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目標設定は高い方がいいの?達成するために適正な目標設定値とは?

目標は高く設定しよう、とか、夢は大きく、とかよくいいますよね。到達ラインを高くするためにも、目標は高く設定して、それを目指して出来るだけ努力する。こうやって聞くと、まさに正論のように感じますね。

私もサラリーマンで営業をやっていたころは、目標値をどれだけ高く設定すればよいのか、などで悩んだ事があります。しかし、本当に、達成できるかどうかどうか分からない目標設定に意味があるのでしょうか?

高すぎる目標はメリットを生まない?

私が営業をしていたとある会社では、売り上げ目標を実際には大幅に無理だろうと思う数値まで設定する事を求められていました。そうすることによって、自分がこれくらいなら売れるかも、とおもっているラインをさらに超えよう!という上司の考え方でした。

たしかに、実際なにかのはずみで、その高すぎる目標がクリアされてしまう事があると、上司は大変ご機嫌になり、自分の方法は間違っていなかった!と自信を強めていました。

なかには、その方法が合っている部下もいたようですが、その会社ではごく一部の社員のみでした。おそらく、叱られて伸びるタイプの人には向いているのかもしれません。実際は、本当の売上目標は各自で認識しておいて、上司に報告する用の売り上げ目標を別に作っておくと言う悲しい事をしていました。

最初から、達成できない目標を掲げても、できないと言う事が分かるために結局は誰も本気で達成を目指さなくなるとういう事です。全体の士気を上げようとしても、これでは逆効果になってしまいます。

では、低い目標設定にすればよいのか?

では、目標設定値をクリアできるだろうな、という水準にしておくのは、どうでしょうか。これならば、頑張ると目標が達成できるという充実感を得る事ができます。

人は、一度手にした充実感をもう一度味わいたいと思うので、次回の頑張りにもつながる良い方法のように思います。褒められて伸びるタイプの人は、もしかしたら達成する事を繰り返すことで、より高い水準をクリアできるようになるのかもしれません。

ですが、毎回毎回目標達成できてしまうと、「自分は多少の頑張ればよれでよい」とか「本気にならなくてもできる」とか思う人が出てきて、全体のバランスとして成功か、といわれると難しいかもしれません。人間て、難しいですね。

目標設定値は全員が同じではない

会社によっては目標は現在の売り上げの○○%増!とか、全員に一律の目標を設定している所も多いと思います。しかし、上記から、高すぎる目標でやる気が出なかったり、低すぎる目標で怠慢になったり、いろいろなタイプの人がいるのが現実です。つまり、適切な目標設定値は個人個人で違う、ということを認識するべきだということです。

俗に言う、「できる人」というのは、実はこの目標設定が上手い人、ともいえると思います。自分が達成できそうなラインよりも少し上に目標を設定したり、難しい案件では無理に頑張らず、安定した水準に設定したり。だれに強要される事もなく自分に合った目標設定値を把握している人が、できる人には多いと感じます。

目標設定とは、目的ではなく方法である

目標設定とは、自分のモチベーションを下げないように、自信をつけながら達成ラインを上げていくための一つの「方法」みたいなものではないでしょうか。

売り上げ目標!とか掲げてしまうと、その目標に到達する事だけが目的だ!みたいになってしまいますが、仕事はそれで終わるわけではありません。

もちろん目標は達成するためにあるので、それでもよいのですが、繰り返しやってくる目標に対して、毎回精一杯やっていたのでは心身ともに疲れてしまいますよね。自分にあった、適切な目標設定値を目指して、日々努力する事によって、自分に自信をもって仕事に励めるようにする。そうすると自然と到達ラインは上がって行くのだと思います。

目標は理想は高い方がいい!という俗説は一概には言えないと言う事を認識したうえで、自分に合った目標設定値を見つけ出し、上手に利用する事で、自身のレベルアップを目指すとよいのではないでしょうか。