• RSS

面接担当者が語る「この人と働きたい!」と思わせる重要要素とは

中途採用なら、それまでのキャリアや実績、成功体験などが採用の大きな要因になります。

では新卒の場合はどうでしょうか?留学やサークル活動、インターンシップの経験など、学生時代の経験、業界研究や大学で学んだ知識などを自己PRで語るだけで内定がもらえるのでしょうか?

今回は実際に採用を担当しているビジネスマンや内定の最終決定者である企業の社長などに内定を出した最後の決め手をインタビュー。その結果意外な答えが返ってきました。

意外に強いのが体育会系

複数の面接担当者が語ることで共通しているのが「学生時代に成績が優秀だったと言う人よりも、スポーツを一生懸命やっていた人の方が、その後の仕事で成果を上げる場合が多い」ということ。もちろん傾向に過ぎませんが、複数名の採用担当者が運動部出身ということに注目しているということは見逃せません。

彼らの話を聞いていると、その背景には勝ち負けの世界での経験、またその中での成功体験があることが一つの理由として見えてきました。スポーツは日々の練習が試合の結果へとつながります。「練習は裏切らない」。多くのアスリートが口にする言葉です。勝ち負けのはっきりとした結果が出るスポーツの世界では、ごまかしや言い訳が通用しません。そうした環境では、肉体だけではなく精神的にも鍛えられ、それが人間性を高めていくことにつながっていくようです。

また、「勝つ」という成功体験も重要な要素。試合に勝つという満足感が、また次に勝ちたいというモチベーションにつながり、明日からの地道で苦しい練習へと足を向かわせるのです。それは正にビジネスの世界でも同じこと。商品の売上を伸ばす、お客様に喜んでもらうなど、仕事において「勝つ」ためには何が必要なのか日々考え、実践し、またさらなる高みへ行くために地道な作業を続けていくことにつながるのです。

ズバリ笑顔とあいさつが2大ポイント

「内定の最終的な決め手は?」という問いの答えとして複数挙がったのが、意外にも「笑顔とあいさつ」。ある有名自動車メーカーのディーラーの社長は、業界研究や知識はどの学生も大きな差はないとした上で、結局採用したのは「面接のときに大きな声であいさつしていた人」だったそうです。

挨拶はコミュニケーションの基本。やはり、開口一番あいさつが大きいと自然にその人に意識が向かうし、何といっても気持ちが良いとのこと。面接室に入る時の「失礼いたします」、面接終わりの「ありがとうございました」など、すぐに実践してみましょう。

そしてもう一つ忘れてならないのが笑顔。ある中小企業の面接で最終的に2名残り、そのどちらかを選ばなければならない立場にあったある出版社の人事部長は、その日のうちに決められなかったため翌朝まで最終決定を持ち越しました。そして、寝起きにふと2名の内ひとりの笑顔が脳裏に浮かんだそうです。

その学生は面接中、よく笑みを浮かべていたそう。その笑顔は人事部長の話に関心を持っているような印象を受けたし、何よりこの人が入社すると職場の雰囲気が明るくなると思ったそうです。実際、その学生が入社した部は残業の多い編集部でしたが、入社後も嫌な顔を見せることなくチームワークを大切にしながらいきいきと働いているそう。笑顔はその人の人格を表すのかも知れませんね。

覇気をもってハキハキと

新卒者の場合、結局はその人間性が大切だということが、これまでのインタビューで分かってきました。運動部出身、あいさつの声の大きさ、笑顔…。結局は、覇気があることが重要なようです。

それはビジネスの現場では、問題の解決策を自ら考えるやる気と積極性、社内や取引先とのコミュニケーション能力が大切だからでしょう。とはいえ、「文化系サークルだった」「面接では緊張してしまって笑顔が出ない」という人も心配いりません。まずは面接でハキハキといつもより大きな声で話すことを心がけることから始めましょう!