• RSS

手に職は強いか?!ドライバー職の全貌

ドライバー業といえば、運転好きなら憧れる職業かもしれない。自分の腕で稼ぐ一匹狼。

サラリーマンのようにあちこちに頭を下げる必要もなさそうだ。しかし、普通免許さえあれば誰でもできる仕事という訳ではない。バスなら大型二種免許が必要だし、大型トラックを運転するなら大型一種免許が必要だ。

タクシーなら大丈夫でしょ、と思ったら甘い。旅客を乗せて走るには二種免許が必要なのだ。さらに東京・横浜・大阪でタクシードライバーとして働くなら地理試験に合格する必要がある。地理試験では、幹線道路や交差点の名前、病院や有名施設の位置などが出題される。

平成24年度の合格率は、二種免許で36.0%、地理試験で51.5%。カンタンではなさそうだ。資格取得後は、個人タクシーで事業主として営業するか、タクシー会社に入社して法人タクシードライバーとして勤めるか、どちらかとなる。

勤務形態は基本的に、勤務日(20時間-3時間休憩)→夜勤明け(お休み)→公休(お休み)となって3日に1回の勤務。月平均で12日間働くことになる。実情としては、疲れたらすぐ休める、いつ帰ってもいい、前日朝に言えば誰にも気兼ねなく休暇がとれる、などの自由さは確かにある。しかし、給料は歩合制なので、働かなければ、稼ぎは確実に減る。

タクシーの1日の営業収入は、全国平均で2万7154円。東京都では4万2887円で、全国トップとなっている。これが12日間続くとして51万円強で、ここに歩合制で決められた率を掛けた金額がドライバー取り分となる。55~60%を採用している会社が多く、仮に55パーセントとすると28万強となる。これを高いと感じるか安いと感じるかは、それぞれの感じ方だろう。

駅で待つのか、街中を流すのか、無線を受けるのか、どこでどう稼ぐかは、自分の経験で培った「読み」がモノを言う。極めたら奥が深い。腕次第で給与アップを狙える、やりがいがあるとも考えられる。

その他にも長距離ドライバー、配達ドライバー、ダンプ、軽貨物ドライバー・・・ドライバー職といっても色々あるけれど、それぞれにメリット・デメリットがあるのは当然のこと。

ミキサー車(生コンクリートミキサー車)のドライバーを例にとると、「楽」派は、8時から17時と一般的な勤務時間、日曜・祝日休み、夜間の仕事は無し、早出・残業がつく、待機の時間が長い・・・などを挙げる。「キツイ」派は、車が動けば必ず洗車しなければならず冬は大変、繁閑の差が激しい、繁忙期は強烈に忙しい・・・などを挙げる。

ドライバー職に限らず、残念ながら楽でおもしろくて給料がいい仕事は「無い」。自分にとって魅力的な要素をどれだけ見出せるかがポイントということだろう。