可能性は案外低くない!難関資格と言われるアレを目指そう!
「資格なんて無駄」 「資格があったって就職にも転職にも役に立たない」
10年前に比べて、そんな言葉をよく目にするようになりました。確かに、資格の学校に行っても、パンフレットは「公務員」とかばかり…。資格は、そんなにあてにならないものなのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません!やはり、資格は頼りになります。ただ、「なんでもいいから資格」ではなく、ちゃんと目的と価値と戦略を見極めたうえで資格を目指した方がいいのです。
そんな中でのオススメな資格は、「税理士」です。「税理士」は、独立開業しやすいだけでなく、銀行や一般企業などの昇進の際、必要とされる資格の一つでもあります。つまり、キャリアアップや昇給に直結しやすい資格なのです。
「えっ?税理士!?難しいじゃん!受かるのに10年以上かかるって聞くよー!」
確かに、1科目あたりの合格率は10%前後、登録する権利を与えられる「官報合格」に到達するまでの確率は3%です。この数字だけを見れば「難関資格」と言われるのは当然のことでしょう。
けれど、受験者の実態を見ると、「記念受験」や「お試し受験」の人も少なくありません。こういった人たちの潜在する割合は、全体の30~50%と言われています。
だとするならば実質的な合格率はもっと上がるのです。また、「10年以上チャレンジしていても合格しない」と言う人も確かに存在します。
税理士試験は次の特徴があるため、社会人や主婦でも合格しやすいと言われています。
【1】1科目から受験可能。しかも、一度合格したら、その効果は永遠に続く。
公認会計士などの他の資格は、同時に複数の科目を受けなければならないうえ、一度合格しても、その「合格有効期限」が存在します。つまり、いったん科目に合格しても、その有効期限を過ぎても官報合格していなければ、また一からチャレンジしなくてはならないのです。
その点、税理士試験は1年に1科目から受験可能である上、一度合格すれば、その合格科目は永遠に有効です。極端な話、一年一科目で、官報合格に必要な五科目全部に受かるのに100年かかってもOKなのです。
【2】必須科目以外ならば、自分にあったもので勝負できる。
税理士試験の受験内容は、次の通りになっています。
つまり、1.と2.のいずれか一つは必須だけれども、これ以外からは自由に選んでよいのです。これは他の資格試験にはない特徴です。
実際に、「相続税法やってみたけど、暗記しなければならない理論が難しくて国税徴収法に変えたら受かった」「法人税法やっていたけど、ボリュームがありすぎる上、あまり魅力を感じないから所得税法に変えた。そしたら合格した」という声もしばしば聞かれます。
やってみないと分からないことですが、受験科目との相性はとっても大事です。高校受験のとき、あるいは大学受験のとき、選択科目はどうやって選びましたか?
やはり、好きな科目、点数の取りやすい科目で選んだのではないでしょうか。 この税理士試験の科目選択もまったく同じです。相性で選んでいいんです。
たとえば…法学部出身で民法大好きだった人は、民法と縁の深い国税徴収法を選んでもよいでしょう。「最近、親戚の一人が亡くなり、相続案件で揉めたのを見て、相続そのものに興味を覚えた」という人は、相続税法を学んだら、楽しく勉強できるかもしれません。
得意な分野で勝負できるのは、税理士試験の魅力の大きな魅力の一つです。
【3】合格するための勉強には、実は小難しい知識は要らない。
税理士試験の一つ一つの科目に合格するには、実は、「全体の7割が出来ればOK」と言われています。しかも、その7割も、基本的な部分が大半。
つまり、基礎をしっかり固めれば、一回で合格するのも可能だということです。
どんな科目でも、難しい論点というのは存在します。けれど、それは、あなただけが「難しい」のではありません。誰にとっても「難しい」のです。
では、なぜ、そんなことまで勉強しなければならないのか?それは、税理士という専門家になる以上、全体を把握していなければならないからです。
実際に税理士になると、机の上の勉強とはまた違った課題を与えられます。その時に必要になるのは、「いかに早く条文を検索できるか」「いかに理論的に根拠をもって考えられるか」ということです。
そのためには、税法全体を把握していなければなりません。試験そのものに出る確率は低くても、「知っておく必要がある」から勉強するのです。
ただ、試験そのものは、実務と違い、2時間という時間制限があります。2時間以内に合格するための答案を仕上げなくてはなりません。
その際、必要なのは「基礎を理解していることをいかに試験委員にわかってもらうか」ということです。同時に、基礎は、合格する力のあるライバルならば誰でも解答するところです。
つまり、「当たり前のことを、当たり前に答える力」こそが、試験で問われていることになります。
一見、誰もがひるんでしまう難関資格の税理士。実は、それほど大変ではないんだ…ということが分かれば、あとは勉強の戦略次第で合格できるのではないでしょうか。