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ノリと思いつきだけで転職すると想像とは違う世界に失望するのがオチ

今の仕事よりもキャリアアップしたかったから転職したいと考えました――。女性が挙げることの多い転職理由の一つです。

今のままでは毎日毎日同じことを繰り返しているだけ。もっと自分自身を高めていきたい!

そんな風に考えて転職を決意することは、もちろん悪いことではありません。ところが、キャリアアップを口にして転職したはずなのに「想像していたのと違う!」と失望する人が少なからずいます。それはいったいなぜなのでしょうか。

資格に頼ったキャリアアップは失敗の元となりやすい

この資格は転職に有利だと聞いたから――。そういう理由で資格を取得する人がいます。資格さえ取得すれば絶対に有利になるからと煽りまくるCMや宣伝の影響があるのは否めません。しかし、本当に資格さえ取得すればキャリアアップした転職につながるのでしょうか?

とてつもなく合格するのが難しい資格。例えば司法試験、公認会計士、司法書士など。ITストラテジストやシステム監査技術者なんかも超難関資格ですね。そこまでハイレベルとはいかなくても行政書士、社会保険労務士などのいわゆる難関資格であれば話は別です。キャリアアップにつながる転職ができる可能性は非常に高くなるでしょう。

しかし、独学でも少し勉強すれば合格可能な難易度の低い資格。ありがちなところでは個別のビジネスソフトに関する資格だとか、福祉や美容に関する合格率の高い資格の場合はどうでしょうか。前述の難関資格と同じというわけにいかないのは言うまでもありませんね。

そのような資格を取得しても転職できないと言っているわけではありません。そこは誤解しないでください。もしも、その資格を活かした分野での転職を考えるのであれば、その仕事に対する思い入れが必要だ、ということです。この資格を持っていれば転職できるらしい――。その程度の安易な感覚では、間違いなくその転職によって満足感を得ることはできないでしょう。

思っていたより楽しくない。給料が安いくせに拘束時間が長いのでやってられない。

土日祝に休めない。こんな不満が噴出するのは目に見えています。この道に携わっていくためには、駆け出しの身では給料が安かろうが休みが少なかろうが仕方がない!そのぐらいの気概がなければまず成功することはできないでしょう。

流行している業界に飛び込んでもブームには必ず終わりがある

数年毎に話題になる職種や業界があります。ドラマで人気俳優がその業界で働く役を演じたとか、題材にした本がベストセラーになったとか…。あの業界が盛り上がってるから、という華やかさにつられて転職した場合、ブームが終わった後はどうするのでしょうか。

もともとその仕事が好きで、なんとしても就きたかったという人であればブームなんて関係ありません。しかし、上っ面だけに惹かれてその仕事を選んだ人は、確実にまた転職を考えるはめになるでしょう。そんなことばかり繰り返していたら、それこそ数年毎に仕事を変えなければいけないことになってしまいます。

いろいろな仕事を期間限定でこなしていくことにやりがいを感じている。そういう人ならそれはそれでOKでしょう。しかし、必ずしも転職のたびに雇用条件がアップするとは限らないことを覚悟しなければいけません。

口先だけでキャリアアップを謳うことは簡単です。しかし、あまりにも安易にそれを前面に押し出した場合、面接などの場では失笑されかねないことをどうぞお忘れなく。