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上司から見て「良い部下」、部下から見て「良い上司」になるためには

良い上司、良い部下って一言に言いますが、そもそも良い上司ってどんな人なのでしょうか。

教師などでも、良い先生とよく言いますよね。常々疑問だったことですが、「良い先生」と「良い人」は必ずしも一致しないと思いませんか?

ここで、「あぁ、なるほど」と思う人もいれば、「え?イコールでしょ?」と思う人もいるかもしれません。では、「良い人」と「良い上司」がイコールでないこと、「良い上司」「良い部下」の特徴と、それぞれの目線について書いてみようと思います。

良い上司と良い人はノットイコール?

まずは、良い上司≠良い人について。良い人って言うと、皆さんどんな人を思い浮かべますか?優しい人、気遣いができる人、裏表がなく、嘘を吐かない人。簡単にこれくらいでしょうか。

じゃあ、良い上司は?部下の意見をきちんと聞いてくれる人、仕事ができて、教えるのが上手い人、部下を見てくれている人、いざという時責任をとってくれる人、きちんと叱ってくれる人。

どうでしょうか。上司が良い人だと、上手く仕事が回らないこともあるんです。例えば、部下に任せた仕事が、納期に間に合わなかった時。(当然、上司は実際の納期よりも余裕を持って締切を設定しているはず。)ただの良い人が上司では、困ったように軽く叱って、「次は気をつけるように」で終わってしまいます。良い人でいたい為、あるいは、嫌な人だと思われたくない為に、部下を怒れない人が多いのです。

逆に、良い上司なら、本気で叱る必要があります。例えその後、部下が同期に愚痴を漏らそうと、陰口を叩かれようと、「何故それがいけないのか」について、きちんと説明をした上で、今回の失態を怒るべきです。この違い、分かるでしょうか。良い上司である為には、時には嫌な人にもならなくてはいけないのです。

良い上司ってこんな人、良い部下ってこんな人

良い上司、良い部下の特徴って、どんなものでしょうか。良い上司といえば、

①現場の意見をきちんと聞いて、上に伝え、反映してくれる。

②上から命令するだけでなく、きちんと筋道立てて理由や背景を説明する。

③チーム全体を把握して、能力や人間関係を考えて適材適所を行う。

が挙げられるのではないでしょうか。

逆に、悪い上司といえば、

①自分の立場第一で、都合の悪い意見は上に通さない。

②上から威張って命令するだけで、説明などは一切しない。

③自分ができないことを人に強要する。

ざっくり、このあたりでしょうか。

上司という立場になる以上、部下という複数の人をまとめる役割なわけですから、不平不満を最小限に抑え、いかに上手くまとめて成功させるか、といった点がポイントになってきます。

一方で、良い部下とは?これは特に、上司のタイプによっても求められる部下像が変わっていますが、多く求められる部下は、

①勤怠がしっかりしていて仕事へのモチベーションが高い。

②仕事の進捗や現状を報告をきちんとする。

③言われたことはやる。その上で+αの仕事ができる。

このあたりでしょうか。

悪い部下を挙げればキリがありませんが、①については、内心どう思っていようと、愚痴や悪態をついたり、サボり癖があったりすると、評価を下げざるを得ませんし、言われたことは最低限。あまり無茶な要求をしているわけではないので、この辺は仕方ないようです。

同僚だったらOKでも、上司になったらNG?

さて、同僚だった時には良い奴だったのに、上司になったらダメだ、なんて人いませんでしたか?これ、仕事ができる人に多いんです。

同僚としては、仕事ができる人って、言い方は悪いですが、とても便利。できない仕事を手伝ってもらえたり、仕事のスピードが早いから同じ時間で、人の倍の仕事を負担してくれたり。

しかし、その人が上司になると、状況は一転します。学校の優等生と同じで、できる人にはできない人の気持ちが分からない。努力してできるようになった人ではなく、もともと得意な人。「何故できないのか」分からないから、上司もイライラするし、部下もストレスが溜まって、双方良いことありません。

特に、部下には理想の上司像があって、マイナス方式で評価していると言われています。良い人である必要はないので、部下に評価される必要はありませんが、部下をまとめ、成長させるのが上司の仕事なので、今度は自分ではなく、部下を「仕事できる人」にする為に行動しなければなりません。

仕事ができることは確かに大事ですが、それだけで上司になるには、注意が必要ですね。上でも言ったように、良い上司には人をまとめる能力が要求されます。部下としては真面目なだけでなんとかなるようですが、上司になる人には、ぜひ人をまとめる為のノウハウを身につけてほしいものです。