会社に英語で電話がかかってきたら最小限の英語で切り抜けるコツ
英語が母国語ではない私たち日本人にとって、英語で話しかけられることに対して一種の恐怖を感じたり、アレルギー反応がでることはよくあります。中学生から英語を学んできたはずなのに、何も考えなくても言える英語は「Hello! My name is ×××. Nice to meet you...え~・・・」なんて人も多いのではないでしょうか。
でも今はグルーバルの時代。社内に外国人のスタッフがいることだって珍しくないし、英語で電話がかかってくることだってあります。もし突然英語で電話がかかってきたらどうしますか?「ここは日本なんだから、日本語で話せ!」と思ってもそこはぐっとこらえて、私たち日本人のいいところ「思いやる気持ち」や「おもてなしの心」を持ってやさしく接してあげましょう。
だからといってペラペラになる必要はありません。こちらから英語で電話をかけるのであればペラペラになる必要がありますが、いま英語力が必要のない環境に身を置いているのであれば、とっさに切り抜けられるだけのフレーズさえ話せれば大丈夫です。
難しいことではありません。日本語でも英語でも電話の応対はたいてい決まり文句があります。会話本などでは、ひとつの決まり文句に対して何パターンものフレーズが紹介されているので頭がパニックになってしまいますが、そのパターンすべてを覚える必要なんてありません。
日本語での電話応対もいろいろ言い方はありますが、自分の中での決まり文句というのがありますよね。それと同じように、わずかなフレーズ覚えさえすれば、英語で簡単な電話応対ができます。
電話がかかってきたら
電話が鳴ったので「〇〇会社、営業部でございます」と出たら、相手が英語で話しかけてきたとき。ここはあせらずひと呼吸置いて相手の言っていることに耳を傾けましょう。
相手は名乗ったあと、おそらく代わってほしい人の名前を言うと思います。そこは日本人の名前であるとともに聞き慣れた同僚の名前ですから、相手の日本語発音が悪くても聞き取れると思います。
それが聞き取れたと思ったら、
Just a moment, please(少々お待ちください)
と言えばOKです。これだけです。「〇〇に代わります」とか「〇〇課におつなぎします」なんてフレーズを覚える必要はありません。さっさと誰かに回してしまいましょう。
もし担当者がいなかったら
話したい相手の名前が聞き取れても、その人が外出していたり席をはずしていていない場合もあります。その場合は
He/She is out now.(彼は/彼女は外出中です)
Please call him/her later.(あとで彼/彼女に掛け直していただけますか)
ここで「席をはずしています」「会議中です」「3時に戻ります」などを覚えるのは大変なので、外出中と言っておけば大丈夫です。「じゃあ戻ったら電話がほしい」と相手に言わせないために、できればこの2フレーズはひと続きに言いましょう。
想定外のことを聞かれたら
とはいっても相手は外国人。電話に出た相手が英語が理解しているかどうかなんてお構いなしに、しゃべり倒す人も結構います。英語ができる人は今近くにいないし、にっちもさっちもいかなくなったらこう答えましょう。
I don't speak English.(私は英語ができません)
これはわざわざ覚えなくても私たち日本人は言えるはずです。
電話を切る時は
Thank you. Bye.(失礼します)
これだけです。直訳すると「ありがとう。それでは。」みたいな感じになりますが、この「ありがとう」にそんなに深い意味は込められていませんので、決まり文句として覚えてしまいましょう。電話を受けただけなら「Bye」だけでもいいです。
たったこの4フレーズを覚えれば、なんとか切り抜けることはできるはずです。しかも誰もが知っている単語だけで構成されていますので、とても簡単に覚えることができますし、覚えなくても付箋などに書いてデスクに貼っておけばいざというときも慌てません。
コツは流暢にしゃべろうとしないことです。「英語がしゃべれない」と言うと、「でもあなた今英語でしゃべってますよね」と言われてしまいます。たどたどしい英語の方が、本当にしゃべれないことが伝わり、相手も配慮してくれるかもしれません。
下手に「伝言を承りましょうか」なんてフレーズを覚えて使ってしまったら、相手の伝言が聞き取れなくて、やぶ蛇になりかねませんので、他のパターンのフレーズは、ある程度英語力がついてからにしましょう。