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役に立つ資格を取りたい、認定補聴器技能者資格

お年寄りに限らず難聴になると補聴器が必要になります。補聴器は、耳鼻科の医師と相談した上で、認定補聴器技能者資格を取得した専門家から買うことになっています。

機械の保守点検も技能士資格者が担当するので、経験豊かで技術を持った資格者は安定した報酬をうることができます。

特に資格保持者の多い地域はありませんが、鉄鋼関係、造船関連の仕事に従事すると難聴になる可能性が高いので、それらの職種の密集する地域では需要が多いと言われています。資格取得から就職した際の取り組みまでを紹介してみましょう。

認定補聴器技能者資格を取得するには

認定補聴器技能者になるためには、補聴器を扱う事業所に入社して最低5年間の講習を受けることと資格試験の合格が条件になります。

資格試験の内容は、日本補聴器技能者協会のHPで確認できます。( http://www.npo-jhita.org/public/about/index.html )資格試験取得までの期間が長いので、シニアの転職者には向かない仕事でしょう。

しかし、業界そのものは、耳鼻咽頭科の医師と密着した仕事なので安定性があります。

変わりつつある補聴器

業界の動向は、補助器具というカテゴリーで見ると、市場規模も大きくなく発展性に乏しい印象があります。もともと補助器具は、国からの貸与という性格があることから、医師の処方に従って販売しています。

したがって、通常価格が30万円台という値段であっても保険の適用ができるので値引き販売がないという特徴を持っています。

しかし、メガネ業界が規制緩和して量販店に移行しつつあるように、補聴器の分野も近い将来見直される可能性があります。

補聴器は、一般的にお年寄り、障害者が使うものというイメージがあります。機械そのものは、アナログ方式とデジタル方式に別れ、高性能の補聴器では50万円台のものまであります。

デザイン、フィッティングも徐々に変化して、ファッション性を追求する時代がすぐそこまで来ているようです。事実、メガネも補助器具という位置づけから、高齢者の女性向けにファッション性を追求した商品に移行しつつあります。

外国製の補聴器には、デザイン会社のプロデュースしたカラフルな機種も存在します。既存の権益に守られた分野から競争原理の働く分野へと移行していく兆候がそこに見て取れます。

認定補聴器技能者の仕事は、今後需要が増えてくる可能性があります。保守、点検調整の作業はなくなりません。大手の企業が参入する業界ではないので、日本の中小企業にとっては参入しやすい分野になるでしょう。

カスタマイズされた機種が増えてくると、今まで敬遠していた人たちからの需要も増えてくる可能性があります。具体的には、周囲がうるさくて仕事の指示が受けにくいと感じている人たちなどはユーザーになる可能性があります。

デジタル式の補聴器は、人の声を認識して周囲の雑音を遮断する特性があるからです。したがって、デザイン、ファッション性が向上してくれば、顧客の層も違ってくるでしょう。

市場拡大で活躍の場が広がる

補助器具の世界は、大きく変わりつつある分野です。

心臓に埋め込むペースメーカーのようなサイボーグ化の方向性と身体機能を強化する器具の開発、特殊なレンズを持つメガネに情報を映し出す装置を組み合わせたような機能強化型の方向性など、目覚しい進化を遂げています。

難聴にしても内耳に特殊な装置を埋め込んで聴力を補助する装置を埋め込むようなサイボーグ化の方法も研究されています。

これらの装置は、医師とタイアップした認定補聴器技能者の分野として販売されることでしょう。

人に喜んでもらえる仕事としての側面と新しい技術を導入していく技術者としての側面を持つ認定補聴器技能者の仕事は、今後さらに活躍の場を広げていきます。

資格を取るまでには、5年間の研修が必要ですが、資格試験そのものの合格率は80%と比較的簡単に取れます。市場規模は、今のところ小さくても拡大していく分野です。

進化していく技術に遅れないように新しい情報を収集して技術の習得に努めていれば、将来性豊かな仕事と言えます。ぜひ、注目してみてください。