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転職のため会社から飛び出す前に、何を準備しますか?

会社の人間関係や待遇、その他いろいろな事情で転職を考えているなら、事前に次に希望する職種のスキルを身につけておきたいものです。転職場所として自宅に近い場所を選択したいなら、その地域に根ざした職種を選ぶことになるでしょう。

そこで、製造業に焦点を当てて、取得できるスキルを紹介してみましょう。

玉掛け、クレーンなどの転職に有利な資格

機械金属、食料品製造業などへ転職する場合には、物品の運搬が仕事内容になるケースが多いので、玉掛け、クレーンなどの資格があれば有利です。

クレーンは、500kg以下を扱う場合は、資格不要ですが、それ以上の重量物を移動させるためには、移動式、天井式ともに技能講習が必要です。

また、クレーンが扱えるとしても、実際の重量物を持ち上げるための技術として玉掛けの資格もあわせて取得するようにしたいものです。

技能講習は、全く未経験で受講する場合は、19時間の講習時間が必要です。日程は、ネット上に掲載されています。工場勤務に使えるだけでなく、ルートセールスでもアピールポイントとなるので取っておいて損のない資格と言えます。

プロとしてクレーンの操縦者になるには数年の経験が必要なので、製造現場では下働きから始めることになります。慣れてくれば、慣性の法則で物体に加速がついた状態の重量物でもエネルギーを相殺して静止状態にすることができるようになります。

CADオペレーターとフォークリフト免許も有利

その他に取得しておきたい技能に、フォークリフト免許があります。学科講習は11時間ですが、大型、中型、普通自動車免許を取得している場合は、4時間短縮されて7時間になります。

実技では、走行の操作が20時間。荷役操作に4時間かかります。実技試験は、受験者一人ひとりが運転操作し、残りの受験者は教室で待機することになっています。採点は100点からの減点方式で、70点以上あれば合格します。

教習所に通う場合は、4日間必要です。土日の教習ができるコースもあるので、働きながらでも免許の取得が可能です。費用もそれほど高くありません。

もし可能であれば取得しておきたいスキルに、CADオペレーターがあります。

CADオペレーターには、建築CADと、メカニカルCADの2種類があります。初心者からの場合は、メカニカルCADオペレーターの講座を受けることをオススメします。受講時間は80時間で、6ヶ月から8ヶ月かかります。

作図の基礎から2DCADやメカニカル3DCADを使った作業ができるようになれば、転職できる職種の幅が広がります。キャリアアップの可能な分野なので、その点でもスキルを身に付ける価値があります。ただし、講座受講は、かなり高額なケースが多いので資金的な余裕のある方にオススメです。

アーク溶接などの有資格者も転職に有利

機械金属では、アーク溶接などの技能を持った有資格者も転職に有利です。造船関連では、通称「電気屋」と呼ばれ、各人の技術の差が大きいのが特徴です。

基礎的な技術は、溶接専門学校などで習得可能です。中年以降からの転職者には向きません。若年者が長年かけて技術を磨いていく職人系の仕事です。

企業に入社してからのスキルアップのために技術を習得するなら会社の協力も得られるのでやってみる価値があります。

製造業でも取得しておけばアピール材料になる資格としては、大型自動車免許があります。

物品の移動には、通常、専属の運輸会社を使いますが、緊急に輸送計画を立てなければならない案件がある場合は自社の社員を使うことがあります。

緊急輸送には、重量物の輸送がつきものなので大型自動車免許取得者は優遇されます。機械のトラブル、仕様変更、現場に資機材を輸送するなど活躍する場面は何かと多いものです。

エクセル、ワードなどのPCスキルは身につけておく

最後に紹介したいスキルは、PCスキルです。事務処理は、現場の工程管理などでも必要になってきています。

最低限、エクセル、ワードなどのスキルは身につけておきましょう。エクセルの応用範囲は多いので、実践テクニックを解説した書籍などから技術を習得しましょう。中級程度の技術があるだけでも、仕事の幅が広がります。

営業職からの転職の場合、製造業はハードルが高いと感じるものですが、具体的なスキルを身につけて転職に臨めばそれほどハードルが高いとは感じないものです。

すぐにでも飛び出したい職場ならいざ知らず、時間をかけてスキルを学ぶ余裕があるならじっくり資格試験に挑戦しましょう。

前半に紹介したクレーン、玉掛け、フォークリフトの資格は、応用範囲も広く比較的費用のかからないスキルです。ぜひ、取得してみてください。