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弱みは何ですかと質問されたら真実の8割ぐらいで話をまとめよう

あなたの弱みはどんなところですか?

あなたの短所を教えてください。

これは面接でよく聞かれる質問です。

この質問は学生がどの程度自分自身のことを認識しているかを試す意図があるわけですね。

しかし、よくある定番の質問という感覚で安易に考えてはいけません。

弱みとみせかけて実は強みである、という作戦は効果がない

『集中するあまりに一つのことに没頭し過ぎてしまうところです』

この手の答えで質問を煙に巻こうとする人がいます。

しかし、本人が思っているほど効果はありません。

弱みを聞かれているのに、言い方を変えることで自分の強みにしてしまおうという意図がバレバレだからです。

弱みというのは隠せば隠すほど不利になるもの。

ところが反面率直に伝えることで誠実さを感じさせられる利点があります。

『本筋から外れたどうでもいいところについこだわってしまい、かけなくてもいいところに時間をかけてしまうことがあります』

例えば、こんなふうに自分の弱みを分析しているとしたら、ここで終わらせてはいけません。

その短所の何が問題で、どう改善していくべきなのか、というところまで言及しておきましょう。

『その挙句、時間切れで中途半端に終わらせるしかなくなることが何度もありました。

当初はそれが自分のこだわりなのだと思っていましたが、ただの自己満足だと気がついたんです。

ですから今は一番重要視しなければいけないことからぶれさせないことが自分の課題だと思っています。

でも、徹底するのはなかなか難しく、気を抜かないよう気をつけています』

短所と見せかけた長所に仕立てるのではなく、短所は短所として認識した目線を持ちましょう。

そしてそれの何が問題で、どう改善するのか…、という展開の方が説得力があるのは間違いありません。

具体例を織り交ぜながら、偽りのない短所を話す方が誠実な人柄に映るでしょう。

事実をまるごと伝えればいいというものではない

だからと言って、出来事の始めから終わりまでをただ羅列するだけでは伝わりません。

もちろん作り話は問題外ですが、マズイ部分はカットし、事実の8割ぐらいと自身の反省も加えておきましょう。

『ゼミのメンバーの中で意見が食い違ってしまい、最終的に私一人だけがその方法に反対意見を唱えていました。

皆が推している方法では失敗することが目に見えていたからです。

しかし言い合いをしていても埒が明かなかったので私は傍観者に徹することにしました。

結局その実験は予想通り失敗に終わり、やはり私の意見が正しかったことがはっきりしました。

こんなことなら、もっと強く言えばよかったと反省しました』

……事実はその通りだったとしても、こんな表現では印象を悪くするだけです。

まず、意見が通らなかったから傍観者になった、という部分は致命的になるでしょう。

「自分の意見が通らないと協力しなくなるタイプなのか?」と判断されるのがオチですから省くべきです。

『ゼミのメンバーの中で意見が食い違ってしまい、最終的に私一人だけがその方法に反対意見を唱えていました。

皆が推している方法では失敗することが目に見えていると思ったからです。

しかし討論していても埒が明かなかったので、私が意見を引っ込めることになりました。

結局その実験は予想した通り失敗に終わってしまったんです。

しかし、少数派の意見となった段階で、どうせ聞いてもらえないに決まっているという消極的な気持ちを抱き、皆を説得しようという努力を怠ったことは否めません。

今でも思い出すたびに苦い気持ちがこみ上げ、二度とこういう後悔をしないよう、言うべき時には精一杯の気持ちをもって伝えるべきなのだと今でも強く反省しています』

同じことを話していても「私は悪くない」ということをあからさまに表現すると反感を買われやすいもの。

どこが自分の反省するべき点で、どうすべきだったか、ということを明確にして話すことが大切なのです。