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公務員を目指すあなたが知っておきたい志望動機の書き方

公務員を目指すあなたが知っておきたい志望動機の書き方

公務員試験で難関と言われているのが「志望動機」だと、最近特に言われています。公務員を志望する人の大半は、その理由として、

  • 安定している
  • 休みが確実に取得できる
  • 平日も定時で退庁できる

など、自分の収入や福利厚生に関する部分が充実していることが、主な志望動機となっています。

しかし、そのような志望動機をストレートに掲げてしまうと、当然ですが公務員として採用されることはありません。

公務員は「公僕」、つまり社会が成り立っていくために必要な法律を順守し、それに基づいた政策を実施していくために、奉仕の精神が必要とされています。自分のことを考えているだけでは、公務員としての採用は厳しいでしょう。

志望動機は、小論文試験において求められるだけでなく、面接においても質問内容に含まれることがあり、重要な役割を果たします。

小論文で人となりを把握し、実際に面接のとき、書いていたことはどれくらい事実なのか、本人はどのように志望動機を表現できるのかと、試されると考えていいでしょう。

志望動機でアピールするべきこと

公務員として採用を希望する人々に、一番問われるのが

  • 国や地域の現状に対する「認識」
  • 自分自身の知識を活用して、国や地域を良くするための「提言」
  • 業務に励みたいという「意欲」

です。これらの事柄について、志望動機において前向きな姿勢をアピールすることです。あわせて、採用を希望する官公庁の業務についても理解していることも、しっかりアピールするとよりあなたの印象が好印象になります。

まず、「国や地域の現状をどう認識しているか」についてです。例えば厚生労働省であれば少子化対策、地方自治体であれば過疎化、教育問題など、それぞれの官公庁や地方自治体で抱えている問題は必ずあるものです。その問題を認識していることを志望動機にも盛り込むべきです。

 あわせて、「自分自身の知識を活用して」という部分を特にアピールすることが重要です。 出身が経済学部であれば、地域商工業の活性化、文学部であっても「文化の薫り高い街づくり」など、さまざまな提言が出来ると思います。

自分自身が得ている知識を積極的に生かしたい、具体的にはこういうことがしたい、ということをアピールするとよいでしょう。また、民間での社会人経験がある人であれば、その経験を踏まえてアピールをすると効果があります。

というのも、公務員は即戦力の人材を採用したいという傾向もあり、特に地方自治体では民間での社会人経験者向けに別枠を設けて試験を行うこともありますから、社会人経験はしっかりアピールした方がメリットがあるのです。特に円滑な人間関係で過ごせていたこと、具体的に成果を上げた出来事などを書けば、面接のときにもアピールができます。

そして、自分の「意欲」は具体的に書きましょう。かっこいいことを書かなくても、一市民として感じた課題を解決したいと「意欲」を示せば十分です。

民間企業でも、公務員でも、今までの視野とは違った視野で業務に取り組める人材を必要としています。公務員の志望動機においてそれを示すには、一市民として感じたことを盛り込んで表現するのがいいでしょう。

例えば「バスの便数が少なくて高齢者が困っている」など、具体的な課題を明記し、それを公務員になって解決したいと、「意欲」を全面に出せばよいのです。

ちなみに、官公庁の業務について記載するとき、ホームページで確認しただけのような内容を書いても、はっきり言って意味はありません。

それくらいのことはみんなが書きますから、もっと掘り下げて書くべきです。それらのことを深く掘り下げられるということは、それだけ真摯に公務員として頑張りたいという意気込みを伝えるのに等しいのです。

公務員の志望動機における「文章力」

今まで紹介してきた内容を、いかに上手に文章にするか。それは一種の「文章力」が必要です。

文章力は小説を読めば身につくのではなく、むしろ新聞を読むほうが身に付きます。新聞には「天声人語」など、社説が掲載されていたり、評論家の投稿が掲載されていますが、これらの文章は小説と違って「主義と主張」が織り込まれています。まさに志望動機を書く際の、参考にうってつけです。

そして、志望動機をいかに簡潔に表現するか。それが公務員試験においては重要です。

だらだらと文章ばかりが長くなってしまうようでは伝えたい内容も伝わりません。あと、断定系を中心に描くことが重要です。「かもしれない」とか「だと思う」などの記載が多いようだと、自分の意志や信念について、弱いイメージを与えてしまいます。

さらに、公務員として勤めるにあたっては、「組織の一員として通用しうるか」をアピールすることも重要です。

民間の企業のように、1人にすべての仕事が任せられることは少なく、上司の指示、組織の方針が重要視されますから、グループ活動や部活動など、団体行動を行ってきた経験もしっかりアピールするといいでしょう。

特に、地方自治体に採用を希望する場合には、消防団や青年団など、地域の団体で積極的に活動すること、あるいはしたいという希望を盛り込みましょう。

公私ともに地域のために尽くしたいという意欲は、多くの地方自治体において高評価を得られる共通のポイントです。

志望動機を提出した後は、面接において記載した内容が質問されることを、必ず認識しておきましょう。

志望動機と面接で言っていることが違うとなれば、あなたの心証は大きく下がってしまいます。公務員試験で合格するには、様々な提言ややる気のアピールはもちろんですが、正直であること、清廉であることをアピールすることが何よりです。

公務員を取り巻く現状も理解しておきましょう

最近、公務員の不祥事が後を絶ちません。そのため、いかなる官公庁においても、採用者に対しては「清廉さ」や「法令順守の精神」が特に求められることが多いです。

特に、志望している官公庁において、不祥事が起きた直後ともなれば、その傾向はさらに高まります。願書を出す前には、必ずその官公庁の状況を把握して、志望動機を書くことも忘れないでください。