これだけは気をつけたい!面接の時のNGワードと質問
緊張する面接のなかで、突然、予想もしていないような質問をされてしどろもどろ。あとで思い返して「やってしまった!」と後悔しないために、できれば避けたい「NGワード」の一例を考えてみましょう。
志望動機、自分の意思を伝えていますか
志望動機を聞かれた時に、「お父さん(あるいはお母さん)が勧めたので応募しました。」と答える人がいます。
ご家族の勧めや応援はとても大切なことですので決して間違った答えではないのですが、面接官から見た場合、このような答えはNGとなってしまいがちです。
では、どこがNGで、どう変えれば、あなたのまっすぐな想いを伝える言葉になるのでしょうか。
お父さん(あるいはお母さん)が勧めたので
まずは、呼び方を変えましょう。お父さん、お母さんではなく、社会に出て、身内以外の人に伝える言葉の中では「父」、「母」と言ったほうがよいでしょう。
聞いたほうは「この人は精神的にきちんと自立している」というイメージがわきます。イメージは、良いに越したことはありません。
「自らの意思」が感じられる表現を加えましょう
せっかく志望動機を尋ねられていて自分の想いをアピールするチャンスなのに「勧められたから来た」というだけで終わるのはとても残念、NGです。
例えば、「御社の○○という技術(または社風など自分が興味を持ったところ)にひかれ、自分も勉強をして一戦力になれるよう頑張りたいと考えました」など、自分の意思であることを主体にして話をしたほうが熱意は伝わりやすいです。
ご家族の勧めがあったことを伝えたいのなら、「両親も(父、母)とても賛成して、後押しをしてくれています」など、就職に対する自らの意欲を伝えた後にさりげなく付け加えると、「入社後もご家族の協力や理解が得られる人なんだな」と感じられて安心です。
自分でも気がついていない“言葉のクセ”
以前、私が面接をした中でとても気になる言葉のクセ=話グセ(はなしグセ)を持った人がいました。
どのような質問をしたかは記憶にないのですが、その人は自分の考えや学校で学んでいることなどを話す時に「私は前向きですよね」、「私は経済学に興味がありますよね」、「私の通勤にかかる時間は約○分なんですよね」など、語尾に必ず「・・・よね」をつけるのです。
これには閉口しました。聞き方によっては、初対面の面接官に対して強引に同意を求めている、ように聞こえてしまいます。
私はたまらず質問しました。「話グセについて注意を受けたことはありますか?」と。すると「ありませんよね」と返ってきました。
これはもうお手上げです。もちろん、入社後にその話グセを指摘して、本人が前向きに受け止め、努力して直すことは十分可能です。
しかし、その話グセが直るまでの間に、お客様に対してお話しをするような機会があったとしたら...。考えただけでゾッとしました。
面接の時に困らないために
このように、社会人としても、仕事をしていく中でも、話グセで損をしたり、せっかくのチャンスを失ってしまうことは多々あります。
自分の話グセはなかなか自分では気づかないものですが、緊張をする面接の場だと余計にそのクセが出てしまうのかもしれません。
話グセを知るには、家族や友人に「今度、面接を受けるのだけれど、私ってどんな話グセがある?」などと尋ねてみるとよいかもしれません。
あなたを応援する人達だからこそ、きっと、あなたに的確な指摘をしてくれるのではないでしょうか。
ありのままで、のはき違い
最近、多く耳にするのが「ありのままで」。とても素敵な言葉ですし、自信がわくポジティブな言葉だと思います。
しかし、この良い言葉も、使い方と使う場所を間違えると“軽い開き直り”に聞こえてしまうことがあります。最近、面接を行った知人(面接官)からこんな話しを聞きました。
その面接官は、面接を受けている人に「自分の長所と短所を教えてください」と質問したそうです。面接ではいたってポピュラーな質問です。そこで面接を受けていたその人はこう言いました。「ありのままです」と。
また、別の面接で同じ質問をしたところ、「長所は○○です。短所は、“ありのままで”がいいと思いますので特にありません。」と答えた人もいたそうです。
ちょっとした工夫で前向きな姿勢が伝わる
気づきましたか?面接の場では、学ぶ姿勢やいろいろな経験を積んで成長していきたい、という姿勢があるか見られています。
確かに“ありのまま”は素晴らしいのですが、就職面接では慎重に考えて使ったほうがよいのではないでしょうか。
この言葉をどうしても使いたいときは、「長所は○○です。短所は○○です。 へこたれそうな時でも、自分に自信を持って前向きな心でいられるように、“ありのまま”自然体で振る舞えるよう、勉強をして知識や自信をつけていきたいと思っています」(ちょっと文脈は変ですが参考までに)など、自分の前向きな言葉に付け加える程度のほうがよさそうですね。
前の会社やアルバイト先の批判はしない
履歴書に書かれた職歴やアルバイト歴を見た面接官が、「前の勤め先を辞めた理由は?」とさりげなく聞くことがあります。その時に備えて、答える内容は前もって考えておいたほうがよいでしょう。
面接を受けている会社に伝えておかなければならないような重大なトラブルがあって辞めたのならばともかく、そうでないならばことさらにネガティブ情報を暴露する必要はないでしょう。
ましてや、他の会社への不満や批判を聞かされても、この人は批判をしやすい人だと思われるのがオチで同情をされるわけでもなく、なにもプラスには働きません。
アルバイト経験や転職はキャリアアップ
日本では、転職を繰り返すとマイナスイメージのほうが強いように思いますが、アメリカなどでは、キャリアアップのためと捉えプラスイメージで考えます。
ここは日本なのでアメリカと同じようにはいきませんが、前の経験をどう活かしていきたいと考えているか、という点が好ポイントになります。
例えば、「○○などの仕事を経験させていただいていましたが、さらに○○も勉強して仕事をしていきたいと考えました。退職する際には後任の方にすべて引き継ぎを終え業務に支障が出ないように努力しました」など、自分のキャリアアップへの想いと責任感をアピールして前向きに伝えましょう。
がんばれそうですか?と聞かれたら
「はい、がんばります。」は普通の答えです。面接官からしてみれば「まあ、そう答えるだろうな...」というような、どちらかと言えば、“記憶に残らない答え”ですね。
「私にできるでしょうか?」は残念な答え。面接官のほうが「この人を採用して大丈夫か?」とかえって不安になります。
「大丈夫ですっ!頑張りますっ!」と力いっぱい即答するのはどうでしょうか。元気なのはとてもよいですね。暗いよりは、場が明るくなります。
ただ、ここで要注意。根拠のない自信に対して、面接官は「大丈夫か?」と感じることもあるのです。
面接官に伝える、あなたのやる気
では、あなたのやる気が面接官へ素直に伝わる答え方を考えてみましょう。
●目の力で伝える
まずは、目線と眼力(めぢから)。あなたの決意ややる気を問われている時には、あらためて面接官のほうをしっかりと見つめなおします。
ぼーっと見ているのではなく、目に力を込めて見つめます。かといって睨んでるように見えては逆効果、ここも面接の前に鏡を見ながら練習をしておきましょう。
●声の力で伝える
次に、声。決意が伝わるような強い声をお腹から出すために、いったん息をしっかりと吸い込み、大きくはっきりとした声で話します。
●言葉の力で伝える
そして、言葉。入社した後のあなたの心がまえ、気持ちを簡潔に伝えましょう。 「はい。何事も勉強をしながら頑張ります」や「はい。力をつけて、なくてはならない人材に成長できるようにがんばります」など、ただ「頑張ります」という言葉だけで終わらせずに、入社した後の仕事に対する姿勢を加えることで、あなたの「入社したい」「仕事に就きたい」という想いが面接官に伝わるでしょう。
質問をする時も言葉を選んで
自分の都合ばかりを気にする質問もひとまず避けたいものです。
ここにあげたことはほんの一例ですが、普段から自分の考えを意識して言葉にするようにしてみてはいかがでしょうか。きっと、面接の時の突然の質問にも役立ってくるでしょう。