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中小企業診断士1次合格に秘訣あり!この方法が過去問の効率的学習だ

1次試験の特徴

中小企業診断士の1次試験(1次)は経営に関する知識を問う問題が出題されます。科目は、経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、などの7科目です。これらの科目にはいくつかの特徴があります。

まず試験範囲が各科目とも非常に広いという特徴があります。例えば、企業経営理論は、大きく経営戦略論、組織論とマーケティング論の3分野を中心に経営論に関する広範囲の知識を対象としており、本格的に学習しようとすれば何年もかかるほど広範囲です。

試験問題の内容や質という点では、基本的な問題から高度で専門的な問題まで出題されています。さらに事例問題など単に知識を備えているだけでは対応が難しい実務的な問題もあります。

また、出題領域にはある程度の傾向が見られるという特徴があります。つまり、よく出題される領域とそうでない領域が存在するということです。また、ある程度の期間ごとや隔年に出題されるというような領域もいくつか見られるのです。

このように診断士試験にはいくつかの特徴や傾向があるので、それを踏まえた学習をしないと時間がいくらあっても足りず試験対策の学習としては非効率なものになってしまうのです。

領域別過去問学習

試験範囲が非常に広い試験なので、傾向にマッチした領域別の過去問学習が有効です。試験範囲が広いため各領域をすべて細かく学習すると何年もかかってしまいますが、実際に出題される領域やその個別論点の対象はある程度絞られます。

そのためよく出題される領域や個別論点を集中して学習するほうが効率よく合格できるのです。市販されている学習用テキストと過去問題集を使用する場合の学習方法は、次のように行います。

市販されている1科目のテキストの分量はそれほど多くないので、基本的な知識をそれで学び重要事項を中心に暗記したり計算したりして基礎を固めます。そして、その学習の進度に合わせて過去問を解いていきます。

市販されている過去問は直近の過去5年分を年度ごとにまとめたものが多く、受験生は年度ごとに問題を解くのが一般的です。しかし、これではテキストの学習との連携がよくないので、テキストで学習した領域に合致する過去問をその都度解くほうが理解を深め内容を暗記するのに役立ちます。

また、実際の本試験問題を領域ごとに複数年解くことで応用力とともに本試験への対応力をつけることができます。

出題頻度別過去問学習

過去問を領域別に解くやり方は重要ですが、すべてを一律に解いていくとやはり時間がかかります。また、問題の中には専門家以外では正解を得ることが困難なものもあります。1次試験の合格率は約20%となっており、出題者側は合格者が20%ほどになるように難度の高い問題も織り交ぜているのです。

従って、最初から正解が困難な問題を解いていくことは効率がよくありません。後回しにするか最悪時間がなければ全部解く必要はないのです。市販されている過去問にもよりますが、問題の難易度を示している問題集があるので判別することはできます。

また、出題頻度も同様に記載している問題集もありますので、その内容をもとに出題の多い領域や論点を優先的に解くのが効率的です。そして、複数年をまとめて集中して解くとさらに効率的に知識を吸収し暗記も進みます。自分のもてる時間に合わせて基本問題や中級の問題を優先して消化するのが良いでしょう。

過去問リピート学習

7つも科目があると先に学習した科目の内容が忘れがちになります。これを防ぐための対策として、重要用語のカード暗記と過去問のリピート学習が有効です。 カードはテキストを最初に学習した時に作成し、通勤などの移動時間や昼休みなどで使用すると効果的です。

過去問の学習では5年分を一時期にすべて解くのは時間的に難しいので、2~3年をめどに領域別に学習するのが良いでしょう。そして、復習する場合は、その領域のすべての問題を解くのではなく3分の1とか半分とかを解いていけば、各領域を復習する時間も短縮することができます。

そして、時間があれば、また、3分の1とか半分とかで解いてリピートしていくのです。そうすることで効率的に知識を安定して維持することができます。