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「趣味を仕事にしたい」という安直な考えに潜む危険とその対策

趣味を仕事に出来ればこれに勝るものはないと考える人も多いと思います。しかしそこには大きな落とし穴がある事をご存知ですか?

趣味を仕事にしたい場合、就職の準備や根回し、スキル、知識の習得等でかなり時間と労力を使っていることだろうと思いますのでなかなか後には引けなくなってしまいます。

そこで今回は趣味を仕事にしようと考えている方に是非知っていて欲しいポイントを紹介させていただきます。

趣味と仕事の違い

先に述べておくと趣味で少しでもお金を稼げている人はそれは立派なしごとであり希有の成功者であると言えます。今回は今まで収入にまったく結びついていない趣味を仕事にするにあたりその違いが何処にあるのかをポイントにしてみます。

まずは概ね趣味は自分中心で楽しめることが多いという点です。それに対し仕事はお客さんにしろ上司にしろ働いて収入を得るものですので、他人中心で行動しなければなりません。

趣味となるとどうしても自分の考えや想いが前面に出てしまい、周囲の意見と折り合いが付かなくなることがありますが、それでも自身の趣味である場合それを他人に強制されるいわれはありませんよね。しかし仕事になるとそれでは通用しません。会社の方針やお客さん、取引先の意見に融通を効かす必要があります。

逆に言ってしまえば、さほど興味や関心の無いことほど他人の意見を受け入れやすくそれに従うことに負荷が発生しないのです。その一点においても仕事と趣味の同一を避けるべき理由となるでしょう。

変なこだわりが生まれてしまう

例えばお菓子作りとしましょう。何かを作ってそれを販売することで収益を得るためには商品そのものの品質も勿論ですが、材料原価や生産速度も考慮しなければなりません。その点であまりにもこだわりが強いと採算のとれないほどの時間がかかるものにしてしまったり、高価な材料を使用してしまったりするのです。お客さんのニーズに応じた適正価格で販売できたら問題ないのですがそうはいかないのが現実です。

それに対して、それほどこだわりの無いものであればキチンとお客さんの求める価格に応じたものをそれなりにつくることが出来るでしょう。

仕事でのストレスを趣味で発散することが出来なくなる

仕事というのは人間関係においても、拘束されることにしても少なからずストレスが溜まることがありますよね。普通は休日などに趣味でそのストレスを発散するのですが、趣味と仕事を一緒にしてしまえばストレスの捌け口が減ってしまい、新たな趣味を見つけなければならなくなります。

自分の一番好きな趣味であれば、尚更仕事としてではなく生きる楽しみとしてビジネスと切り離すことが大事なのかもしれません。

様々な無理が生じてしまう

これはどういうことかと言うと、趣味を仕事にするという時点でかなり職場探しや仕事探しが限定されてしまうということです。自分に必要な収入や仕事をする場所、職場環境など自分に適したものを見つけるのが困難であり、かなりの犠牲を覚悟する必要があります。

それとは反対に好みの仕事でなくとも収入や環境、条件が良いものであれば充実したビジネスライフを送ることは可能ですので、必ずしも仕事内容だけで充実感を得られるどうかを判断できるわけではありません。

仕事をする上で興味が沸き好きになる可能性も多大である

趣味とまったく関係の無い仕事であっても、それを続けて知識や技能を得ていく内にその仕事がとても好きになることも多々あります。よく仕事で世界観や価値観が変わったと言う人もいますし、最初から興味がないので仕事に向かないと決め付けず、様々な条件から今の自分の生活に合った仕事にチャレンジしてみるのも良いと思います。

今回は色々と否定的な事を書いてしまいましたが、趣味を生かして仕事を成功させている人も確かに存在しています。ですので大事なのは上記にある点を念頭においた上でそれでもやりたいと思えるかどうかにあると思うわけです。仕事は時間的にも自分の生活の多くを占めているものなので軽く考えず自分に合ったものを探すのが良いですね。