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ちょっと工夫で売れ行き倍増!他人事から自分事のキャッチコピー

例えばパン屋さんで、「美味しいクリームパン」と書かれるより「焼き立ての美味しいクリームパン」と書かれた方が、何となく美味しい様な気がしませんか?「美味しいコーヒー」よりも「美味しいコーヒーが入りました」の方が、自分自身に訴えかけてきます。ちょっとした工夫で映えるキャッチコピーの書き方。

キャッチコピーの中には、まるで商品の成分表や、説明書の様な、心に響いてこないものに出くわす事があります。これは、相手目線になれていないから。キャッチコピーに限らず、相手目線になる事は重要です。

自分満足と相手満足

営業現場や教育現場の講師の先生、販売員など、相手に何かを伝えなければならない役割の方は、相手に伝わるという事を念頭に置かなくてはなりません。

中には自己満足の営業、自己満足の講師、自己満足の販売員さんがいらっしゃいますが、結局その方々が成果を上げようと思えば、相手に満足をさせる事に主眼を置かなくてはなりません。先ずは自分満足と相手満足の違いを考えましょう。

営業現場で

営業現場で、話すことが大好きな営業マンがいたとします。彼は話し上手なので、自分では営業は天職だと思っています。周りからも「お前は話し上手だから営業に向いている」と言われてより一層確信をしていました。しかし、いざ商談になると、思っていた様に成果が出ません。

ものすごく上手に商品説明をするにも関わらず、なぜかそれが売上に結びつかないのです。実は彼は一方的に自分ばかりが話し、お客様に対してヒアリングが出来ていなかったのです。営業現場で営業の話とお客様の話の割合は、営業が4、お客様が6が丁度良いとされています。

それこそお客様が7でも8でも良い訳です。人は自分の価値を認められたい、そのために話をしたいと潜在的に思っているので、お客様に上手く話をさせる事がお客様満足なのです。営業が一方的に話をするのは自己満足な営業。結局ヒアリングも出来ていなかったので、お客様のニーズすら理解しておりませんでした。

講師の場で

教育現場やコンサルティングの講師が、時々自己満足な講義をしている姿を見かけます。講義自体に起承転結が無く、単純に分かりにくい場合もありますし、講師は分かっていても受講生は知らない事に対して、皆分かっているという前提で話が進んだり、使う言葉が難しい言葉だったり。

講師の仕事は「話す」ではありません。かと言って「伝える」でもありません。講師の仕事は「伝わる」で初めて完成されるのです。ですので講師は受講生のレベルをしっかりと把握し、そのレベルまでちゃんと降りてきて、分かりやすい言葉で講義をする必要があるのです。

販売の現場で

販売の現場でもこういった事を良く見かけます。販売の現場では、販売員が笑顔で明るくお客様に接しているケースがほとんどですが、そんな販売員の中にも、自分満足で、お客様の「欲しい」という気持ちにアプローチ出来ていない人がいます。

取り扱う商品のメリットばかりを強調し、お客様とのタイミングを合わせず、ニーズ探しもせずに自分の売りたい商品を自分の売りたいように紹介する方がいるのです。しかし、購入して使われるのはお客様ですから、ちゃんと相手の立場や気持ちに立って売らなければ、結局のところは売れないでしょう。

相手目線のキャッチコピー

そんな風に、自己満足と相手満足を理解して、商品のキャッチコピーを付けると、お客様の購買意欲は上がるかと思います。では、相手目線に立ったキャッチコピーとはどんなコピーなのでしょうか?

冒頭に言いました通り、例えばパン屋さんで「美味しいクリームパン」と書かれるよりも「焼きたての美味しいクリームパン」と書かれたほうが、お客様の心に届きます。

お客様は「焼きたてという事は、普通より美味しいんだろうなぁ」とか「これを逃したら焼きたてじゃないのしか手に入らない」という様に、自分の中で購入メリットを解釈してくれるのです。

コーヒーの例でも「美味しいコーヒー」とだけ書かれているよりも「美味しいコーヒーが入りました」と書かれるほうが、入れたてのコーヒーの香りや湯気を想像し、より一層美味しそうに感じます。

更に、コーヒーはブレイクタイムに飲むという印象も誘発されて、何となくほっこりとした気分になりますよね。コーヒーそのものではなく、そのほっこりとした気分を味わいたくて購入される方もいらっしゃるでしょう。

それくらい、相手の気持ちや目線に降りてきて、キャッチコピーを考えてみて下さい。