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履歴書の手渡しするメリット!ただし封筒には履歴書在中の但し書きを

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たいていの場合、履歴書は郵送します。しかし地元企業に就職する場合やよく出かける場所に就職したいという場合は手渡しするという方法もあります。手渡しすることにより熱意や人柄が伝わりやすく、面接の前に企業の人間に会えるというメリットがあります。

履歴書を手渡しするといいこと①

就職活動においては同時期に複数の企業にエントリーする応募者がほとんどです。ウェブでやりとりされるエントリーシートや郵送されてくる履歴書は中身も似たり寄ったりで、すぐに採用担当者の目に留まるものは多くないと言えるでしょう。

もしあなたが行きつけのお店や好きな企業に勤めようとしているなら、あるいは昔から知っている身近な地元企業に勤めたいと考えているなら、わざわざ無機質なワープロ打ちの履歴書の山に自分も参加するなどという必要はまったくありません。

是非うつくしく丁寧に書き上げた手書きの履歴書を用意しましょう。そしてそれを手渡しして、あなたを十分に印象づけましょう。デジタルが当たり前になった今こそ、アナログな手法というのは人間的な温かみを伝え、人の心を掴むものです。それが手渡しするといいことの1つめです。

履歴書を手渡しするといいこと②

そもそもそこまで出かけていくということはエネルギーを要します。ワープロで叩いた書面をウェブで提出するのとは訳が違います。手渡しするには勇気も必要ですし、それなりの格好で出掛ける必要があります。服装・靴・髪型にいたるまで身だしなみもきちんと整えます。

エネルギーをかけていることは企業側にも伝わるでしょう。それが手渡しするといいことの2つめです。企業側からしてみれば、履歴書を提出するだけなのに面接のように準備をして自社を訪れる応募者をエネルギッシュだと感じるのではないでしょうか。

ごく一般的に言って、覇気のない消極的な人と、エネルギッシュで積極的な人がいれば、後者を採用したいと思うのが採用担当者です。エネルギッシュな人は入社後も社内を盛り立て、業績にも貢献してくれると期待できるからです。手渡しであなたがそうした人間だとアピールしましょう。

履歴書を手渡しするといいこと③

手渡しするといいことの3つめは、面接前に企業の人と顔を合わせられるということです。人間は会う回数が多い相手ほど好きになりやすいといいますが、何も恋愛に限ったことではありません。企業で働く場合は会う回数が多いほど信頼を勝ち得やすいと言えるでしょう。

ということは、履歴書の写真だけで面接に臨むよりも、履歴書を手渡しして一度会っていて面接に臨む方が合格に近くなるのではないでしょうか。面接に出掛けた時に「あの時の……」と顔を覚えてもらっていれば、その後のやりとりもスムーズに運ぶ可能性が高いです。

さらに、心理学の「スリーセット理論」というのを頭に入れておきましょう。最初にあったときは第一印象を決め、次に会ったときに第一印象が間違っていないかどうかを確認し、3回目に会ったとき再度その真偽を確かめてその人の性格などを確認するというものです。

これを応用して、第一印象であなたのその企業への思いを伝えて書類選考に突破し、面接でその企業の求める人材だと認めてもらって2次面接に臨み、そこで「やはりうちの企業に相応しい人物だ」と頷いてもらって最終面接に漕ぎ着けましょう。

最終面接まで漕ぎ着ければ、そこまでであなたを自分の企業に必要な人間だと認めている人がいることになりますから、きっとトップを説得してくれるでしょう。もちろん受け身ではなく最後まであなたを伝える努力は怠らないでくださいね。

履歴書を手渡しする際の注意点

まず、この方法はどんな企業にも有効とは限りません。ビル内に入るだけでパスが必要な大企業などでは「怪しい人」と受け取られかねませんし、あなたにその企業への思い入れがない場合には、手渡しすることで却ってあざとさやわざとらしさが目立ってしまいます。

第一志望の中小企業に対して行うのが有効と言えるでしょう。そこで働きたい、自分の力を活かしたいという気持ちが本物であればあるほど、嘘くさくなったり「仕事の邪魔だ」と思われたりするのを防ぐことができ、履歴書の手渡しはあなたの情熱を伝えてくれます。

また履歴書を手渡しするからといって、態度や体裁がいい加減ではいけません。履歴書を持っていく前には電話でどの求人を見たのか、いつ赴きたいかということを伝えるようにしましょう。このとき、その企業が忙しい時間帯を避けることが大切です。

履歴書は「履歴書在中」と朱字で明記した封筒に入れて持っていきましょう。採用担当者が忙しかったり不在だったりしてあなたの履歴書をすぐに確認できない場合、それがどこかに紛れてしまうのを防ぐためです。外側から何の書類かが一目瞭然であるようにします。

封筒の色や大きさは白でも茶でも、定型でもA4が入るサイズでも、こだわる必要はないと思います。市販の履歴書に添付されている封筒には既に「履歴書在中」の文字があるものが多いですが、自分で書くときも差出人を書く部分の少し中央寄りに目立つように記入しましょう。

そうした事務的な配慮をすることによって、履歴書の手渡しは独りよがりな自己満足で終わらず、就活の成功に繋がる一手となりえるのです。選考過程においては重要視されることの少ない「履歴書の提出」ですが、郵送以外に手渡しという方法も有効だとお分かりいただけたと思います。

履歴書を手渡しする際のポイントを振り返っておきましょう。

  • 本当にそこで働きたいと思う身近な企業に対して行う
  • 企業側の事情に配慮する
  • 封筒には「履歴書在中」と明記する
  • 身だしなみや事前の約束など、社会人としてのマナーを守る

封筒に履歴書とありったけの熱意をこめて手渡しし、企業にあなたという人物を知ってもらうことで、ぜひ就活を有利に進めてください。なぜその企業で働きたいのか、ひと言添えることができればさらに1歩リードすることが出来るでしょう。