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複数プロジェクトが同時進行!!混乱を防ぐ超基本的管理術

複数プロジェクトが同時進行!!混乱を防ぐ超基本的管理術

上司から複数のプロジェクトを任されたものの、個々の進捗状況を把握しきれなくなったり、また最悪、AとB似たようなプロジェクトがあった場合、混乱して初歩的なミスをしてしまった、ということは無いだろうか。

どんなに優秀な人の脳でも24時間フル稼働ですべての物事を正確に、情報の欠如なく覚え続けることは難しい。生活の全てを仕事に捧げられればまた違うだろうが、現実的には不可能な人が多いだろう。人は1日の内で仕事やプライベートなど様々が時間がある。

複数プロジェクトの同時進行、という煩雑で難しい仕事に逃げ出したくなってしまった貴方に、それらを管理する為の超基本的な管理術を3つ、アナログなことも交えて述べたいと思う。

・進捗を俯瞰できる一覧表を作る ・プロジェクトごとにファイルを作る ・細かいスケジュール管理は外部へ、頭をフラットな状態に保つ

進捗を俯瞰できる一覧表を作る

まずは自分のおかれている状況を目で確認出来るように、情報を俯瞰的に整理するとよい。

〔手順〕

  • プロジェクトごとのタスクを作り順に並べる
  • 複数のプロジェクトのタスク表を一覧表として並べる

プロジェクトは小さなタスクの積み重ねで完了にたどり着く。そしてタスクには「この時期までには完了」といった進行目安があるだろう。まずはそのタスクを洗い出し、進行順に並べたものをプロジェクトごとに作成する。

そして、それを1枚絵として全体の進捗を確認できる一覧表にする。そうすれば一つのプロジェクトに時間を掛け過ぎて、他のプロジェクトが遅れているのを見落としてしまい大慌て、ということを防げる。

ちなみに、タスクに外部の人間が関わるときは予想外に時間が掛かることも多い。打ち合わせ場所の確保や、予定のすり合わせなどが、社内の人間と行うよりも手間取る為だ。このような一見一つのタスクの付随業務に見える作業も、一定の時間を取られる場合は「3社打合せ日時調整」というように、一つのタスクとして立てたほうが良い。

また、一覧表の記入は記入ルールをある程度定めておいたほうが良い。 例:エクセルの場合、タスクの作業中→「作業中+黄色セル」。

特に複数の人間がその一覧表を共有し、記入するのであれば尚更だ。但し、あまりにルールを厳密に決めすぎると記入が煩わしくなる。エクセルの一覧表であれば、コメント機能を活用する等、自由に記入できる余地を一部残すと良い。

また、表はデータであれば、PCのデスクトップにショートカットを作り、すぐに開ける状況にしておくのがベストだ。確認する時間も1日の業務スケジュールに組み込むと良い。要は常に確認しやすく、わかり易く、記入し易い状態にしていることが望ましい。

プロジェクトごとにファイルを作る

プロジェクトが進行するにつれ、プロジェクトごとの資料が増えてくる。それをプロジェクトごとに区別して管理し、必要なときはサッとそれを出せる状態にしておくと仕事に無駄が無い。

余りにも基本的なことだが、プロジェクトごとに資料を管理する為のルール作りを行わないまま、複数の仕事を進めてしまい、あっという間にどの資料がどのプロジェクトのものか判別できなくなる、という事は不慣れなうちはおこり得る。

そうなるとまずはその整理からとなり、余計なロスタイムを食ってしまう。複数プロジェクトに関わる仕事は常に時間との戦いだ。情報の整理、管理は徹底して行いたい。以下は情報の形式による具体的な整理と管理の仕方だ。

・情報がデータの場合 プロジェクトに関係する名前をつけたフォルダを作成して保存して行くと良いだろう。注意点はフォルダ名の付け方だ。他のプロジェクトも含め、統一した規則に則りフォルダ名をつけたほうがよい。これは先述の通り、複数の人間が見る場合、すぐにどのプロジェクトのデータか分かり易い様にだ。

:会社ごとのプロジェクト→「A社」「B社」等の会社名。 イベントごとのプロジェクト→「春キャン」「冬キャン」等のイベント略称。 間違った例:「A社」「○○さん」「△△プレス」。 これではどのプロジェクトについてなのか、フォルダを作った人間しか理解できない。

・情報が紙媒体の場合 見積書やプレゼン資料、打ち合わせたメモ等、紙媒体の資料も生じることがあるだろう。メモなどは打ち込むか、スキャンしてデータ化して保存するのが良いが、そこまで手間をかけられなかったり、どうしても紙として残さなければいけない物も多々ある。

紙媒体もデータの保存と同様にプロジェクトごとのクリアファイル等でファイリングして管理すると良い。細かな点であるが、見出しのシール等を付けて、すぐに目的のファイルを取り出せるようににしておくこともお勧めだ。データのフォルダ名と見出しは同じ名前に統一しておこう。

このように、データであれ、紙であれ、プロジェクトについて細かい点を確認しようと思ったときにサッと目当ての情報を取り出せるように、情報へのアクセスを容易にしておくと良い。こうしておけば社外にプロジェクトについて打ち合わせに行くときにも便利だし、関係者からの急な問い合わせにも対応しやすい。

細かいスケジュール管理は外部へ、頭をフラットな状態に保つ

上記のように、複数のプロジェクトを俯瞰的に進捗管理し、プロジェクトごとに情報整理を行って管理をしていても、細かい実務になると期日までにしておく予定だったことを忘れていることも、複数プロジェクトに関る場合、起こり得る。

むしろ、複数プロジェクトに関わっているからこそ、いくつものプロジェクトのことで一日何回も頭を切り替えている内に、小さな連絡作業などが埋もれてしまうのだ。外部と仕事をしているとより見落としが生じやすい。

そういった事態を防ぐために、タスクごとに更に小さな業務フローと簡単な締切日を設定し、その締切日をGoogleカレンダーのリマインダー機能で設定するとよい。

例えば、プロジェクトの進行に影響するA氏からの回答待ちのタスクがあるとしよう。○月○日を回答期日として「A氏、回答確認!」とメールによる通知を設定しておく。

期日になって通知が来れば、A氏の回答について確認することが出来、A氏への回答の催促すなど、進行が止まってしまうことを防ぐための行動が直ぐに取れる。

このようにするメリットは脳内をなるべくフラットな状況にしておけるということだ。小さいけれど重要な作業については外部の機能に進行管理を任せてしまうのだ。そうして負荷の減った頭では重要な案件を熟慮できる。

この例でいけば、いつまでもA氏からの返事を待ってそのプロジェクトを注意して見ていなければならない負担から開放され、期日までは他のプロジェクトの重要案件に時間を充てる、ということが可能だ。

Googleカレンダーだけでなく、リマインダー機能を持ったツールはいくつもあるので、貴方だけの簡易秘書だと思って自分にあったものを利用すると良い。

ここまで、超基本的な複数プロジェクトの管理術をアナログな点まで交えて説明してきた。仕事の煩雑さ、膨大さにたじろいでいた貴方も少しは緊張がほぐれただろうか。

肝に銘じて貰いたいこととして、不測の事態というのは必ず起きるということだ。そして不測の事態はプロジェクトの数に比例して増える。複数のプロジェクトに関われば、時には同時に生じた不測の事態に誰かと協力して事に当たることも起こり得る。

その時に「全体の進捗を確認できる一覧表」「個々の情報がすぐに把握できるような資料の管理」は情報を共有する助けになる。また「頭をフラットな状態に保つ」ことで、不測の事態にも対応しやすくなる。

このことを忘れずに、3つの管理術を実践すれば、貴方も負荷が減り仕事がしやすくなる。今日からでも少しずつ業務改善に役立てて欲しい。