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差別だなんてとんでもない!性別を活かせる職場あれこれ

差別と区別は違います

厳密に言えば、男女雇用機会均等法で「性別による差別」は禁止されています。求人に「女性のみ募集」などと書くことはできないということです。しかし、業務上男性あるいは女性のほうが適しているため、実際は異性のいない職場であるということはよくあります。

わかりやすいのが一般企業の事務職です。ほとんどの場合女性しかいない職場ですよね。もちろん求人にそんなことは書いていないのですが、「事務は女性の仕事」という考えが根強いため、応募する男性も少ないのが現状です。

男性の仕事とされていた営業職に女性が増えてきているのに、何だかおかしな話ですよね。しかし、これには別の理由もあるのです。

性別ごとの長所を生かすために

事務職は、比較的やることの幅が決まっている仕事です。覚えてしまえば応用がききやすいということになります。

女性の場合、結婚や子育てで仕事を離れるケースも珍しくありません。産休・育休の後戻ってくるとしても、その間代わりの人を探さなくてはいけません。入れ替わっても教えやすい仕事であるがゆえに、事務職は女性が多いのでしょう。

昔の「お茶くみは女の仕事」という風潮もあるのでしょうが。「それなら男性のほうがずっと働けていいんじゃないの?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんね。確かにその通りです。

しかしここで問題になるのが、冒頭に挙げた男女雇用機会均等法。女性の雇用を安定させる為に、元から女性の多かった事務職をそのまま割り当てているというわけです。市役所などで男性の事務員さんがいるのは、その役所の中で男女の比率を考慮しているのでしょう。

これが営業職となると、女性には少し不利なこともあります。同じように産休・育休を経て戻ってきたとしても、取引先の担当者や取引の内容が変わっている可能性が高いからです。

引継ぎも事務職よりずっと煩雑になります。相手先によっては、「○○さんじゃないと話したくない」なんて人もいますからね。

信じられないかもしれませんが、筆者が昔お世話になっていた職場でいたんです、そういう人が。私は別の業務をしていたので小耳に挟んだ程度なのですが、そんな幼稚な人がいるのかと驚いた記憶があります。しかも相手先はかなりいい年の男性だったらしく、二度びっくりしました。

そんなこともありえるので、やはりずっと安定して働いてくれる可能性が高い男性のほうが営業職に向いているのではないでしょうか。

同性のほうが望ましい職場もある

特に女性同士の場合「お茶にぞうきん」など数々の伝説がありますので、余計怖いと思ってしまいがちという部分もありますね。しかし、当然のことながら同性しかいない職場もデメリットばかりではありません。

男女どちらでも、「異性が極端に苦手・嫌い」という人には同性しかいない職場はありがたいものです。将来結婚を考えているなら少しずつでも馴れることが望ましいのですが、そのつもりがなければ無理なく働けるほうがいいですよね。

また、扱うサービスや商品によっては性別が限られていたほうがいい場合もあります。わかりやすいのは下着ですね。

女性向けブランドに男性デザイナーや営業職の人がいること自体は「仕事だから」と割り切れても、ランジェリー売場に男性スタッフがいたら、お客様はどう思うでしょう?

特に女性の場合サイズを測ってもらうことがありますので、同性でもイヤという人もいるくらいですから、異性なんてもってのほかです。

また、重いものを扱うのが日常茶飯事だったり、体力勝負ということになればやはり男性のほうが向いています。女子レスリングやマラソンをやっていたという方ならともかく、一般的に女性は男性よりも筋力や体力が少ないものです。

そこで無理して病気や怪我をしたら、本人にも会社にもまるでいいことがありません。ですので、闇雲に男女の比率がほぼ同じ=いい会社・いい職場であるとは限らないでしょう。

それぞれの長所を生かそう

性別による人間の優劣はありません。強いて言えば、得意分野が違うのです。個人的には、お菓子とお酒を比べて競うようなものだと思います。日本では仕事中のランチタイムにお酒を飲むことはありませんよね。

適材適所という言葉もあります。「この会社は男性・女性を雇わないのか!差別だ!」なんて目を吊り上げずに、それぞれの性別だからこそ向いている職場を探してみるのも良いのではないでしょうか。