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客には関係ない!と言い放つプロ中のプロの仕事の仕方!

客には関係ないやろ?

しびれる仕事をしよう!

大阪の引っ越しのアルバイトで感銘を受けた名言です。大学生のころ、サカイ引越センターで3月の繁忙期にアルバイトでお世話になった、Tさんが仕事で言ってた言葉です。『客には関係ないやろ?』この言葉だけ聞くと意味が分からないと思いますが、少し説明させてください。

Tさんはサカイ引越センターでもトップクラスの仕事が出来る人です。とにかく仕事が速いんです。マジでプロ中のプロにふさわしい仕事です。私がTさんとご一緒させてもらった時、余裕で3件の引っ越しの仕事を終わらせても、定時ちょう過ぎに戻ったりしてました。

仕事も速く、丁寧で、接客も上手い。一度、あまりの作業スピードの速さにお客さんが感動して、スタッフ1人づつにお祝儀を1万円くれた時もありました。それぐらい芸術的な仕事をするのです。一度、Tさんに『何でこんなに仕事が速いんですか?』って聞いたら、『はよ帰りたいから!』って。

そしてある日、これぞプロ中のプロの仕事を見させてもらいました。その日もたまたま、Tさんのチームでやらせてもらうことになりました。いつもは陽気なTさんですが、様子がおかしいのです。いつも基本的に陽気なんですが、あまり話そうともしません。どうやら風邪をこじらせているみたいなのです。トラックの移動中もぐったりです。

ところが、作業が開始するやいなや、いつもとほとんどスピードが変わらないのです。じゃんじゃん荷物を部屋から出して、みるみるうちに1件目も終わらせ、2件、3件と。移動中はずっとぐったりでした。だけど作業が始まるといつも通り。仕事が終わったら、『ようやく元気なったわ』と言って、ぐったりしてるのがましになったみたいでした。

そこで私は疑問に思ったことを聞いてみました。『Tさん、風邪ひいて具合が悪いはずなのに、いつもスピードが変わらないですね?』って。そこで出たセリフが、【(そんなこと)客には関係ないやろ?】です。めちゃめちゃしびれました。確かに、お客さんからしたら、スタッフの体調不良なんか関係ありません。

ただ引っ越しをお願いしただけですから。でも、通常は体調が悪い時は無理をしないようにしたり、テキトーにやったりしてもおかしくありません。でもTさんはそれをしなかった。お客さんを第一に考え、自分の都合は絶対にお客さんにばれないようにする。

これがプロ中のプロの仕事です。ちなみにTさんは『引っ越しは趣味』って言ってました。仕事じゃないと。つまりTさんにとって遊びなんです。仕事は遊ぶがごとくやる。つまり、仕事を楽しむ人にはかなわない、ということです。仕事を心から楽しんでますか?プロ中のプロとは、心から仕事を楽しむ人のことを言うかもですね。