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やりたくないクレーム対応・・・心構えとマニュアル

やりたくないクレーム対応・・・心構えとマニュアル

「来月からお客様相談室に異動」

そんな内示を受けたら、どうしますか?今まで「大変そうだなぁ」などと傍から見ていた仕事を、自分がすることになったら?

誰もがやりたくないクレーム対応、少しでもポジティブにできるように、クレーム対応の仕方をご紹介していきます。

なぜ、クレームは発生するのか?

クレームは、顧客の期待値を下回った時に生まれます。

  • もっと早く届くと思ったのに
  • もっと丁寧な対応をしてくれると思ったのに
  • もっと効果があると思ったのに
  • もっと美味しいと思ったのに
  • もっと量が多いと思ったのに
  • もっと使いやすいと思ったのに

不満に感じるラインは、顧客によるのです。しかし、基準値はあります。

最近では、ネット上のレビュー欄やメール・SNSなど、個人が気軽に発信できるツールがあり、クレームが増えている現状があります。そして、そのクレームは影響が大きく、一気に広がり浸透する性質を持ち合わせています。

なぜなら、そのクレームに対して多くの方が共鳴するからです。そこには、クレームになり得る基準値が、顧客間で自然と共有されていくのです。

クレームの原因を追求する

クレームが発生したら、どう対応したらいいのでしょう?まずは、クレームの原因を突き止めることです。クレーム対応はここからがスタートです。

「飲食店で、会計の時に5分も待たされた」という類のクレームが発生したとします。

その場合、担当者の手際が悪くて待たされたのか、そもそも対応できるスタッフがいなかったから待たされたのかで、再発防止策は変わってきます。

前者の場合はスタッフの再教育が必要であり、後者の場合は人員配置の見直しが必要になってきます。原因を知るためには、顧客にヒアリングしなければなりません。

顧客の声に耳を傾け、心を開かせるテクニックが必要となるのです。また、クレームの中には、「勘違いクレーム」も存在します。

だからこそ、顧客がなぜ怒っているのか、何に不満を感じているのか、原因を追求しなければならないのです。そして、それは顧客の気持ちと考えを理解することにつながるのです。

問題解決のシナリオを想定する

クレームの終決=対応に納得していただく

どこまで対応したら、クレームは終わるのでしょうか?それは、怒りや不満を持たれた方が、こちらの対応に納得された時です。

クレームが発生した時こそ、顧客の信頼を回復できるチャンスなのです。反対に、納得のいかない対応をされた時は、二次クレームに発展してしまいます。二次クレームは最悪です。

商品やサービスを提供している以上、クレームを対応しないわけにはいかないのです。二次クレームは、あなたの時間的、精神的な負担を増やすだけです。 だからこそ、即刻相手の声に耳を傾け、不満を感じさせてしまったことに謝罪し、今後どのように対応するかを伝え、顧客に納得していただかなくてはなりません。

そして、これらは頭の中で、問題解決のシナリオを想定しながら対応するのです。シナリオに沿って対応するには、いろんなスキルが必要となります。

  • 応対力
  • 共感力
  • 交渉力
  • 判断力
  • 問題解決力

クレーム対応は、相当なコミュニケーション力と仕事力を持った人材でなければできないのです。

どうですか?こんなにスキルの高い人材が、社会で評価されないはずはありません。転職しても、武器になるスキルが身につくのです。

クレームの再発防止

残念ながら、似たようなクレームが再発してしまうことがあります。一人の顧客から発生したクレームは、声に出さないだけで他の顧客も感じている場合が多いものです。

だからこそ、社内でクレームを共有し、二度と同じクレームを発生させないように対策を講じることが重要となってくるのです。

対策を講じるだけでは、詰が甘いです。その対策が実行できているのかを、社内で定期的に、永遠にチェックする体制を整えるのです。

そうしなければ、あなたは、また同じクレームを対応することになるでしょう。同じクレームが多発する会社の商品は、買われることがないでしょう。会社の売り上げは低迷していくことになるのです。

クレームの対応専門部署は必要か?

組織の中には、顧客相談室、CS向上部門などの名称で、クレーム対応の専門部署があります。なぜ、会社は専門部署を設置するのでしょうか?

クレームは宝の山などといいます。これは、表向きの言葉ではありません。

会社は顧客の声こそが、自社のサービス・商品を測る上での重要なデータとなることを分かっているのです。だからこそ、お金をかけて、クレームの対応専門部署を設置しているのです。

会社はリピーターの顧客が欲しい。そのサービスの、商品の、会社のファンが欲しい。顧客が自社のサービス・商品を繰り返し利用してくれることで、会社は発展していけるのです。

一方、随分前から、モンスター的クレーマーの存在も問題になっています。こちらのミスに対して、誠意を見せろと過度な損害金なるものを要求してくる場合もあります。

それを毅然と丁寧に断るスキルを社内の人間全員に身につけさせるのは、至難の技です。そういったスキルを持ち合わせた人材は、特定部署で育でるのが早いのです。

もし、あなたがクレーム対応部署に異動になったら・・・スキルアップできるチャンスだと思ってください。昇進するチャンスだと思ってください。身に付いたスキルはあなたの武器となり、あなたを守ってくれます。