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就活の面接でよく聞かれる「あなたの趣味はなんですか?」の深い意味

就活の面接では、この質問に何の意味があるのだろう?と思うことがいくつかあるものです。そのひとつに「あなたの趣味はなんですか?」と言う問いかけがあります。

オフシャルで聞かれるプライベートな部分について

就活の面接会場で企業がプライベートの範ちゅうまで超えて質問してくることに、いささか違和感を覚えることがあるのではないでしょうか。

本来はビジネスとプライベートは分けていなければいけないので、犯罪や紛争の当事者やそれらのトラブルに巻き込まれる状況にある場合でなければ、面接会場でプライベートな部分について聞く必要はないと思いますが、実際には多くの企業がこのデリケートな質問をしてきます。

面接ですから、当然のごとくプライベートの確信にあたる部分を話す必要は無く、聞く側が物事に対する価値観を図るための手段として聞いていると考えた方が良いでしょう。

例えば「なるべく多くテレビを見るようにしています」と答えれば、新聞による文字で情報を得ているのか、テレビの画面から情報をピックアップしているのか、リアルタイムに流れるネット情報から得ているのかなど、ひとつの答えから就活生の日常の情報入手方法を推測することができるのです。

答えるべき趣味とは

面接官にとって必要な情報は、質問によって会社に貢献できる人間であるかという手がかりを色々な角度から探しているのです。映画鑑賞や山登りと答えても、会社に貢献する人材として評価することはできません。企業が求めている答えと見当違いですから、それしか無いようであれば「特にありません」と伝えた方が良いかもしれない解答となっています。

面接で答えるべき趣味とは、趣味を語ることで職場の人達とコミュニケーションをとれることをアピールすることです。自分の興味や特技について話すこと求められているわけではなく、協調性を強調できる答えを用意しておくことが大切です。

趣味を聞く本当の意味とは

趣味に関する質問にはもうひとつの意図があります。自分自身の趣味を語ることは、面接対応の練習してきたマニュアルのような答えとは違い、就活生の本質を知ることができるのではないかと期待している場合が多いようです。誰しも自分の得意な話題や、興味のある話をする時には能弁になるものです。そして、その語りには真実が隠れていることが往々にあるのです。

たとえば、開始からずっと背筋を伸ばし、アゴを引き両手を膝の上に置いて質問に答えていたのに、自分の言葉で話し始めると、髪を触って会話をしたり、標準語で話していたのにイントネーションがお国言葉に変わることがあります。友人や先生とのいつもの素の会話に戻っていくのかもしれません。他の質問の受け答えとギャップが大きければ、面接官はさらに似たような質問をして就活生の本質を見極めようとします。

つまり、マニュアルにあるような回答を繰り返していると聞かれる質問が「あなたの趣味は何ですか」と言うことなのです。行き当たりばったりで質問に答えることはいけませんが、この質問が出た時には、ある程度自分の考えと言葉で話すことを求められている合図だと思った方が良いでしょう。

趣味を語る時のポイントは熱く語る

自分の趣味を語る時には、なるべく熱く、そしてなるべく専門的に伝えるようにしょう。逆に言うと薄く広く知っているようなものは、面接時の答えとしては向きません。

例えば趣味が写真撮影であれば、寒い夜に重装備をして山を登り、日の出の瞬間を待つ状況を伝えることで臨場感を表すことができます。聞く者にとっては一生懸命取り組む姿勢や1枚のシャッターチャンスのために努力を惜しまず、カメラをセッティングしている姿を想像し、目的のためにコツコツと積み上げていく行動力は、まさに求めている人材として映ることでしょう。

その趣味を選ぶ理由を伝える

趣味を選択するのは個人の自由ですが、面接官が採用項目として聞く以上、話には「落ち」が必要になります。とは言っても落語のオチのようなものは必要なく、その趣味をなぜ選び自分の趣味としてきたかを簡略にして伝えられるようにしましょう。

趣味にした動機を伝えることで、自分の考え方や思いが伝わるようにしたいものです。面接官にストレートに「頑張ります」とか「一生懸命働く覚悟があります」と言うよりも、語らない言葉の中から自分の本質を感じてもらえるチャンスに変えられるようにするために、合格内定を勝ち取る趣味を準備しておくことが大切です。