• RSS

転職するなら食品衛生責任者養成講習を受講しよう!

食品営業施設には、各都道府県の条例で食品衛生責任者の設置が義務付けられています。したがって、既存の飲食店に転職する場合には、食品衛生責任者の講習を受ける必要はありません。

しかし、焼き鳥屋、蕎麦打ちなど比較的初期費用の少なくてすむ飲食店経営を目指すなら講習を受けておくべきでしょう。諸条件が整って開業するときに、食品衛生責任者を設置しておかないと条例違反になるからです。

早め早めに準備を整えておけば、店舗探し、経営規模などの計画も準備しやすくなってくるからです。

開業しやすい焼き鳥屋で修行

飲食店で比較的簡単に開業できる店舗は、焼き鳥屋、蕎麦打ちなどがあります。焼き鳥屋はチェーン店もあり、アルバイトの需要も多いので働きながら技術の習得ができます。

蕎麦打ちは規模の大きくない店舗がほとんどなので、農業の副業的にしているところが多いようです。簡単に修行できて開業しやすい焼き鳥屋は、技術しだいで経営を安定させられる門戸の広い業種と言えるでしょう。

アルバイトの場合は、時給で働くので時間管理もしやすく、後々のことを考えて食材の入手経路などの研究もできます。

開業するには、店舗探しが一番の課題なので、そこに時間をかけることもできます。食品衛生責任者になっていてもアルバイトの報酬が上がるわけではありませんが、チェーン店などでは移動や従業員の出入りが激しいので重宝がられるでしょう。

自己資金で開業を目指すにしても、資金集めに時間がかかるので、名の売れた店舗で修行していて損はありません。そんなときに、資格が役に立つのです。

焼き鳥の味付けには、タレと塩が一般的ですが、チーズを使ったイタリアンなものや中華食材を使った特殊なものまであります。

鳥そのものもブランド品から一般的な養鶏業者から仕入れるものまでさまざまです。料理内容を充実させなければ、いずれお客は離れていってしまいます。そのために、一般的なメニューの習得はチェーン店で覚える方が手っ取り早い方法と言えます。

基本を覚えたら、次は応用していきます。鶏皮の調理方法は、一般的な串焼きから、愛媛県の今治で行われている鉄ヘラで押し焼きする方法など一通りではありません。売れ筋の研究もアルバイト時代に習得したいものです。

調理器具としては、炭火焼が一般的です。ガスで調理する方法が安価で初期費用を使わない方法ですが、安直に考えて調理器具を揃えると取り返しがききません。

タレなどの味付けもさまざまな工夫が必要です。タレの旨みを引き立てるトロミにはもち米を使ったものがあります。隠し味に魚介類を使っているところもあります。

醤油にしても、香川県の小豆島に古くからある醤油屋などから仕入れるなど工夫する余地はいくらでもあります。塩にしても、一般的な調味塩を使っていたのでは商売になりません。

塩の花と呼ばれる原始的な製塩方法で作られた塩なども研究しておく必要があります。その他には、藻塩と呼ばれる製塩方法もあります。調理器具とのマッチングも人気店になるための条件となるでしょう。

立地条件と店舗の規模を考える

店舗については、立地条件が一番の課題になります。繁華街に店舗を置くのがベストですが、当然ながら激戦区なので容易に店舗は見つからないでしょう。

目抜き通りにある場所はそれなりに立地条件はいいものの、飲酒運転の規制強化の影響でお客の集まる素地が低いと言えます。

そこで注目したいのは、工場の集まる都市部から離れた場所です。近くに新興住宅街などがあれば、地域密着型の店舗経営ができます。地価も安く、借地にしてもそれほど高い借地料は取られないでしょう。

候補地をいくつか探しておいて、いざという時に借りられる準備も進めておきます。

店舗の規模は、最初はお客のキャパが18人くらいの店舗をイメージすることをおすすめします。これ以上のキャパでは手が回らない危険があります。しかし、これ以下のキャパだとよほど回転率がよくなければ経営が難しくなるでしょう。

メニューは、基本的なものから徐々に増やしていくことをおすすめします。最初から豊富なメニューを標榜しても、お客のニーズに合わなければ失敗するだけです。

むしろ、しっかりした技術に裏打ちされたこだわりのメニューを出して、最初に来てくれたお客さんに「うまいものを出す」というイメージを定着させることが大事です。

魅力のある酒類を確保する

酒類については、仕入先に工夫が必要です。幻のお酒と呼ばれる種類の酒類は、一般的な卸屋から仕入れることが不可能なケースがあります。酒造元を訪ねて調査するぐらいの熱意がなければ手に入らないでしょう。

もし、恒常的に手に入るようになれば、店の看板メニューに匹敵する売上を出すことができます。お座なりな酒類しか出していない店舗に魅力はありません。アルバイトをしている時期から研究するべき必須項目だと自覚しましょう。

まずは、食品衛生責任者講習を受けて、スタートにつくことから始めてください。