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営業さんなら日常茶飯事!?クレーム対応って具体的にはどんなこと?

営業は、クレームと切っても切れない仕事

特に男性の場合、技術職でなければまず営業になることでしょう。営業という言葉の意味は何となくイメージできても、営業さんの仕事についてはよくわからないという人が多いのではないでしょうか。今回は、営業職の中核ともなる「クレーム対応」についてお話します。

クレーム=難癖ではない

「クレーマー」という言葉があるように、クレーム=嫌なものと思っていませんか?ですが、クレームの中には「良いクレーム」とされているものもあるのです。英語の”claim”には、「要求する」「請求する」という意味があります。日本語としてのクレームも同じ意味と思っていいでしょう。

お客さんは、何か不都合なことがあったから、あなたの会社に何かを要求・もしくは請求しているのです。それが正当な理由であれば、きちんと対応すれば信頼を勝ち取ることができます。再度あなたの会社の商品を買ったり、サービスを利用してくれる可能性が高くなります。最近はこの点に着目している会社もたくさんあります。「クレーム処理はイヤだ」と思い込まずに、前向きに取り組みましょう。

良いクレームとは(食品の場合)

では、良いクレームとはどんなものでしょうか。例えば、食品の場合。電話を取ったら、「御社のナッツ入りのチョコレートを買ったら、中に木の実の殻が入っていた。管理はどうなっているんですか」と言われてしまったとしましょう。異物混入は、食品関係ではままあることです。

しかし、お客様にとっては楽しみに食べようとしたものから異物が出てきたら気分が台無しですし、衛生面も気になります。それは製造会社側としても同じこと。直ちに謝罪し、工場の生産態勢を確かめなくてはいけません。最初の一件で対処しておけば、同じクレームを多発させたり、連続で起こしてしまう可能性は低くなります。

こういったクレームは、お客様に会社を助けていただいたようなものです。謝罪と確認をしたら、経過報告と共にお礼を言いましょう。会社によっては、役職付きの方が直接お客様のお宅を訪問することもあります。きちんと対応することで、会社への信頼が高まるからです。

良いクレームとは(サービスの場合)

もう一つ、良いクレームの例を挙げておきます。これは、ホテルなどのサービス業の場合。前日に宿泊されたお客様から、「私は使わないからいいんだけど、部屋の冷蔵庫が壊れていましたよ」とご指摘をいただいたとします。

ホテルや旅館では、掃除の際にこうした機器のチェックも行うもの。本来であれば、従業員が気付くべきだったことをお客様にさせてしまったも同然です。やはり丁寧に謝罪し、直ちに確認や修理を行いましょう。食品の場合と同じく、できればお客様に報告とお礼をしたいところです。

この二つのように、会社側にとってメリットのあるクレームはむしろありがたいものです。

悪いクレームの例

さて、では悪いクレームとはどのようなことをいうのでしょうか。これは恐らく、「クレーマー」という言葉のイメージそのままかと思います。やたらと怒鳴り散らしたり、会社側に欠陥がないにもかかわらず、延々と文句を並べ立てたり……例を上げるときりがありません。共通しているのは「感情的である」ということでしょうか。

多くの場合、会社の研修でもそのように教わるでしょう。そして、「一人で解決・対策しようとせず、上司に対応してもらうように」と念を推されます。そういう人は新入社員・若手社員・女性などに相手をされると、さらに質が悪くなる場合が多いのです。正論を言うと逆上するため、素直に上司や先輩へバトンタッチしてしまいましょう。

クレーム対応で、会社の運命が決まる?

大げさかもしれませんが、今はクレーム対応一つで会社の行く末が決まりかねません。インターネットがあるからです。

掲示板やブログ、口コミサイトなどで「あの会社の商品に、こんなものが入っていた!最低だ!」「こんなことがあったのに、ちゃんと対応してくれなかった!あの旅館は二度と利用しない!」なんてことを書かれてしまうと、それを信じた人がまた、別の人に広めてしまう……という悪循環が発生する可能性があります。

しかし、丁寧に対応すれば逆のこともありえます。実際、自分で商品を選ぶときに口コミを参考にしている人も多いでしょう。見方を変えれば、自社の株を上げるチャンスでもあります。そう思っておけば、苦に感じることも減るでしょう。