• RSS

留学経験もないのに仕事で英語を活かすなんてムリ!と思うのは間違い

英語は好きだけど、留学経験がないから仕事で英語を使うなんてムリ――。と、はなからあきらめている人がいます。果たして本当にそうなのでしょうか?

どんな場面を想定してあきらめているのか?

欧米のエリートビジネスマンと億単位の契約について英語でやりとりし、商談成立して握手を交わす…。ドラマや映画じゃあるまいし、そりゃあ普通はムリでしょう。TOEICで900点を超えていたとしても、そんな簡単にはいかないレベルです。ただし、TOEIC900点では英語力が足りない、という意味ではありません。

まずは経営実務に必要不可欠な専門知識と実務経験を修得する。さらにその知識と経験に基づく戦略を英語によっていかんなく発揮しなければいけない。こうなるともう、英語力がどうのというレベルではなく、MBAうんぬんという話になるわけです。

そんなシーンを想像するのだとしたら、大多数の人にとってそりゃあムリな話しでしょう。

その気になればチャンスはあるが、その気がなければ…

留学経験はないけれど英語を仕事に活かしたい――。そう考える人は、どうして仕事で英語を活かしたいのでしょうか?英語が好きだから?現代の日本はグローバルであるべきだから?仕事で英語を使っているとなんとなくカッコいいから?

動機なんてどれも『アリ』です。道義に基づく理由だろうが単なる見栄のためだろうが、仕事に役立つのならそれでOKでしょう。仕事の中に英語が混ざると、なんとなく「やれてる感」もありますしね。

ただし、日本にいながらにして仕事で英語を使おうと目論むのであれば、職種と勤務地は選ばなければいけません。外資系の会社に勤めているならいざ知らず、そうでないなら業務の中で英語を使うなんて場面はほとんどないからです。

突然外国の企業から電話がかかってくるかもしれない?いやいや、貿易関連だとか海外との取引でもない限り、そんなことはまずありません。

サービス業に勤務していれば外国人のお客様が来るかもしれない?東京のど真ん中やよほどの観光地であればいざ知らず、それ以外の地域でそうそうあるものではないでしょう。

つまり、本当にその気があるのなら、活かせる場面と場所は自ら探さなければいけない、ということです。勉強するのはもちろんのこと、活かせる場面を見出す努力を怠ってはいけません。

留学経験ほどあてにならないものはない

私、1年ほど海外に語学留学した経験があるんです――。こういうセリフを何度も聞いたことがあります。が、はっきり言ってこの英語力ほどアテにならないものはありません。

もちろん、半年、1年と短期ではあっても死ぬ気で勉強してかなりいい線にいく人もいるでしょう。しかし、『留学した!』という事実に酔い、単なる長期観光と変わらない自称留学経験者のなんと多いことか。

留学先でも同じ日本人とばかりつるむ短期留学生なんて履いて捨てるほどいるのです。この程度の留学なんてアドバンテージでもなんでもありません。やる気はあるけれど留学経験のない人が嘆く必要などどこにもないのです。

質の悪い肩書きよりも、やる気と勇気が英語力を高めてくれる

本気で英語を仕事の中に活かそうと思うなら、大事なのはやる気と勇気です。やる気とは、当然のごとく必要なことを勉強をして身につける、ということ。

例えば英語には敬語がないと思っている人がいますが、それは違います。日本語とは違い、敬語であると明確に決まった単語を使うのではなく、相手を敬うための丁寧な言い回しを使うのです。

仕事に活かしたいのであれば、そのような場面にふさわしい英語を勉強しておきましょう。もちろん、裏づけとするための英語に関する資格取得も視野に入れたものにすれば、目標がたてやすくなるかもしれませんね。

勇気については、日本人的要素をいかに克服するかにつきるでしょう。英語で話そうとしても、相手にうまく伝わらないことなんてことはざらにあるんです。I beg your pardon ? なんて聞き返されたとたん、恥ずかしさと自信のなさでモゴモゴしてしまうようではいつまでたっても伝わりません。

外国人がメタメタの日本語で話していても、なんとなく意味が伝わったりしますよね?あれと一緒で、文法や発音が多少おかしくたって、伝えようとすればけっこう伝わるものなんです。1回2回聞き返されたぐらいでへこんでいたら、永遠に英語なんて上達しません。ここは日本で日本人が話す英語なんだから、変でも伝われば勝ちなんだ!そのぐらいずうずうしくていいんです。

ただし、本当に仕事で活かしていこうと思うなら、最初の失敗を二度目に備えて活かす努力はしないといけません。仕事で英語を活かすコツは留学経験の有無ではなく、やる気と勇気があるか、それだけです。