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どんなに仕事ができても挨拶がまともにできない派遣の評価は低くなる

人間関係に気を使うのが苦手だから、派遣で働くのが合ってると思いました――。派遣登録の際に時々そんなことを言う人がいます。

派遣スタッフは派遣会社と雇用関係を結びます。ということは、派遣先では与えられた仕事さえこなしていればいいはず…。もしも、そのように考えているのだとしたら、それは大きな勘違いをしていると言わざるを得ません。

そもそも、人間関係を無視できる職場なんてない

人間関係がイヤだから他人と関わりたくない。もし本当にそうであれば、一人で家にこもって仕事をするしかありません。それを実践したとしても、まったく人と関わらずに生活することはかなり困難なことにはなるでしょうが。

遊んで暮らせるだけの財産がある人なら、まあ、それでもいいのかもしれませんね。しかし、ほとんどの人はどこかで他人と関わらなければ暮らしていくことができません。ましてや、複数の人間が集う職場はコミュニケーション無しでは成り立たない場所なのです。

挨拶は最も基本のコミュニケーション

基本中の基本でありながら、かなり重要なコミュニケーション――。それが挨拶です。派遣として派遣先に赴く初日には出来るだけ明るく挨拶するのはもちろんのこと、毎日の挨拶をおそろかにしてはいけません。

例えあなたの挨拶に対して相手が返してくれなかったり、愛想のよい反応が返ってこなかったとしても、です。そんなことは関係なく、挨拶は先にした方が勝ちなのですから。

こちらがせっかく丁寧に挨拶したのに、不機嫌に返しやがって!……などと憤慨する必要はまったくありません。不機嫌だったのか、聞こえていなかったのか、はたまたそういう愛想の無い性格なのか。

なんらかの理由で気持ちの良い挨拶にそれに見合う挨拶を返せなかった場合、案外気まずい思いをするのは返せなかった方なのですから。

派遣が評価されるのは仕事の能率だけではない

派遣で働くということは、派遣先の要望として「これこれ、こういうスキルのある人」という前提があります。そのため、当然のことながら仕事の出来、不出来についてはかなりシビアに観察されることになるでしょう。

しかし、それと同時に職場でのコミュニケーション能力についても評価の対象となることを忘れてはいけません。仕事はかなり有能でバリバリこなすが、周囲とのコミュニケーション能力に欠ける人。

スキルは期待したほどではなかったが、周囲の人間に好かれ、場を和やかにできる気遣いのできる人。派遣であっても最終的な評価が高くなるのは後者の方が圧倒的に多くなります。

それはそのまま派遣契約の更新などにもつながりますから、その後のことを考えると無視できない事実ではないでしょうか。

こういったことが評価につながるのは、派遣だから、というより一つの職場に集う人間という観点から見れば当然のことなのかもしれません。

おまけに派遣の場合は個人としての評価に加えて「あの派遣会社がよこした人材」という看板を背負わせた目でも判断されることになります。

そのため、あなたの仕事ぶり、人柄が高く評価されたとしたら、同時に派遣会社の株まで上げることができるわけです。

これは、その後の仕事の紹介量や質に対して大きな影響を与えることになるでしょう。良い会社に派遣されるためには、良いスタッフであるという評価を得ることが遠回りでも一番の近道なのかもしれません。

当然、その逆の場合もあるということです。挨拶もろくにせずに周囲に不快感を与えれば派遣会社の評判まで落としてしまうわけですね。

派遣スタッフとして、スキルが高いことはとても重要な要素です。たかが挨拶とあなどっていると、その低評価が仕事の高評価までもをかき消してしまうことを忘れないでください。