあります。
せめて人間関係さえ悪くなければ、勤め続けることができるんだけどな、と考えている場合には、要注意です。
人間関係の悪さが職場環境の悪さかを疑ってみる
転職活動中は、良い環境の職場として求めていた事は人間関係の良さではなく、次のようなことでは無かったでしょうか?
- ○やるべきことが出来ることである
- ○わかりやすい目標がある
- ○仕事の成果に対するフィードバックがある
- ○従うべきルールがある
- ○心理面、金銭面ともに十分な報酬がある
これらのことが得られなかったが故に、人間関係という面での環境の良さ、居心地の良さを求めていないか自分自身を振り返ってみることも大切です。
あなたが仕事の面で、求められている成果をきっちりと認識しておらず、それに見合った成果をあげていなく、十分な報酬を得ていないといすると、あなた自身が、まわりとの人間関係が悪くなる原因になってしまうかもしれないのです。
まずは自分のスキルと人間力の向上をめざしましょう。それでも職場環境が悪いと感じてしまうときには職場でのコミュニケーションがどのようになっているのか見直してみると良いでしょう。
『コミュニケーションで一番大切なことは、相手が口にしていないコトバを、聞き分ける力である』というのはピーター:ドラッガーの言葉です。
ただ、この聞き分ける力、だけで終わってはコミュニケーションになりません。次に大切なことは、「それをもって相手が満足するよう行動すること」ではないでしょうか?
コミュニケーション能力を向上させよう
では、職場においてコミュニケーション能力が高いとはどういうことでしょうか?共感力と行動力の合算もしくは掛け算でその能力の高さを表すと考えると分かりやすくなります。
共感力とは、相手に起きていることリアルに自分のこととして考える能力のことです。そしてそれを基に正しい行動に移せるかどうかという行動力が職場でのコミュニケーションには必要になります。
例えば、社内に社員の誕生日を祝う習慣があったとして、「パーティーの準備は新人が行う」となっていたとします。
なんともないルールに見えますが、実はこの会社は毎年行っていた新卒採用をから即戦力としての転職組しか採用しておらず、社員の定着が良いので、そういった採用すらここ3年ぐらいしていないとしたらどうでしょう。
数年前に最後の「新人」となった人が全員の誕生日パーティーの準備をして、それが当たり前だという雰囲気になったら、その新人(という事になっているすでに数年目の社員)は心から誕生日を祝う気持ちになれるでしょうか?
ここにコミュニケーション能力の高いAさんがいたとします。まず、新人(ということになっている人)の「自分ばっかり、やってられるか」という気持ちに共感するでしょう。
そして「誕生日を祝う気持ちを共有するために、パーティー準備は部ごとに持ち回りでしたらどうか」と提案し、現実に即した新たなルールが実用化されるように行動するでしょう。
Aさんは社内で慕われる存在となり、自身も環境の良い職場だなと感じながら働けるはずです。
このコミュニケーション能力というものの及ぼす範囲を、社内の人間関係にだけあてはめて考えてしまうと、なんだか「おせっかい」な人もしくは単に「面倒見のよい」人になったらいいんだなと勘違いしてしまう方がいらっしゃるかもしれません。
ここでポイントなのは、「同じ人ばかりに負担があって不満が出ているのはなぜだろう」と考えることです。誕生日会を行うという事象を、会社の理念、指針、ルールの面から考えてみることをしているかどうかがポイントとなります。
応用範囲を広げて考えてみましょう。例えば営業職であれば、コミュニケーション能力は必須だと誰もが認識するところでしょう。
詳しく言えば、営業というのは、お客様の、そして社内双方の現状、欲求、希望、不満について、言葉になっていない部分を聞き分け、その解決を具体的な方策をもって提案し、現実化することによって会社の利益とする仕事と言えるからです。
他のどの部門にも共通することとして、コミュニケーション能力が高いというという事は、仕事の能力が高いということになります。ですから必然的に仕事の成果が得られているはずです。
仕事の成果が得られているならば、人間関係が悪くなる原因のひとつはまずは取り除けます。あなたがよっぽど天狗になってでもいない限り、と付け加えておいた方が良いでしょうか。
人間関係において、絶対にやってはいけないことは、「相手の性格や思考を変えようとすること」です。
成果を出してる自分を敬わないあいつはダメだ、とか、あいつは頭が悪いとか、暗いから話ににくいとか、そこさえ直してくれれば、こっちもそれなりに付き合うのになどと、相手が変わることを求めていませんか?
誰にとっても、自分の性格や思考を変えることができるのは、本人だけなのだということを知っておくべきです。そして、変えられないことにあれこれと悩んだり、時間を使ったりすることは、無駄ですのでやめましょう。
まずはあなたが生き生きと働く事が大事です。 やるべきことは、
- △達成すべき目標にフォーカスする
- △人のせいにしない
- △人を変えようとしない
- △成果を独り占めしない
- △ラブな気持ちで
ラブな気持ちがわかりにくいですか?恋人や自分の子供に接するときに、「相手のためになるように」とか「なにかしてあげられることはないかな?」と考えているような気持のことです。
ラブな気持ちの反対が「言われたから仕方なく」とか「とりあえずやっとけばいい」という気持ちや行動です。
出来ることを着実に行いながら、ゴールを目指し、行動力を身に着けていってください。聞き分ける力を持ってもコミュニケーションは完成しないことを忘れずに、まずは適切な人物へ筋道の通った提案を出来るようにしましょう。
「行動する」と意気込んだり、構えてしまと、失敗するのではないかという恐れてしまう方もいるかもしれません。行動は自分の能力の及ぶ範囲で行えばいいので、あまり考え込まないように注意してください。
どんなスキルも能力も、やってみて、失敗から学びとり、改善することで伸ばしていくものです。コミュニケーション能力も例外ではありません。まずは行動を!