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転職希望者がどこの会社でも面接の際に必ず聞かれる3つの質問

中途採用者を募集する場合、筆記試験は実施しなくても面接をしない会社はありません。その際に聞かれることについては、会社の独自性や採用担当者の個性で内容に多少の違いはあるでしょう。しかし、必ず聞かれる基本的な質問、というものがあるのをご存知ですか?

前職を辞めた理由は何ですか?

まずは前職を辞めた理由、もしくは現職を辞めようと決意するに至った理由について聞かれるでしょう。退職を決意する理由には人によって様々にあります。

勤めていた会社が倒産してしまった。首都圏で働いていたが、家族の事情で地元に戻ることになった。念願だった資格を取得することができたので、活かせる仕事に転職したい。……このように不可抗力とも言える理由や、すぐにナルホドと納得できるポジティブな理由があれば悩む必要はありません。ありのままの事情を説明すればそれでいいわけですから。

しかし、仕事の内容に不満がある、上司とソリが合わなかった、などのネガティブな理由で転職を決意した場合。間違ってもそのままストレートに事情を伝えてはいけません。どんなに理不尽な理由で辞めざるを得なかったとしても、当事者以外にとっては他人事でしかないからです。

例えあなたが被害者であったとしても、会社の批判、上司への不満、同僚の悪口はご法度です。詳しく事情を説明したところで、周囲との協調性に問題ありと判断されるのがオチでしょう。何も泣き寝入りしろ、と言っているわけではありません。そういう訴えは、転職先ではなく別の場所でするべきことなのですから。

面接は好印象を与えてナンボの世界です。何かあるとすぐに愚痴や不平不満を言う人、というイメージを持たれてしまったらアウトです。

前職で携わっていた仕事はどんなことですか?

中途採用の募集に応募しているわけですから、当然のごとく前職での仕事内容について聞かれることになります。この質問に対する答えには、どれだけ要領よく話しをまとめることができるか、という部分が問われてくるでしょう。

「電話応対と、領収書のとりまとめと、営業から指示された書類の作成などです」

――こんな答え方では、例えそれが事実であっても仕事のできるイメージがまるで湧いてきません。

「同じ部署内に4人おりました営業の事務担当として、書類作成や資料とりまとめなどのサポート業務に携わっていました」

……というように、過不足なくきれいにまとめられるように考えておきましょう。

「営業事務でした」だけでは短すぎますし、やたら細々としたところまで延々と説明する必要はありません。また、「営業マン4人から営業事務として信頼されていました」などという自己評価の混ざった表現の仕方はやめておきましょう。そういう褒め言葉は他者に言ってもらえるからこそ価値があるものであり、自分で言ってしまえば陳腐になるだけです。

前職での経験を踏まえて、当社に入ったとしたらどんな貢献ができますか?

基本的な質問の中ではこの質問が一番難しいかもしれません。中途採用に応募しているわけですから、その会社の概要はわかっているでしょう。しかし、実際の現場で何ができるかなんて、想像でしかありません。そこで「前職での○○を活かして御社ではこれこれこの分野で貢献できると思います」などと話してしまいがちですが、ここに意外な落とし穴が。

前職での○○を活かして貢献…、ってコイツ本当にそこまで言うほど仕事ができるのか?――そんな風に面接担当者にうがった見方をされてしまうとかなりマズイことに。採用担当者の一存で採用不採用が決まるわけではないにしても、その印象が大きく結果に影響することは間違いありません。いらぬところで反感を持たれないためにも、同じことを言うのであっても謙虚な表現にすることを心がけましょう。

「前職での○○を活かすことができるよう、この分野に採用していただくことができましたら、精一杯がんばりたいと思います」

……というような感じでしょうか。

大切なのは、「この会社に入って仕事をしたいし、採用されたら最大限の努力を惜しみません!」という姿勢をいかにアピールするかです。かと言って、あまりにもあからさまな張り切り方はかえって鼻につくだけの結果に。また、「自分なんて全然ダメですからお役に立てるかどうか…」という謙虚を通り越して弱気な態度も鬱陶しいだけです。

落ち着いた物腰で、はきはきとした口調で答えること。それを常に心がけるようにしましょう。