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ブラック企業から転職!退職時に利用するべき失業保険制度

気を付けるべき退職方法

ブラック企業から転職!退職時に利用するべき失業保険制度

長時間労働やパワハラなど、ブラック企業と言われる企業の労働問題に注目が集まっています。

たまたま入社してしまった会社がブラック企業で転職を検討している方のために、ブラック企業でありがちな問題と失業保険で有利な給付を受けられる制度をご案内します。

会社が雇用保険に入っていなくても大丈夫。給与明細を確認しよう!

転職のときに最低3ヶ月程度給付が得られ、生活費の支えになる失業保険。正確には雇用保険失業給付といいます。

雇用保険の保険料は雇い主と労働者が負担するものですが、試用期間やパート、業務委託契約を結んでおり労働者ではないなどさまざまな理由で、従業員を健康保険や雇用保険に加入させようとしない企業があります。ブラック企業はこうして出費を免れようとするのです。

まずチェックしておきたいのは、転職前の会社で雇用保険の保険料を支払っているかどうかです。これは、給与明細書に雇用保険料の控除があるかどうか確認すればわかります。

ただし、労働者からは保険料や源泉徴収税を控除しておきながら支払はしない、という事業主もまれにいます。これは超ブラックな企業といわなければいけません。

退職後に失業保険を受けるには「被保険者資格の確認請求」を

たとえ退職後でも、転職前の会社で雇用保険に入っていないことに気づいた場合に失業保険から救済を受けられる手続きがあります。ハローワークでも積極的に指導しないことがあるため、若い人にはあまり知られていない裏ワザかもしれません。

これが、雇用保険の「被保険者資格の確認請求」です。雇用期間・契約上の労働時間など、法律上は雇用保険の被保険者になっているはずの人について、企業が所定の届け出をしていない場合に、労働者が公共職業安定所に申請をすることで、雇用保険の被保険者になれる制度だと考えてください。

この確認請求は退職後でもできますし企業に相談する必要もありませんので、ブラック企業からの退職後なら遠慮なく手続きできることになります。この手続きによって、過去2年間にさかのぼって雇用保険の被保険者になることができるのです。

雇用保険の保険料も支払う必要はありますが、労働者が負担する保険料は給料の1%にも満たない金額ですので心配する必要はないでしょう。

自己都合で退職しても解雇扱い。特定受給資格者とは?

勤め先の企業に問題があって、自分で退職することにした。これはよくある話です。雇用保険は自己都合で退職した場合、3ヶ月にわたって給付制限をうける、つまりお金がもらえないことも、よく知られています。

しかし、自己都合で退職した場合でも退職までの働き方によって、解雇された人と同じように失業保険がすぐもらえる場合があります。これもハローワークに適切に相談しないともらえませんので、その条件をみてみましょう。

特定受給資格者になる退職理由

一般的には解雇や倒産など、労働者に責任がない理由で会社を辞めることになった人が特定受給資格者と言われます。このほかに、つぎのような理由で退職した人は特定受給資格者にあたるとされています。ブラック企業であり得るものを抜き出してみましょう。

  • 労働契約の際に明示された条件が、事実と大きく違った
  • 2ヶ月以上続いて、給料の3分の1を超える金額が未払いになっている
  • 賃金が減額されてしまい、減額前と比べて85%未満に減った

このほかにも十数個の理由が定められており、「特定受給資格者」で検索すれば情報を得ることができます。

上記の3つはブラック企業ではよくあることで、しかも契約書や給与明細から事実を明らかにしやすい問題だといえるでしょう。もう少し詳しく説明します。

労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職した者

入社した場合の契約では月給30万円ということだったのに、働き始めたあとで日給8千円になっていることに気づいた、というような場合です。

明示された労働条件、という規定があるため、契約書や労働条件通知書をもらっていない場合には使えないかもしれません。

賃金 の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかった月が引き続き2か月以上となったこと等により離職した者

言い換えると、2ヶ月以上続いて、給料の3分の1を超える金額が未払いになっているために辞めた人、ということになります。

経営状態が悪いなどの理由で、たとえば月給20万円の給料のうち毎月12万円しか支払われない月が3ヶ月続いたような場合がこれにあたります。

賃金が、 当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下したため離職した者

前の項目と似ていますが少し違います。こちらは、月額20万円の給料の人が雇い主から「給料を月額15万円に変えてほしい」という提案を受けた場合を考えてください。

契約の条件そのものが不利に変わったか、変わることになったために辞めた人、ということです。

まとめ 専門家にも相談を

雇い主が雇用保険に入っていなかったり、賃金不払いや条件を一方的に悪くすることはブラック企業でよくあることです。

その場合には雇用保険の制度で救済が得られる可能性がありますので、賢い転職に役立ててください。専門家の団体である社会保険労務士会に相談してみるのもよいでしょう。