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転職希望者は応募要項になくても職務経歴書を用意しておくべきである

転職や再就職をするために活動する際、用意する書類といえばまずは履歴書でしょう。そして次に職務経歴書を用意するのは、いまや転職においては常識です。

ところが、いざ作成しようとすると、どのように作成すればいいのか迷う人が多くみられます。履歴書は記入するだけで出来上がる市販品が数多くあるのに対し、職務経歴書は書式から自分で考えなければいけません。

大きく分けて職務経歴書の書式は二通り

履歴書には入社年月、退社年月などを順番に記入するわけですが、職務経歴書はそれよりも具体的な内容を記載します。実際に経験した職務内容やスキルについてわかりやすく説明するわけですね。

職務経歴書を書き慣れないと履歴書と同じ内容をただ転写しただけの内容で作成してしまう人がいます。その程度の職務経歴書なら提出しない方がまだマシなくらいでしょう。失笑をかうばかりでなく、使えない人材であることがまるわかりのため、その時点で不採用になる可能性もありますから。

せっかく提出するのですから、面接担当者にアピールするようなきちんとした内容の職務経歴書を作成しましょう。書式に決まりがあるわけではありませんが、大まかに分けると二通りになります。

○編年体式

職務経歴を時系列に記載する書き方で、一般的な職務経歴書といえばこちらになります。具体的な内容で簡潔にまとめると見栄えが良くなるので、だらだら長文にすることは避けましょう。セミナーや研修に参加した経験、資格取得などについて記載しておくと、より説得力のある内容になります。

○キャリア式

経歴を職務内容ごとに記載する書き方です。専門的な経験をアピールしたい場合などはこちらの書式の方が具体的な内容が書きやすくなるでしょう。表の形式にしたり、具体的な数値を書き入れることでより視覚的にも専門性の高そうなイメージを持たせることができます。どのようなプロジェクトに関わったのか、その結果はどうだったのか。出来るだけ専門的なスキルを際立たせるような内容になるように記載しましょう。

本気で転職を考えているなら職務経歴書は必須アイテムになる

転職の応募要項に職務経歴書が記載されていないと喜ぶ人がいますが、それは考えが甘すぎます。面接の際にいくら熱心に話しをしたとしても、面接官がそのすべてを憶えていてくれるわけではないからです。

その場では会話が盛り上がったとしても、時間の経過とともに記憶の断片へと変化していきます。もしかしたら一番伝えたかったはずの部分が面接官の記憶の中では抜けてしまうことだってあるかもしれません。

また、面接官はさほど重視しなかった内容でも、別のさらに上の人事権を持つ誰かがそこに注目する可能性だってあるのです。しかし、職務経歴書がなければ履歴書と面接担当者の印象だけで判断されることになるわけですから、その人の目には届きません。

ですから、募集要項に職務経歴書が記載されていなかったとしても持参するぐらいの心構えでいくべきなのです。何をどこまで書けばいいのかは、受ける会社の内容、職種によって上手に書き分けることで過不足のない内容にするのがベストです。

スカスカでは提出する意味もありませんが、何もかも盛りだくさんで細かく書けばいいというものではありません。会社によって、また状況によって臨機応変に対応することが何よりも大切なのです。そこを面倒臭いなどと言っているようでは転職への本気度を疑われても仕方がありません。

例え作成したけれど使わないことになったとしても、自分自身の携わってきた職務内容の記録となるものです。あらためて振り返ることで面接での受け答えの際の参考にもなりますから、損をすることなどないと考えましょう。